American Literature

回想のビュイック8〈上〉
スティーヴン キング Stephen King 白石 朗
新潮社 (2005/08)
売り上げランキング: 197876
回想のビュイック8〈下〉
スティーヴン キング Stephen King 白石 朗
新潮社 (2005/08)
売り上げランキング: 196930

読み終わりました。以下感想。

  • 以前も書きましたが、謎のクルマ、をモティーフにしてよくぞここまで引っ張ったなあ、というのが第一印象。その筆力に驚嘆するばかり。
  • しかし、謎は最後まで謎のままなのは残念。余韻はあるのですが、もうすこし本当のことが知りたかったです。
  • D分署という閉鎖された空間で大人たちのなかで秘密にされていた謎を、青年(少年というには歳を取っていると思うのだが)が徐々に知っていくというあたり、青年が徐々に世間ずれしていくメタファーになっているのかな、と思ったりする。
  • 凄惨な描写を読んでいたら、清廉な風景に逃げ込みたくなって、なぜか、かつて赴いた北欧の風景が思い浮かびました。

すこしホラー/ミステリーに疲れたので、次はもうすこし心休まる本を読もうと思っています。

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Mejiro
先週散るかと思っていた近所の桜ですが、散り始めてはいるものの、まだ花をたくさん残しています。今日はヒヨドリにくわえてメジロも登場しました。小さくてかわいい鳥で、高い声で良く鳴きます。

Photo

今日は所用で虎ノ門から四ッ谷方面へ歩いてみました。午後から天気が良くなりましたので、いい散歩になりました。コンデジを持って何枚か写真を撮ってみました。

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上から、
1)食い違い見附
辻邦生師が小学生の頃遊んだ場所だそうです。
2)3)弁慶堀
都会の喧噪の中に、こんなに静謐な場所があるとは信じられないぐらいです。
4)首相官邸
新しい首相官邸を見るのははじめてでした。裏側から撮りました。
5)溜池
「江戸切絵図貼交屏風」ゆかりの地です。遠くに六本木ヒルズがかすんで見えています。
MAP_070317

今日のコースです。少し見づらいかもしれませんが、赤い線が今日歩いた道のりです。5.6キロぐらいあるようですね。だいたい1時間ぐらいでのんびり歩きました。
キョリ測という秀逸なウェブサイトで計測しました。最近のお気に入りウェブサイトです。

Jazz



図書館の検索PCで物憂げな感じで「ブレッカー」と入力してみる。画面には、ランディ・ブレッカー、マイケル・ブレッカー、マイク・ブレッカーと表示される。マイケル・ブレッカーは、古い盤ではマイク・ブレッカーと表記されたこともあったのだ。
何はともあれ、我が町の図書館の保有するブレッカー参加アルバムが予想以上に多いことが分かる。心のなかだけでほくそ笑んで、書架に向かう。あった、あった。この70年代風なジャケットを見て、またほくそ笑む。今度は心のなかだけに押しとどめることが出来ず、笑みが顔面に溢れる。やった、あったよ……。
家に帰って早速聴いてみる。
ああ、この感じ。懐かしいなあ……。
You’re Sorryでは、マイケル・ブレッカーがテーマをとる。いいですな。メロウな感じ。このころのブレッカー・フレーズは、晩年期に比べてそれとわかりやすい。マイク・マイニエリも参加。ガッドのスネアが小気味よく刻まれている。ほとんどステップスのノリ。
Letter To New Yorkの冒頭のブレッカー兄弟、エフェクター使いまくっていてブレッカーブラザーズのアルバムかとみまがうほど。ここでもマイケル・ブレッカーがフューチャーされていて、長いソロを取っている。
When I Got Your Wave “Pathetique"は、ベートーベンの悲愴ソナタをモチーフにした曲。あの有名な旋律が使われている。マイケル・ブレッカーは、エフェクター掛けて、ブレッカー以外の奏者が吹くと恥ずかしいぐらい(自戒を込めて)、定番なブレッカーフレーズを、メトロノームよりも正確なリズムで吹きまくっている。マイク・マイニエリのビブラフォンソロも熱い。
Depature in the Dark-Againは、バリ・フィナティーがフレーズをとる。スティーブ・ガッド様のバスドラム連打が激しい。真夜中、街路灯越しに見える、暗闇に浮かぶ高層ビルを眺めている感じ。
それにしても、メンツが豪華。
・スティーブ・ガッド様
・バリー・フィナティー氏
・ブレッカー兄弟
・デイビッド・サンボーン氏
・ロニー・キューバ氏
・バリー・ロジャース氏
・アンソニー・ジャクソン氏
うーん、垂涎ものとは、このことをいうのだ。

