2008年1月アーカイブ
いよいよ年が明けて2008年となりました。今年も辻邦生師のことや音楽のことなどを書いていきたいと思います。よろしくお願いします。
写真はヴェネツィアの夜明けです。
昨夜は紅白歌合戦を22時頃まで見て眠ってしまいました。後半は見られませんでしたが、前半で気になる歌手を2人見つけました。
寺尾聡さんの「ルビーの指環」では、寺尾聡さんのスタイルの格好良さと、秀逸なアレンジ、安定したバックバンドに支えられて、スタイリッシュで大人なサウンドを繰り広げていました。
それから布施明さんは、ひとときに比べて多少歌唱力は落ちているのですが、それでも迫力或る曲芸のようなピッチコントロールを見せてくれました。声の美しさ、張り、音域は出演していたどの歌手と比べても絶品でした。もし往年の若き布施明がテノール歌手としてデビューしていたら、という見果てぬ夢。ロドルフォとか、カラフとか、ピンカートンなどプッチーニのテノールをを歌ってもらいたいなあ、と思うのでした。
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船上では若者達のグループが、船員達と話をしている。若者グループの一人で、サングラスをかけた金髪の男が、船員に手を合わせて懇願している。どうやら、警察を呼ばないで欲しいと頼んでいるらしい。僕らは浮き桟橋で船上の様子を見守る。浮き桟橋には、ヴァポレットが停泊したままなので、後続のヴァポレットが浮き桟橋に接岸できないでいて、カナルに停泊しているのだが、状況を理解したらしく、通り過ぎていってしまう。通り過ぎたヴァポレットに載るつもりだった老婦人がなにやら船員に文句を言っている。
そうこうしているうちにモーターボートが近づいてくる。青い船体にはPOLIZIAの文字が。とうとう警官が来てしまったのだ。警察のボートはヴァポレットの右舷に乗り付けて、警官がヴァポレットに乗り込んでくる。若者達は必死に懇願しているのだが、一番ヤバそうで、ラリっている若者、その若者は手から血を流しているのだが、その彼を三人がかりヴァポレットから引きずりおろして、怒声と共に壁に押しつけて拘束しようとしている。若者は必死に抵抗している。乗客達が一斉にヴァポレットに乗り込む。僕たちも一緒に。
満員のヴァポレットは運河を進んでゆく。それでも騒いでいる若者達。ヴァポレットは30分遅れで、僕らの目的地、ザッテッレに到着。ヴェネツィア到着早々のトラブルで疲れてしまった。
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Museum::Shushi Bisに関連する今年の目標を立ててみました。
- 今年も年間100冊本を読む
ジャンルを選ばず、むさぼるように読みたいと思います。少なくとも100冊にはなんらかのかたちでタッチしたいですね。本だけではなく雑誌もです。ともかく活字を浴びるように読みたいです。もちろん、熟読する本だけではなく、必要なところだけ読む本もあるでしょう。仕事で使う本もあるでしょう。なので、全てこのBlogで紹介できるとは限りません。 - 辻邦生師の本を20冊読む
こちらは、できるだけ熟読したいと思います。また新しい発見をしていきたいと思います。 - 岡本かの子全集を読みはじめる
昨年ちくま文庫版の全集を入手しましたので、少しずつ読み始めたいと思います。月に一度は紹介したいですね。 - プルーストを再開する
いまさらですが、プルースト「失われた時を求めて」を再開しようと思っています。長い本なので息を長くして読んでいかなければならないわけですが、ちょっと間が開きすぎました。「ソドムとゴモラ」まで行っているのですが、今年こそ再開しなければ、と思います。 - Museumu::Shushi Bisのほぼ毎日更新
昨年はほぼ毎日更新できたのではないかと思います(まとめて投稿したこともありましたが)。今年も「ピアニストがピアノを弾くように、文章を書く」ことができるようになるべく、頑張ろうと思っています。 - 月に一度はコンサートかオペラに行って、感想をきちんと書く
これは昨年の継続です。やはり演奏会を聴きに行かないと行けませんね。 - 月に4枚以上は新しいCDを聞いて、感想をきちんと書く
これは今年から。買ったり借りたりしたCDについてきちんと感想を書けるようにしたいです。音楽を聴くのは楽しみでもあるのですが、楽しみの中にも計画性がなくてはならず、さらに計画を実現するための強い意志が必要である、と思った次第なのでした。
音楽の感想を書くのは本当に難しいことなのだ、ということを昨年は改めて思い知った一年になりました。既存の色眼鏡をかけずに、あるいは色眼鏡をかけていることを自覚しながらできるだけ誠実に自分の思ったことや考えたことを書けるようになりたいです。本当は音楽理論の勉強もしたいのですが、そこまで手が回るかどうか、というところです。 - 3ヶ月に2回(つまり年間8回)は山歩きに出かける
体力を付けましょう。何をやるにも体が資本です。 - 痩せる!(60キロ台まで痩せよう!)
