イタリア紀行2007 その13 暫しの休憩


Italy2007
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ボッティチェルリのことを書く前に、暫しの休憩。

ウフィツィのコの字の一番奥のところ、アルノ河沿いの窓からの風景。ヴァザーリの回廊が延びているのが見える。ヴェッキオ宮殿からウフィツィを経て、ヴェッキオ橋を渡りピッティ宮殿へ向かう回廊。

去年、BS−ジャパンで、ヴァザーリの回廊の特集をしていたのを観たのだが、本当にすごい。5ヶ月で作り上げてしまうヴァザーリの才能。それは芸術家としての美的センスだけではなく、数多の職工をまとめ上げるプロジェクトマネージャ的才能だと思う。

当時の番組ページが残っていたので、下記もごらんを。
http://www.bs-j.co.jp/vazari/

イタリア紀行2007 その12


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次はヴィーナスの誕生。中央のヴィーナスの美しさは何にも代え難い。貝に縁取られた金色の絵の具が大胆に思える。ただ、これは20世紀に入ってからの修復によるものとも言われるけれど。

なにより感激したのは舞い散るバラの意匠。いままで漫然とネットや画集で観ていた時には気がつかなかったバラの飛散が醸し出す祝祭感におののく。日本で考えていた「ヴィーナス」はこんな絵だったのだろうか、いままで僕は何を観てきたのだろうか、と自問反問することしきり。

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イタリア紀行2007 その11 ボッティチェルリの春に対面


Spring
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いよいよ、ウフィツィに入館です。入館にはまるで空港の手荷物検査のように、荷物にはX線がかけられ、金属探知器をくぐる。その先にチケットに印字されたバーコードをかざすとゲートがまわって入館できるのだが、商売が巧いのは、その直前に各国語のガイドブックがおいてあるところ。ここはすかさず購入。だまされたような何とも言えない気分。

とにかく三階の展示室まで上がり、ジオットの部屋をパスって、ボッティチェルリの部屋へ急ぎます。途中の部屋にあった、フィリッポ・リッピとフィリピーノ・リッピの絵に感動。素晴らしい。ここは後でもう一度観ることにして先を急ぐ。

そしてその次の部屋が、ボッティチェルリの部屋でした。少し薄暗い室内には何とも言えぬ香気が漂っている感じ。ガラスに保護された巨大な絵が二枚。一つは「春」、もう一つは「ヴィーナスの誕生」。

まずは「春」をじっくりと眺めること10分ぐらい。実際にみる「春」は、雑誌の四色刷やインターネットの画像とは全く違う。全体の構図は大きな迫力となって迫ってくるし、微細な部分をじっくり眺めると、空恐ろしいほど細密な文様が認識となって振ってくる。ヴィーナスが手からかけている、金の刺繍が施された蒼いショールの文様の緻密さには驚くばかり。神は細部に宿る、と言うけれど、まさにこの絵には神が降りてきている。間違いなく。

イタリア紀行2007 その10 ウフィツィ美術館


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ウフィツィというのは、イタリア語でオフィスという意味だそうで、トスカナ大公国時代のコジモ一世がヴァザーリにつくらせたそうだ。

写真はアルノ川沿いからウフィツィの入り口を眺めているところ。奥にヴェッキオ宮殿が見える。

ヴァルヒャのオルガン

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ヴァルヒャのオルガン全集をiPodに入れて聴きました。音作りが本当に優しくて柔らかい。木製家具の醸し出す手堅い暖かみと言った風情です。キリスト者でもなく、オルガン奏法に明るくなかったとしてもこのあたたかみだけは心底良いと感じます。ヴァルヒャの演奏は、リズム面に於いてはオンタイムな時計仕掛けのような正確無比な演奏というわけではありませんが。そのリズムのうねりもまた味わいとして捉えることが出来るのです。

イタリア紀行2007 その9 ウフィツィ美術館へ


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イタリア紀行2007を書いて気づいたのだが、どうやら10月5日の午前中の写真がごっそり消えてしまっているようだ。 おそらくはオペレーションミス。原因不明だが残念。しかし、連れが撮った写真があったので助かった。

5日の午前中はとてもよい天気。アルノ川右岸をウフィツィに向けて歩く。革製品を売る屋台、ショーウィンドウにも革製品が並ぶ。狭い道を車が走り狂うのだが、歩行者優先が成り立っていて、信号がなくても安全に横断が可能。このあたりの運転者のマナー意識は日本とはまったく次元が違う。