American Literature

回想のビュイック8〈上〉 回想のビュイック8〈上〉
スティーヴン キング (2005/08)
新潮社

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今日から読み始めたのですが、これで物語を展開するのはどだい無理じゃないか? とおもうような設定でここまでぐいぐいと物語を引っ張ることのできるキング氏の才能に舌を巻いています。さすがです。うーん、結末が気になってしかたがないです。どこに落としどころを持ってくるんだろう……。

Tsuji Kunio

ラジオドラマCD 西行花伝 ラジオドラマCD 西行花伝
(2006/06)
エニー

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会社の帰りにラジオドラマ版西行花伝を聞きました。原作の幽玄な雰囲気をうまく表現していると思います。
今日は最初の小一時間ほどを聞いたのですが、特に印象的だったのは待賢門院との感動的な出会いの場面。西行役の竹本住大夫さんの語りの静かな迫力にただただ舌を巻くばかり。微妙に関西方言のイントネーションが混ざっていて、ああ、これは本当に西行が語っているのだ、と思わずにはいられませんでした。
その後、西行と待賢門院が二人きりになって桜を見るところでいったん今日はヘッドホンを置きました。CD四枚組でので、まだ先は長いようです。続きは木曜日に引き続き聞く予定。

Classical

ラヴェル:管弦楽曲集第4集 ラヴェル:管弦楽曲集第4集
クリュイタンス(アンドレ) (2001/09/27)
東芝EMI

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ジェロニモス修道院のベルリン・フィル ジェロニモス修道院のベルリン・フィル
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (2004/10/06)
ジェネオン エンタテインメント

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午前中は小雨が降っていましたが、午後になると見事に晴れ上がりました。
午前中は、シュトラウスのホルン協奏曲、オーボエ協奏曲など。午後は、ラヴェルのクープランの墓を聞きました。クープランの墓は、ブーレーズ指揮ベルリンフィルの映像も好きですが、クリュイタンスのこの盤もお気に入りです。ブーレーズに比べてクリュイタンスのほうが、馥郁な香りがあたりに立ちこめる感じですね。

Miscellaneous




近所の早咲きの桜の写真を撮ってきました。花の色はソメイヨシノにくらべてピンクがかっています。おそらくサトザクラの一種だと思います。昨年同様ヒヨドリが群れ集まってきていて、桜の花をついばんでいました。そろそろ花びらが散り始めていますので、もう満開だとおもいます。今晩から雨ですので明日には散ってしまうでしょう。天気がよい今日が写真を撮る最初で最後のチャンスだと思います。

Japanese Literature

拷問蔵―公事宿事件書留帳〈3〉 拷問蔵―公事宿事件書留帳〈3〉
澤田 ふじ子 (2001/02)
幻冬舎

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公事宿事件書留帳シリーズ第3巻「拷問蔵」です。
NHKのドラマ「はんなり菊太郎」は先週終ってしまいましたが、本は5巻までありますからね。まだまだ楽しめそうです。澤田ふじ子さん、文章も巧いですし、構成も巧みです。主人公の田村菊太郎さん、相変わらずスーパーヒーロー的立居振舞で、読者の心を鷲掴みです。前にも書いたと思いますが、女性だからこそ書ける理想の男性、だと思います。時代考証や、時折あらわれる蘊蓄もばっちり。興味をそそられるものばかり。隙がありません。