病気罹患リスクを下げましょう。見た目も爽やかに! 上に同じく何をやるにも体が資本です。 - 健康管理の重視
実は昨日(1月2日)に熱を出して寝込んでしまいました。気をつけていたはずなのですが、思い起こせば寒さに対する対策がきちんとできていなかったような……。細かい点もおろそかにせず、健康には気を遣っていきたいと思います。
さて、今年も頑張ることに致しましょう
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昨日は、新年の記念に、ということで、 NHKニューイヤー・オペラ・コンサートに行ってまいりました。教育テレビでも生放送されていたので、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。
全体的な感想ですが、歌のほうはといえば、うまい方もいらっしゃれば、残念ながらそうでない方もいらっしゃる。逆に言うと、うまい方というのがどういう方なのか、どういう歌がうまいと感じるのか、ということを学んだ、と言うことだと思います。ともかく、いろいろな曲を聴けたのはとても楽しかったですし、素晴らしい歌唱を披露された歌手の方も少なくなかったので、思った以上に良かったです。
感じたことですが、うまい方は、大げさなビブラートをかけないでも、ちゃんとピッチが安定しているのがわかります。逆に、ビブラートがかかりすぎている方、つまりビブラートのピッチ幅、つまり音程の高低が大きかったりすると、かえって音が濁ってしまいますし、ロングトーンのピッチコントロールが出来ていないのではないか、という疑いを持ってしまうのです。これは、僕が昔吹いていたサクソフォーンの演奏をしたり、自分の演奏を聴いたりして感じていたことで、もちろんほかの管楽器の方も同じだと思うのです。ビブラートが悪いというわけではなく、かけ方の問題だと思うのです。
ちなみに、森麻季さんも出ておられましたが、僕としては、森さんは本当に巧い方なんだなあ、という印象でした。ピッチのずれもあまり感じませんでしたし、ビブラートもそんなに耳につくこともありませんでした。連れは、すこし声が小さいのでは、という印象を持ったようでしたが、僕はそれはあまり気になりませんでした。
などと、多少つっこんだ意見を書いてしまいました。歌うと言うことがどれほど難しいことなのか、ということは分かっていますし、ステージに立っておられた方々がどんなに優秀な方々なのかと言うことも分かっているのです。ごめんなさい。
昨日の生放送をビデオに撮っておきましたので、今日明日にでも見てみようと思います。また違う発見があるかもしれません。
曲目は、こちらのNHKのページをご覧ください。
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- R.シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき
- アーチスト: ブロムシュテット(ヘルベルト)
- レーベル: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 価格: ¥ 1,050
- 発売日: 2002/06/21
- 売上ランキング: 86
- おすすめ度

ブロムシュテットが振るドレスデン・シュターツカペレで「ツァラトゥストラはかく語りき」を。
冒頭の金管の絢爛さに息を呑む。そして弦楽器の透き通った冷たい水で喉を潤すような清涼感。速度は中庸で4曲目「喜びと情熱について」の弦楽器の疾走感と分厚い金管部のコントラスト感がたまらない。6曲目「学問について」はじっとりとした足運びでコントラバスが唸りはじめる。やや抑え気味のテンポを途中で速いテンポに切り替える素早さたるや。手堅いです、ブロムシュテットさん。本当に「流れ」で演奏してないというのが分るんですよね。全権掌握しています、という感じ。
録音も良い感じです。ドレスデンのルカ教会ですので、クライバーの「トリスタンとイゾルデ」と同じ場所ですね。
- Einleitung (導入部)
- Von den Hinterweltlern (現世に背を向ける人々について)
- Von der großen sehnsucht (大いなる憧れについて)
- Von der Freuden und Leidenschaften (歓喜と情熱について)
- Das Grablied (埋葬の歌)
- Von der Wissenschaft (科学について)
- Der Genesende (病より癒え行く者)
- Das Tanzlied (舞踏の歌)
- Nachtwandlerlied (夜の流離い人の歌)
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さて、少し遅れましたが本日初詣に行って参りました。この2年ほどは湯島天神に行っていました。おかげで、いろいろと状況が改善したり、良いことがあったりと、僕たちにとっては良いことが続いていますので、御利益があるということだと思っています。というわけでお礼もかねて今年も初詣へ。昇殿してお払いと祝詞を読んでいただいてから、おみくじを。なんと昨年に続いて大吉でした。大事に運を使おうと思っています。なにより運を使うには努力が必要なのですが。今年も頑張りましょう。お読み頂いてありがとうございました。
Technorati Profile
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- R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
- アーチスト: オーマンディ(ユージン)
- 発売元: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2007/03/21
- 売上ランキング: 71235
今日は4時過ぎに起きたのですが、少々眠けがとれず困惑。細々としたことをやるだけで終ってしまう。朝食を取って隣町のカフェへ出掛けて、お昼までお仕事。「クリエイティブ」になれるとどこかのウェブに書いてあったので、iPodでバッハの曲をランダム流して聴いてみる。あら不思議、集中力が高まってなんとか本日のノルマ達成。でも罪悪感に苛まれる音楽の聴き方であった。バッハ先生申し訳ございません。
帰宅後、オーマンディさんの「ツァラトゥストラはかく語りき」を聴いて、昨日のブロムシュテット盤と比較してみようと躍起になるのだが、どうやら疲れているらしく、なかなか切り口が見つからない。ブロムシュテット盤は、ドレスデン・シュターツカペレの音を出しているからどうしてもオーマンディ盤が普通の演奏に聞こえてしまうのである。それで、カラヤン盤と比べてみると、オーマンディさんの金管楽器がきらきら光る感じとか、分厚い弦楽部とかが際立って聞こえてくる。これがフィラデルフィアサウンドというやつなのだろうか?、とすこし自信がないのは、一枚しか聴いていないから。まだ偉そうなこと書けない。
ただ、ちと録音はよろしくないかもしれない。1979年の録音だからそんなに古くはないと思うのだが。
オーマンディさんの録音を聴こうと思ったのは、葉っぱに埃がついたので水をかけて払ってやったでちブログさんで紹介されていたのがきっかけ。引き続き、オーマンディさんの振るマーラーをタワレコに発注中。到着したらまたレポートしたいと思う。
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- Richard Strauss: Rosenkavalier Waltzes; Burleske; Capriccio Sextet