ウフィツィの中庭に到着すると、すでに長い列が続いている。予約をしていって正解。ところが、予約券受取口にも長い列が……。やる気がありそうでないブロンドの青年が列を整理していて、予約時間の早い人を優先して窓口に誘導している。到着したのが8時45分過ぎで、予約時間は9時だったから、なんとか優先して窓口へ。窓口の白髪のおばさんに、予約情報のプリントアウトを差し出すと、おばさんはリストの中から僕の名前を探す。やっと見つかったみたいで、ほっとする。本当に予約取れているかどうか心配だったから……。ともかく、入場券はゲットする。

今度は予約者専用入り口に向かうのだが、ここも長い列。マジですか……。途中で、どうやら間違った列に並んでしまったことに気がつく。団体用の列だったのだ。また、別の長い列の最後尾に並ぶ。それでも予約者用の列。少しずつだが列は進んでいく。かわいそうなのは予約なしの人。まったく列が進んでいない。というか、まったく入場させていない。たぶん80メートル(目測ですが)ぐらいはありましたね。ドイツ人が列を見て「シャイセ!(クソッ!)」といっている。世界に冠たるウフィツィだから仕方あるまい。予約してこれだから、予約しないとどんなことになったか。おそらく半日はつぶしてしまうところだっただろう。辻邦生さんは、それでも良いというけれど、時間のない僕らにはちと厳しかったかな、と思う。

イタリア紀行2007 その8


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アルプスを越えると街並みが変わったように思えます。町の様子もドイツとは違う感じ。クルマが多くて渋滞しているのが分かります。家の屋根は全て赤茶色、壁は薄い黄土色。この色の組み合わせの建物ばかり。法律で縛っているのだな、思いました。

フィレンツェ空港には、夕方の暖かみのある夕陽に照らされながら着陸。駐機場に停止して、ハッチが開くのを待っていたら、窓の外でグランド係員が預けているスーツバックなどの手荷物を飛行機から降ろしているのですが、もう投げたり蹴ったりのぞんざいな扱い。笑ってしまいました。

空港から市内までバスで向かうのですが、バス乗り場がどこにあるのかは分からない。ほとんどの人が駐車場に向かったりタクシーに乗っている感じで、誰かについていけば大丈夫というわけでもなさそう。しかし、動物的勘でバス乗り場を察知。止まっていた青いバスの運転手に「サンタ・マリア・ノヴェッラに行きます?(サンタ・マリア・ノヴェッラはフィレンツェの終着駅のこと)」と聞くと、黙って頷くので、いそいそと乗り込む。客は5人ぐらいで閑散としている。少し不安だが、ともかくバスは出発。

バスは、夕方で混み合う道を走るのですが、道路の舗装があまり良くなくて、よく揺れる感じ。道路工事がやたらと多いし、クルマの量も多い。これは日本にそっくりだな、と思いました。バスの走っている方向から推して、フィレンツェ中央部に向かっていることは確かで、線路も見えてきます。

と、突然茶色いホテルが目に飛び込んできました。レオナルド・ダ・ヴィンチホテルですって。これは、辻先生がが「美しい夏の行方」で酷評されていたホテルではないのでしょうか? 文章にあったように裏は鉄道線路になっています。思いがけない邂逅にびっくり。

バスは予定通りサンタ・マリア・ノヴェッラ界隈のバスターミナルに到着。良かったです。見知らぬ男に「英語をしゃべれるか?」と話しかけられるけれど、「しゃべれません」と応えると少しがっかりしていた感じ。彼は何だったんだろう? ホテルの客引きでしょうかね?

イタリア紀行2007 その7


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バスで走ること5分ぐらい。ようやく乗り込む飛行機に到着。小さいですが、ジェットエンジンの四発機です。こんなに小さい飛行機にもビジネスクラスを設定しているルフトハンザは凄いです。三人がけの座席の中央をつぶして、カップ置きにしています。僕らは当然エコノミー。

飛行機は予定通り飛び立ちます。おそらくはライン川上空を南に向かっているようで、窓の下には大河が横たわっているのが見えます。そのうちにボーデン湖上空にさしかかりました。これは地図上の湖の形と、窓の下の湖の形が一致したため間違いないでしょう。そうしていよいよ雲の切れ目から雪を被ったアルプスの鋭利な頂きが見え始めます。ハンニバルが、ゴート族が、ナポレオンが越えたアルプスなのですね、これが。

イタリア紀行2007 その6


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さあ、いよいよ、フランクフルトからフィレンツェへ向かうルフトハンザ4064に搭乗です。飛行機はAvro社のBAe 146です。小さい飛行機ですので、空港ビルからの直接の搭乗ではなく、バスに乗って駐機場へ向かいます。英語では、Florence、イタリア語では、Firenze、ドイツ語ではFlorenz、ですね。