- レーベル: Decca
- 価格: ¥ 2,144
- 発売日: 2005/06/14
- 売上ランキング: 5610
今日は、ブロムシュッテットさんの、ばらの騎士組曲1番、2番と、カプリッチョ冒頭の六重奏を楽しむことができた。
第一幕と第二幕からワルツを集めた、Rosenkavalier Waltzの第一番の冒頭は、当然ばらの騎士のオクタヴィアンの動機とマルシャリンの動機から。ホルンの音がよいのにのっけから驚く。弦楽部も透き通り、コントラバスがよく聞こえる。ブロムシュテットさんは、きちんとテンポをコントロールしている。全権掌握。特に、冒頭から次のテーマに移るあたりやオックスのワルツでははかなり速度を落としている。あまりに遅いと失速するのではないか、と思うのだが、そう言うことは全くなく、推力を維持している。
第三幕からのワルツを集めた第二番だが、冒頭のワルツは、舞台では「特別室Extrazimmmer」の裏でBGMとして流されている設定のワルツ。転調が気持ちよくて、本当なら「××長調から○○長調への優雅な衣替え」などと言ってみたいものだが、残念ながら、そこまで良い耳は持っていない。ウィンナワルツの微妙な拍のずらしかた(二拍目を早めに)がきいていてとても気持がよい。
カプリッチョからの六重奏曲は、ゆったりとした少し遅めのテンポ。 楽譜が読めれば、きっと楽譜の音符一つ一つが浮かび上がってくるはずだが、残念ながら僕の眼前にはまどろむラ・ローシュの姿しか見えこない。きっとラ・ローシュの夢の中に誘われている、ということなのだろう。調性が短調にかわるところ、トレモロがあるのだが、遅いテンポにちゃんと追随しているのがわかる。二つめの動機に付加されている装飾音符とともに、このトレモロが白眉だな、と思う。
昨日のブロムシュテットのCDとともに、このCDは、半年間行くのを我慢していた渋谷のタワレコで買ったもの。ネットでは手に入らないものが、実店舗ではたやすく手に入ってしまうのに驚く。やはり、渋谷や新宿のタワレコに行かないとだめだな、と思った次第。もっとも、「名盤は自宅に眠る」という格言にあるとおり、買う前にきくべきCDがたくさん家にあるのだが。いずれにせよ、良い買い物をした。
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- 岡本かの子全集〈2〉
- 発売元: 筑摩書房
- 発売日: 1994/02
- 売上ランキング: 997025
フランスの海辺の保養地での日本人小田島と、スペインの国際スパイ、イベットの物語。西欧人のしたたかさ、老獪さとが、辻邦生文学とは違う観点で描かれていて面白い。
フランスは、恋愛の国と言う先入観が強いけれど、やはりここで描かれるのも、フランス人における恋愛感情の重要度と、そこに内在する打算的な部分とでもいえる現実主義、リアリズムなのである。そこに異質な人間としての日本人小田島が場に投げ込まれることで、波紋が広がる。小田島の目線を通して、そうしたフランス人の恋愛感情(あえてイデアリズムに分類しよう)と現実主義(リアリズム)のせめぎあいが客観的に描かれるている。
イベットは、 「欧州人というものは理解なしには何事にも肩を入れて呉れない性質の人種よ」
「ドーヴィル物語」『岡本かの子全集第2巻」、ちくま文庫、35ページと小田島に語る。小田島は東洋人であるがゆえにそうした性質を持たず、理解なしに自分を受け容れてくれるので、好きになったのだ、と告白するのだった。
イベットに惚れた(かのように振舞う)ドーヴィルの市長は、イベットを連れてカジノに出かけるような男。ほかにもたくさんの男がイベットの虜になっている。イベットはスペインのスパイで、カジノの売り上げを探ることで、フランスの国家財政の状況を推量したところで、スペインへ強制送還となる。これ以上イベットに国家の大事を嗅ぎまわられてはかなわない、と言う判断なのだった。さしもにイベットと遊興にふけっていると思った男たちは、イベットの役割を理解した上で、 遊んでいると言うのだから、恐れ入る。
ドーヴィルの風情は、プルーストにおけるバルベックと似ている。この小説で描かれる爛熟した遊興族は、戦間期のフランスにもまだ残っていたことを物語っている。欧州にとって最後の古きよき時代。だが時代はめぐるのだ。それを知っているわれわれは、そこに寂寥感や無常観をも感じるのである。
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Cheryl Studer; Soprano I
Sylvia McNair; Soprano II
Andrea Rost; Soprano
Annne Sofie von Otter; Alt
Rosemarie Lancö Alt
Peter seiffert; Tenor
Bryn Terfel; Bariton
Jan-Hendrik Rootering; Bass
Rundfunkchor Berlin
Prager Philharmonischer Chor
Tölzer Knabenchor
Berliner Philharmoniker
Claudio Abbado
最近いろいろな場面でマーラーの交響曲第8番にでくわします。音楽雑記帳さんでも取り上げられていて、シンクロニシティを感じたり。
この曲、人生で初めて買ったCDなんですよね。ショルティ盤でした。以来ショルティ盤がデフォルト盤として僕の中に君臨を続けていたのですが、ようやく別の盤を受け容れることができました。その第一がアバド盤でした。というわけで、アバド盤のご紹介。タワレコのウェブでは単独では販売されておらず、全集盤の画像を張りました。僕が持っているのもやはり全集盤です。
聞き慣れたショルティ盤と比べると、当然ですがアバド盤のほうがテンポは遅いわけですが、ダラダラとした遅さではありません。音の強弱、うねるようなダイナミックレンジの広さを巧く見せてくれますね。それから音の柔らかさ。どうして、こんなに柔らかいのかなあ、と思ったのですが、弦楽器の美しさ、特にヴィオラ、チェロであったり、ホルンの音も美しさなどによりますね。
法悦の教父、バリトンのブリン・ターフェルさんなのですが、ねっとりとした甘い匂いのする暖かい空気に包まれているような幸福感を覚えます。ここにはもう泣くしかありませんね。シェリル・ステューダさんも透き通った美しい声。(ばらの騎士で)聞き慣れたオッターさんの声もいいです。
マリア崇拝の博士(テノール)が、神秘の合唱のまえにJungfrau, Mutter, Königin, Göttin, bleibe gnädig!
という歌詞(トラック15の2'25'')があります。この曲はアルマに献呈されたわけですが、マーラーの壮大なる愛情の告白としての一面を見ることができるわけです。マーラーにとって、アルマは永遠なる若い女性であり、母であり、女王であり、女神なのです。グレートヒェンは、ファウストを救済するわけですが、マーラーもアルマに救済して欲しかった。フロイトによれば、マーラーは母親の姿をアルマに求めていた、いわゆるマザー・コンプレクスだったということも有名です。けれども、アルマにはもうそんな気はない。今風に言えば、魔性の女というところでしょうか。このギャップにそこはかとない哀れを感じ、神秘の合唱から大きな感動を引き起こすフィナーレをきくにつけ、悲しみを覚えるのです。
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タワーレコード
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シュトラウス6つめのオペラである「ナクソス島のアリアドネ」を聴いております。と言うのも、1月末に新国立劇場の中ホールで関西二期会の公演があるためです。公演情報はこちらです。
というわけで、予習をしているのですが、ベームが1954年にザルツブルク音楽祭で振ったライブ盤と、シノポリ盤の二枚を聴いてみて、やはりシノポリ盤のほうがいいなあ、と思いそちらを聴いています。ベーム盤はモノラル録音のライブということで、そもそも不利なので、致し方がないですね。
シノポリ盤は、なんといっても、オーケストラはドレスデンシュターツカペレですし、録音場所はやっぱりドレスデンルカ教会です。音が良いのですよ。
このオペラの聴きどころの一つが、ツェルビネッタのコロラトゥーラだと思うのですが、シノポリ盤のナタリー・デセイさんは素晴らしいですね。これだけピッチが安定していて曲芸的なコントロールをするのを見せられると、手放しで拍手をしたくなります。しかも声は透明で美しい。デセイさんのツェルビネッタを聴くだけでもこのCDを聴く価値はあるでしょう。デセイさんのツェルビネッタは以前テレビで放映しているの見たこともあります。ウィキペディアによるとデセイさんは、声帯の手術をうけられたりととても苦労されているようです。
後半の「アリアドネ」の部分はギリシア神話を翻案したものです。アリアドネは、英雄テセウスによってクレタ島から連れ出された王女です。テセウスはクレタ島のクノッソス宮殿の地下迷宮でミノタウロスを倒すわけですが、迷宮で迷わないように、とアリアドネがテセウスにに糸玉を渡して、テセウスのミノタウロス退治に力を貸すわけですが、テセウスと一緒にアテネへ向かう途中にナクソス島に置き去りにされてしまうわけですね。そこで、バッカス(つまりデュオニソス)と結ばれてめでたしめでたし、となるのがオペラのあらすじ。
一説にはアリアドネは悲嘆のあまりに自殺してしまうという別のストーリーもあるらしいです。なぜ、テセウスはアリアドネを置き去りにしたのか、本当によく分からなくて、バッカスがアリアドネに一目惚れしたので、置き去りにするように差配した、という説もあるそうですが、なんだかストーリー的に無理がある気がしてなりません。
他にもう一つ違うバージョンの「ナクソス島のアリアドネ」を聴きたいと思っていますが、何にしようか思案中です。
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ヴァポレットの騒擾にくたびれながらも、なんとかザッテルレ地区の宿屋に到着。ヴェネツィアの宿屋は、古くて高い、と言われているけれど、この宿屋は古いと言えば古いし、高いと言えば値段の割には部屋は狭く、シャワーがついていなかったりするのだが、こざっぱりしていて古いヨーロッパの雰囲気を残していたので、まあ良いかなと言う感じ。
チェックインするとき、フロントのお姉さんが英語でなにやらいろいろまくしたてられて、どうやら宿で夕食を全日食べるのなら、一日一人15ユーロで提供できる、云々と、お誘いを受けたりするのだが、こちらは辞退。夕食は地元のスーパーで食材を買って食べた方が安いのである。
部屋でしばらく休息して(ヴァポレットの件と、フロントのお姉さんとのやりとりにつかれたのだ)、サンマルコ広場に行ってみようということで、宿屋を飛び出し、ヴァポレットでサンマルコ広場に向かうのだが、ザッテルレ運河を南東に下り、税関の建物の向こうに、鐘楼が姿を現し、ついでドゥカーレ宮殿のバラ色の壁面が光り輝いているのが見えてきた瞬間は我を忘れた。あまりに美しい。もちろんこの風景はカナレットが描いているから、嫌と言うほど見たつもりなのだが、やはり実際に見る美しさは想像を遙かに超えている。青い空にバラ色のコントラスト。夢中でシャッターを切っていた。素晴らしい風景。
広場横の浮き桟橋で上陸。サンマルコ広場は凄い人で、ここは渋谷か? と思うほど。広場に面したカフェでピアノ、クラリネット、アコーディオンのトリオがイパネマの娘を演奏している。照りつける日差しは強く、南国に来たのかと思うほど。ドゥカーレ宮殿はもちろん、サン・マルコ聖堂の複雑な様式、そびえ立つ鐘楼、ああ、これがプルーストが来たがっていたヴェネツィアなのか、と感激するのだが、ヴェネツィアの感激はこれだけにとどまらなかった。滞在した三日間、毎日違った美しさを噛みしめることが出来たのである。
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- Shostakovich: Symphonies Nos. 7 & 8
- レーベル: Melodiya
- 発売日: 1998/03/10
- 売上ランキング: 102105
中学生のころは、ショスタコーヴィチが大好きで、良く聞いていました。当時はたしか「マーラーブームの後はショスタコーヴィチブームがやってくる」みたいなことが言われていたのですが、それは当たらなかったようですね。とはいえ、当時は何も分らずただただショスタコーヴィチの交響曲をNHK-FMでエアチェックしてせっせと聞いておりましたし、お小遣いを貯めて、ハイティンクが振る「バビ・ヤール」のCDを買って毎日のように聞いていましたね。
高校の半ばから、ジャズに浮気をしまして、大学時代はほとんどジャズ・フュージョンしか聴いておりませんでした。あの時もクラシックをもっと聴いていれば、クラヲタになれたと思うのですが、とても残念です。まあ、ジャズの曲をその分聴けましたのでいいと言えばいいのですが。
8番は、たしかムラヴィンスキーの演奏をエアチェックして聴いていましたが、あのテープはどこに消えてしまったのでしょう。しかし、あの鮮烈な演奏は未だに覚えていて、今日もロジェストヴェンスキー盤を聴いて少しずつ思い出すものがあります。
さて、この曲の白眉は、第三楽章のトランペットのソロとティンパニーのソロだと思うのですが、強烈ですね。トランペット、どうしてあんな音が出るのでしょうか? エッジの効いた鋭い音で、中学生の頃は、これこそソヴィエトのオケのトランペットの独特な音色なのだ、と勝手に思っていましたが、本当にそうなのでしょうか? マウスピースでコントロールしているんでしょうか。ただ、僕にとってはショスタコーヴィチといえば、このCDに収められたトランペットの音のイメージなのです。
第三楽章から第四楽章は切れ目なく突入するのですが、冒頭の爆発的音響はなりを潜め、沈思的な風情に。ショスタコーヴィチのこの楽章のこういう弦楽合奏がとても好きですね。聴いているだけでいろいろな物語が想像出来るんですよ。雪の降りしきるクレムリンを毛皮の帽子を被って灰色のコートを着た陸軍士官が軍靴の音を響かせながら歩いている、みたいな。途中から管楽器群が入ってくるあたり、あまりに格好が良くてゾクゾクしますね。第一楽章でも美しい弦楽合奏聴けますし、たしか交響曲第10番にも似たような楽章があったと思います。
第一楽章で言えば、中盤部に出てくる小太鼓の連打が聞こえてくるあたり、本当に時代を感じさせますね。第一楽章の起伏に満ちた楽想は何枚も何枚も鮮烈な絵巻物を見せられ続けるような感があります。よくぞここまで展開するか、という感じです。ロジェストヴェンスキーの破壊的パワーも相俟って、というところですね。
それから、録音場所の音響が好みなのですよ。ドレスデンルカ教会よりも残響時間がすこし長めで、気持の良いリバーブがかかっています。この音も、一連のロジェストヴェンスキーの録音で気に入っていることの一つです。
メロディアレーベルは廃盤になってしまい手に入れるのが難しいようです。たしか、廃盤の噂を聞いて、ロジェストヴェンスキーのショスタコーヴィチを買いあさったのが懐かしいです。
今日は午前中までオーバーワーク気味だったのですが、そうしたときに聴くショスタコーヴィチも意外に良いものですね。
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タワーレコード
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| 取り扱いなし |
のっけから、ドレスデンサウンド。弦楽器の透き通る、それでいて湿り気のないドライな音に圧倒されました。管楽器も華麗ですね。少しずつドレスデンサウンドのことが分かってきました。
ブロムシュテットはここでも流して振ったりは当然していなくて、テンポや強弱のコントロールを掌握しています。古いドイツの純朴な英雄の生涯ではなく、現代的でスタイリッシュな英雄の生涯なのです。
このほどよい残響感は、やはりルカ教会。1984年9月の録音と言うからもう24年も前の録音です。それなのに古びていないです。1000円前後の値段でこの演奏が聴けるとは良い時代ですね。
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- R.シュトラウス:4つの最後の歌
- アーチスト: シュテンメ(ニーナ)
- レーベル: EMIミュージック・ジャパン
- 価格: ¥ 2,800
- 発売日: 2007/08/08
- 売上ランキング: 23655
- おすすめ度

昨日、ようやくお正月ののだめスペシャルを完了。おもしろかったですね。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲と、モーツァルトのきらきら星変奏曲が良かったです。
ニーナ・シュテンメさんのシュトラウスのアルバムですが、先だって、葉っぱに埃がついたので水をかけて払ってやったでちブログさんで取り上げておられた(いつも勉強させて貰っています)ので、早速にと注文したのです。昨日届いたので、今日は出張への行き帰りを含めてずっと聞いておりました。
まずは大好きなカプリッチョの「Morgen mittag um elf!!」から聞き始めました。ベーム盤のヤノヴィッツさんが透明な優美な声であるのに比べて、シュテンメさんの伯爵夫人は、強い意志を持った伯爵夫人という印象。ヤノヴィッツさんより力強いのです。中低音の倍音が豊かに聞こえていて、ピッチも当然安定していて、違和感を全く感じません。ビブラートが特徴的に思えて、最初に聞いたときには少し違和感を感じたのですが、すぐになれてしまいました。シュテンメさんのビブラートは、豊かで抑制されていて、ピッチとテンポが正確できわめて音楽的なのです。
昨秋のチューリヒ歌劇場で、シュテンメさんのマルシャリンを見たのですが、こちらもやはり毅然としたマルシャリンだったと思いますが、演出的に少々マルシャリンが神経質に描かれていたのが、シュテンメさんの歌と演出の食い違いだったのだな、と今になって感じています。
シュテンメさんは、同じくパッパーノさん指揮でドミンゴさんと一緒にトリスタンとイゾルデを録音しているのですが、このCD、実は拙宅にございます。まだ聞いていないのです。ごめんなさい。ということで、今晩早速iPodに聞いてみようと思っています。
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- 春の風駆けて―パリの時
- 発売元: 中央公論社
- 発売日: 1986/02
- 売上ランキング: 1013849
昨年読んだ「春の風 駆けて」のメモがはらりと出てきた。今回で最終回。
辻邦生さんが、小説を書いているときのこと。とにかく、小説を書くこと。それも、いつまでに何枚書く、と言うような功利主義的な書き方ではなく、毎日少しずつ時間を気にせずに書いていき、気づいたらできあがっている、と言うのが理想的なのである、という。
思ったこと。現代は、何でもスケジュール化、タスク化されていて、時間やノルマに追われて仕事をするのだけれど、そうじゃない視点もある。ともかく、作品(仕事でも、小説でも、プログラムでも、ウェブもそうだが)を完成させること。形にすることが第一義的に重要なのだ。才能がある、才能がない、というのは関係ない。ただ、継続して何かを作り続け、完成に導き続けること。これしかない。
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タワーレコード
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このCDを買ったのは、ドミンゴのトリスタンって、どういう感じなんだろう?という理由から。期せずしてシュテンメさんのイゾルデを聴くことが出来たというわけです。なんともかんとも。
マルケ王の、ルネ・パペさんは、昨年10月に見に行ったバレンボイム指揮のベルリン州立歌劇場でも聴きましたが、やっぱり昨年のライヴのほうが感動しました。やはりクライバー盤のクルト・モルさんと比べてしまうのは酷でしょうか。
シュテンメさんは女傑的イゾルデで力強い。イゾルデの孤高の強さを感じます。聴いていて本当に安心できます。ドミンゴさんとの二重唱では勝利しています。やはりドミンゴさんは年齢でしょうか。さすがに往時の艶のある甘みは望めません。録音当時は63歳ぐらいでしょうか。しかし、随所に若い頃の面影が現れるのが楽しかったです。
通勤時間に聴いたので、1幕と2幕を中心にシュテンメさんの登場シーンを愉しみました。
- トリスタン==プラシド・ドミンゴ
- イゾルデ==ニーナ・シュテンメ
- ブランゲーネ==藤村実穂子
- マルケ王==ルネ・パペ
- クルヴェナール==オラフ・ベール
- 管弦楽==コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団
- 指揮==アントニオ・パッパーノ
- 録音==2004年11月~2005年1月
- 場所=アビーロードスタジオ1
今日は、久々に、お客と対立。どうも折り合いがつかない。どうも僕の交渉手法が良くなかったみたいですね。ここまで対立したのは久々で、少々疲れました。まあ、そんなことは仕事やる上では、当たり前のことですから、別に落ち込んだりはしませんけれど。落ち着くところに落ち着くでしょうから、気を楽にして来週も交渉します。しかし、ステークホルダーが多すぎるので、調整が面倒だなあ。組織での仕事はこれだから面倒です。かといって、一人の仕事のほうが楽かと言われれば、そんなこと全くないんでしょうけれど。まあ、気長に気長に。
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発売元: Brilliant Classics レーベル: Brilliant Classics 価格: ¥ 6,545 発売日: 2001/12/01 売上ランキング: 629 おすすめ度 ![]() |
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何年か前に吉田秀和さんが絶賛されていたバルシャイのショスタコーヴィチの交響曲全集から、9番と10番のカップリングを聴きました。吉田さんが絶賛されたのはかなり前だと思うのですが、まだまだCDショップでは扱っている模様です。値上がりしているようですが。一番安いのはHMVのようですね。
どうしても耳慣れた10番の方を聴きたくなってしまいます。端正なショスタコーヴィチで、ロジェストヴェンスキーのような爆発や咆哮はないけれど、抑制された透徹とした美しさを湛えています。テンポは中庸、と書くと、面白みがないように思えるけれど、丁度良いテンポという意味。あまりテンポを動かさないで、不動の精神で曲の中央へと斬り込んで行っています。木管が強力で、特にフルート、ピッコロ群がかん高い狂気じみた音を出していてとても効果的。弦楽器も美しいです。
第二楽章の突破力は速いテンポも相俟って激烈、鋭利な刃物に触れるような空恐ろしさを感じますね。個人的に大好きなのは第一楽章。第二楽章は別格ですが。特に第一楽章の中盤で盛り上がりを見せるところのトランペットソロが良いですね。
ショスタコーヴィチと言うことで言うと、今週の頭にロジェストヴェンスキーの8番を聴いたわけですが、木管の使い方が素晴らしい作曲家なのですね。演奏される木管の方は大変だと思いますけれど、クラリネットのハイトーン(あってます?)とか、美しいソロフレーズが満載です。もし僕がサックスではなくクラリネットやオーボエをやっていたら、是非吹いてみたい、吹けたらいいな、と思います。
- 指揮==ルドルフ・バルシャイ
- 演奏==WDR交響楽団(ケルン放送交響楽団)
- 録音==1996年10月
- 録音場所==Philharmonie, Köln
寒さの厳しい一日でしたが、静謐な休日でした。起きたのはいつものように3時半過ぎ。それから、仕事を始めたのですが、なかなかはかどらず、呻吟。朝食を取って、少し休んでから、いつものカフェへ。8時半過ぎから12時までみっちり。おかげではかどりました。帰宅してから音楽を聴いてWeblogを書いたり。静かな休日でした。明日は天気が落ち込んで夜には雪が降るとか。明後日の通勤は大丈夫かな。電車止まったら面倒だな、などなど。
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この一週間、頂いていたコメントですが、コメントの新着通知が私宛のメールで届かないという事象により、コメントにお返事できませんでした。申し訳ありません。rudolf2006さまのご指摘で判明致しました。ご迷惑をお掛け致しまして申し訳ありません。遅くなりますが、これからお返事させて頂きます。
申し訳ありませんでした。
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原因が判明しました。受け先となっているGMAILで、コメント通知メールがなぜかスパムメールに判定され、コメント通知が届いておりませんでした。申し訳ありませんでした。
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- マルシャリン==ナンシー・グスタフソン
- オクタヴィアン==藤村実穂子
- オックス==ビャーニ・トール・クリスティンソン
- ゾフィー==森麻季
- 指揮==クリスティアン・アルミンク
2008年9月25日(木)と27日(土)の二回の公演です。行くべきか行かぬべきか、と言う問題。
ちなみに、新国立劇場の2008年/2009年公演のラインナップも発表になりました。
- ☆新制作『トゥーランドット』プッチーニ 2008年10/1~15
- ☆『リゴレット』ヴェルディ 2008年10/25~11/3
- ☆新制作『ドン・ジョヴァンニ』モーツァルト 2008年12/5~12/15
- ☆『蝶々夫人』プッチーニ 2009年1/12~24
- ☆『こうもり』J.シュトラウスⅡ世 2009年1/27~2/1
- ☆『ラインの黄金』ワーグナー 2009年3/7~18
- ☆『ワルキューレ』ワーグナー 2009年4/3~15
- ☆新制作『ムツェンスク郡のマクベス夫人』ショスタコーヴィチ 2009年5/1~10
- ☆新制作『チェネレントラ』ロッシーニ 2009年6/7~20
- ☆新制作『修禅寺物語』清水脩 2009年6/25~28 中劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/cgi-bin/cms/kouen_list01.cgi#season2
ちなみに、6月には、コンサート形式で、ドビッシューの「ペレアスとメリザンド」が聴けるようです。こちらにも行きたいですね。
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000077_opera.html
財布が幾らあってもたりません。CD我慢するしか……。ちなみに、来週の日曜日には関西二期会の「ナクソス島のアリアドネ」を聴きに行きます。予習しないと。
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天気に恵まれた一日も終ろうとしていた。サンマルコ広場から路地に入って、ザッテルレ地区まで歩いて帰ろうと、入り組んだ細い路地をグラン・カナルをわたるアカデミア橋まで向かう。所々で路地は小さな水路様なカナルにぶつかるのだが、観光客を乗せたゴンドラが往来していて、漕ぎ手がカンツォーネを歌いながら船を動かしているのに出くわす。バリトンの歌声は立ち並ぶ石造りの建物に反響して思いのほか美しいリヴァーブ感を醸成しているのだが、もっと驚くのはその声の美しさで、歌を職業とする日本人でも絶対に出ないような甘さと豊かな倍音を持つ。つややかな声で、ゴンドラが遠ざかるに連れ歌声も反響の中に隠れていく。僕はこの歌声を聞いて感心すると同時に絶望感をも覚えてしまう。市井の男でさえ持つこの歌声の美しさ。やはり西欧の歌は西欧人にしか歌えないのではないか、という思い……。
アカデミア橋は、グランカナルにかかる木造の太鼓橋だが、橋上では黒い肌のアフリカの男達がブランドもののカバンや絵画を売っていて、警察が来ればすぐに逃げられるためだろうか、手に持てるだけのバックをもって、通りすがりの観光客に愛想笑いを振りまいている。イタリアに来てからこの手の男達を何度見ただろう。フィレンツェにもいたこの男達の売っているものは何故か同じだ。観光客の持つ気怠い雰囲気のなかに、生活のために働く男達、それもきっと違法な商売なのだ。ヨーロッパの繁栄の裏側には収奪されたアフリカの大地が横たわっているということなのだ。
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新国立劇場の会員サービス「クラブ・ジ・アトレ」に入りますと、オペラの年間シートを優先予約することが出来ます。日曜日にメールで2008年/2009年シリーズのラインナップ決定の通知が来ましたが、早速昨日には年間シート=オペラ・セット券の申込書が送られてきました。
いろいろ種類はあるのですが、会社勤めの選択肢としては「ホリデー(全演目休日で固めたセット)」か、「ホリデーA(10演目の内前半5演目のセット)」、「ホリデーB(10演目の内後半5演目のセット)」の三種類しかないのですが、そのなかから選んで買うべきかどうか、を決めなければなりません。
座席のランクはS席、Sサイド席、A席のみ。B席以下のランクをセット券で取ることは出来ませんので、自然と値段が張ることになります。「ホリデー」の場合、会員割引の10%オフが適用になるとはいえ、10万円を優に超えてしまいます。「ホリデーA」「ホリデーB」もやはり10万円には届きませんが、それでもうならなければならない値段ととなります。
値段に対する感想はあくまで主観的なものですので、たとえば年収1億円の方々にとって見れば、どうと言うことはない数字なのかもしれませんが、会社勤めにはちと辛い。
セット券を頼まなくても、結局は毎公演毎に送られてくる優先購入申込書を使えば、極端な人気演目でなければ見られることが多いのです。しかも、B席を取ることだって出来る。優先購入で毎回B席を取れれば、オペラ・セット券よりリーズナブルな料金で観ることが出来ます。
オペラセット券のA席って、本当に良い座席なんですよね。二階1列14番とか15番とか、ほぼS席に間近い席で観られるわけです。良い場所で観るのは大事なのですが、値段が……。悩みどころで困っています。財務大臣ともう一度相談してみようと思います。
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昨日から、シュトラウスの「メタモルフォーゼン」を聴いています。手元にあったケンペ指揮のドレスデン・シュターツカペレ盤をきいております。クラシックCD好きのホルン吹きニョッキさんのブログでブロムシュテット盤が紹介されていたのに触発されて、何度も何度も執拗に聞いています。難しい曲ですが、とても勉強になります。
この曲が作曲されたのは、第二次大戦末期で、ワイマールのゲーテハウス、ドレスデンのゼンパーオーパー、ミュンヘンのオーパー、ウィーンのオーパーが連合国により破壊されたことへの悲嘆と寂寥、去りゆくかつての「ドイツ」への追悼の為に書かれた曲です。ワイマールは若いシュトラウスが劇場指揮者だったところですし、ドレスデン、ミュンヘン、ウィーンがシュトラウスにとって重要な街であったことは言うまでもありません。
23人の弦楽奏者(ヴァイオリン10、ヴィオラ5、チェロ5、コントラバス3)は、弦楽合奏のような五部構成ではなく、23人がそれぞれ異なったパートとして独立して動くいており従って譜面は23段となります。
以下の譜例が主要なテーマですが、それがいつの間にか、ベートーヴェンの英雄交響曲の葬送行進曲に変化していくわけで、葬送行進曲は曲の最終部でコントラバスによって提示されますが、そこに至るまでに、以下のテーマが幾重もの波のように打ち寄せてきて、それもあらぬ方向から(あらぬ調性から)おとずれるわけで、無調的なたゆたう波間に揺すぶられる快感を感じることが出来ます。

弦楽合奏と言うこともありますので、シュトラウス「カプリッチョ」の冒頭の六重奏を思い出したり、あるいはマーラーのアダージェットを思い出したりしながら聴いていました。
ケンペ盤は少々録音に翳りが生じていて(私のiPodとクワイエット・コンフォートの特性かもしれませんが)、違和感を感じることもあるのですが、十二分に勉強することが出来ました。
- 指揮==ルドルフ・ケンペ
- 管弦楽==ドレスデン・シュターツカペレ
- 録音日==記載なし
- 録音場所==記載なし
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ナクソス島のアリアドネ、今週末観に行くのですが、予習ということで、ベームが振っているDVDを購入しました。理由は、ヤノヴィッツさんのアリアドネとコロさんのバッカスを聞きたかったからです。
とりあえずは音だけ聞いているのですが、アリアドネのヤノヴィッツさんの澄み切った声でうっとりです。バッカスのコロさんは力強いのですが、ピッチが少し不安定だな、と感じました。この曲は、いつもシノポリ盤で聴いているのですが、このベーム盤はそれよりテンポが落とされた演奏です。(聴きなおしてみると冒頭部は遅いですが、ほかはシノポリ盤より極端に遅いと言うことはありませんでした)。音作りはやはりシノポリとは違っていて、重量感のある演奏に聞こえます。グルベローヴァさんのツェルビネッタも重みのある迫力あるコロラトゥーラです。映像みたらもっと楽しそうです。
- 作曲==リヒャルト・シュトラウス
- 指揮==カール・ベーム
- プリマドンナ/アリアドネ==グンドラ・ヤノヴィッツ
- テノール/バッカス==ルネ・コロ
- ツェルビネッタ==エディタ・グルベローヴァ
- 作曲家==トルゥデリーゼ・シュミット
- 音楽教師==ワルター・ベリー
- 録音==1977年10月~11月
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端を渡り路地をぬけるとザッテレ地区で、このあたりにスーパーマーケットがあると目星を付けていた。確かに、スーパのレジ袋をもってあるく女性とすれ違ったから、このあたりにあるのは間違いないのだろうが、派手な看板など景観保護上の理由からまったく望めないから、なかなか見つからない。やむなく、子供を遊ばせている、ヴェネツィア人とおぼしき若い女性に尋ねてみると、実に親切にスーパーマーケットの場所を英語で教えてくれる。教えて貰ったおかげで難なくスーパーに到着。旅を安くするには、夕食はレストランで取るのではなく、スーパーで買った食材を部屋で食べるのがコツだ。とはいえ、イタリアのスーパーに入ると、日本にはないものがたくさん売っているからついつい買い込みすぎるのが痛い。生ハムとサラダワインを購入。それでも2000円ぐらいのもので、レストランより全然安い。
スーパーはザッテレ運河に面していて、赤い夕陽の甘い色に染め上げられている。ビルよりも大きな巨大な客船が、タグボートに牽かれて運河を外海へと向かっている。男と女が抱き合っていて、年配の女性がベンチに腰掛け夕陽を眺めている。現実とは思えない幻想的風景に体も心も溶けてしまう感じ。
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というわけで、神田明神に参拝してきました。というのも、神田明神には「IT情報安全守り」があるんですよ。いまから四年前に弟に買ってきて貰いましたが、その後二年間は無事故でした。そういう霊験あらたかなお守りなのです。
ところが、さすがに四年も前だと御利益も薄れて来るというもの。そのせいで、立て続けに不具合が発生しているように思えてなりません。
そこで、改めて参拝してお守りを購入してきました。
神田明神に参拝するのは初めて。門構えも立派です。なにより天気が良かったですね。
本殿です。建物自体は新しいです。お祀りしているのはあの平将門公です。平安以降初めて天皇にかわる政権を作ろうとして、「新皇」を名乗った人物です。江戸初頭に、江戸城の鬼門にあたる現在の場所に移され、明治初頭まで将門公もまつられていました。これは江戸幕府が朝廷の逆賊である将門公を祀ることで朝廷への牽制をしめそうとしたとか。明治維新になると、今度は「逆賊」が東京の鎮守で祀られるのはまずかろうということで、祭神から外されました。再び祀られるようになったのは、時代がもっと下って、昭和59年からなのだそうです。意外と最近なのですね。
これがITお守り。これで仕事の無事を祈りました。
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平成19年度新国立劇場地域招聘公演、関西二期会公演「ナクソス島のアリアドネ」に行って参りました。
中劇場では2004年に「インテルメッツォ」を見たのですが、今日もまたシュトラウス作品を愉しむことが出来ました。いろいろと勉強になって良かったです。
全体に感じられたのは女性陣が頑張っておられて、特に印象的だったのが、作曲家を演じた福原寿美枝さんで、歌い出し、歌い終わりの効果に稀に違和感を感じたのですが、本当に豊かな声で声量もしっかりしていて、とても良かったです。迫力をもって、作曲家の揺れ動く心を歌っておられたと思います。カーテンコールでも喝采を浴びておられていたのですが、なぜか硬い表情をなさっていたのが印象に残っています。緊張していらしたのでしょうか?
それから、このオペラといえば、ツェルビネッタのコロラトゥーラが楽しみなわけですが、日紫喜恵美さんが本当によく歌っておられて、稀にピッチが揺らいだり、最高音域の声質が平べったくなったり以外は、予想以上に巧い方だな、と思いました。ツェルビネッタのすこし軽薄な面やそれでいて男心をくすぐるような雰囲気をよく出しておられたと思います。関西にもこんなに巧い方がいらっしゃるのだなあ、と嬉しくなりました。曲の途中でも喝采を浴びていらっしゃいましたし、カーテンコールでは涙ぐむ姿も。東京にいらして大きな緊張を強いられていて、感極まって、という感じでしょうか。
それにしても、リヒャルト・シュトラウスのオペラは良いものですね。バッカスが現れてフィナーレへと向かう上り階段はどこまで続くんだろう? というぐらい感動的です。このオペラでは随所にシュトラウスの別作品のフレーズや響きが聞こえてきますね。ばらの騎士、影のない女、インテルメッツォなどが聞こえてきました。
観客は終始好意的で(指揮者にブーイングした一名は除く)、良い雰囲気だったのではないでしょうか?
- 作曲==リヒャルト・シュトラウス
- 演出==松本重孝
- 指揮==飯守泰次郎
- 音楽教師==萩原寛明
- 作曲家==福原寿美枝
- テノール/バッカス==竹田昌弘
- チェルビネッタ==日紫喜恵美
- アリアドネ==畑田弘美
- 管弦楽==関西フィルハーモニー管弦楽団
- 日時==2008/01/27
- 場所==新国立劇場中劇場
次は来週「サロメ」に行ってきます。
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ちなみに、東京は、天気も良く、素晴らしい一日でした。オペラシティも陽の光に映えて綺麗でした。
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- Richard Strauss: Salome
- 発売元: Deutsche Grammophon
- レーベル: Deutsche Grammophon
- スタジオ: Deutsche Grammophon
- メーカー: Deutsche Grammophon
- 価格: ¥ 4,181
- 発売日: 1991/10/11
- 売上ランキング: 53547
今週末は、今度は新国立劇場の通常公演なのですが、シュトラウスの「サロメ」を聴きに行きます。ということで予習を実施中。シノポリさんのサロメです。久々に聞くサロメは新鮮で刺激的です。シノポリ盤の演奏やサロメについて思うことは明日。
新国でのサロメは二回目になります。前回はエヴァ・ヨハンソンさんのサロメでしたが、今回はナターリア・ウシャコワさんでして、美人さんですね。近年、ロシア・東欧の優秀な歌い手さんがたくさん出てきていらっしゃいますので、期待ですね。とはいえ、色眼鏡をなるべくかけずに(そうとはいえ、色眼鏡はかけているものなのですが)聞いてきたいと思います。
本日は取り急ぎ。
- 作曲==リヒャルト・シュトラウス
- 指揮==ジュゼペ・シノポリ
- 管弦楽==ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
- ヘロデ==ホルスト・ヒーターマン
- ヘロデヤ==レオニー・リザネク
- サロメ==チュリル・ステューダ
- ヨカナーン==ブライアン・ターフェル
- ナラボート==クレメンス・ビーバー
- 録音日時==1990年12月
- 録音場所==ベルリン・イエス・キリスト教会
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- 売上ランキング: 53547
今日もサロメの話題。シノポリさんのサロメを中心に聴いています。シノポリさんのシュトラウス作品で言うと、エレクトラとこのサロメ、それから影のない女を聴いています。シノポリさんはシュトラウス作品と相性が良いのではないか、という感想を持っていますが、このサロメでもやはり素晴らしい演奏を聴かせてくれていて、とても都会的なスマートな演奏でありながらも壮烈なサロメを聴かせてくれると思います。
サロメの楽曲で言いますと、サロメが、ヨカナーンとキスをしたいIch will deinen Mund küssen, Jochanaan.と叫ぶフレーズが印象的です。スコアがないので、耳でコピーしたんですが、まずその部分の拍子が分からず、表と裏が頻繁に塗り変わっているように聞こえてしまい、巧くとれませんでしたが、こんな感じでしょうか?
どういう譜面になっているのか知りたくて、Amazonで譜面を注文してしまいました......。譜面が届いたら更新します。少し脱線しますが、しかし、難しいんでしょうけれど、なんとか読めるようになりたいですね。最初にシュトラウスから読み始めるのはあり得ないですね。モーツァルトあたりから入ればいいのかなあ、とおもいますし、最初は弦楽四重奏などから読んだ方が良いのかもしれません。
サロメに戻りますと、ベーム盤も持っています。ヨカナーンがディースカウさんの盤ですが、こちらも素晴らしいですね。カラヤン盤もなぜか持っておりまして、こちらは、サロメがヒルデガルト・ベーレンスさんです。こちらも今日iPodに入れましたので、聴いてみようと思っています。
- 作曲==リヒャルト・シュトラウス
- 指揮==ジュゼペ・シノポリ
- 管弦楽==ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
- ヘロデ==ホルスト・ヒーターマン
- ヘロデヤ==レオニー・リザネク
- サロメ==チュリル・ステューダ
- ヨカナーン==ブライアン・ターフェル
- ナラボート==クレメンス・ビーバー
- 録音日時==1990年12月
- 録音場所==ベルリン・イエス・キリスト教会
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