2008年8月アーカイブ
Fri
01
08
2008
AMAZON:
Deutsche Grammophon (1990-10-25)
売り上げランキング: 14751
今日の通勤時間もヴォツェック。とりつかれてしまいました。
それにしても、(恥ずかしながら)音楽理論も知らないし(クラシックの)楽器演奏経験もない身にとって、ヴォツェックについて何かを書くことが許されるのでしょうか。なんだか、背伸びをしているのか、冒涜しているのか分からない。 ただ、言えるのは、旋律や響きや歌唱が奔流となって流れ込んでくる、という状態を主観的ではあれ捉えているということです。けれども、その奔流を言語化せねばならないという必死な感覚が湧き上がっている感じ。勉強せねば。いつまでも逃げていてはなりませんね。
ちょっとずるして更新しています。明日はもう少しヴォツェックのことを書いてみようと思います。
Sun
03
08
2008
AMAZON:
音楽之友社
売り上げランキング: 532034
相変わらずヴォツェックが気になって仕方がありません。今日も聞いています。第二幕第四場のスケルツォがマーラーにそっくり。クラリネットの使い方、レントラー風の物憂げでシニカルな音楽。夢に出てきます。それから、場ごとに情景が切れていくあたりとか、酒場の舞踏の音楽が少々ジャズっぽかったりするのが先日見に行ったツィンマーマン「軍人たちSoldaten」にも似ているのですよ。何が何だか分らなくなっています。
音楽之友社の「名作オペラブックス」にこの「ヴォツェック」も入っていまして、初めて聞いた10年ほど前に購入してありました。改めていろいろ読むとおもしろいですね。ちょっと真面目に取り組みたくなります。
私が聞いている。ヴォツェックのCDのキャストを挙げておきます。アバド盤はこのメンツです。
- 作曲==アルバン・ベルク
- 指揮者==クラウディオ・アバド[←アッバード]
- 管弦楽==ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 合唱==ウィーン国立歌劇場合唱団
- 合唱==ウィーン少年合唱団
- ヴォツェック==バリトン==フランツ・グルントヘーバー
- アンドレース==テノール==フィリップ・ラングリッジ
- ハウプトマン==テノール==ハインツ・ツェドニク
- マリー==ソプラノ==ヒルデガルト・ベーレンス
- 鼓手長==テノール==ヴァルター・ラファイナー
- 医者==バス==オーゲ・ハウグランド
- マルグレート==アルト==アンナ・ゴンダ
ハインツ・ツェドニクさんは、少し前に新国立劇場にみえてましたね。CDではとても若い声です。ベーレンスさんのマリー、力強いけれど鬱蒼としたマリーの内面を巧く出しているように見えます。男達と渡り合うのに十二分なマリー。
今日は暑い一日。近所のカフェに出かけて、先日の旅行のまとめ。忘れないようにとにかく書き付けましたが、そちらも終わり。結構長くなってしまいました。
これからこのブログにも写真を出していきたいところなのですが、思ったより巧く撮れていなくてがっかり。教会のなかで撮った写真はほとんどだめです。すこし古いデジカメを持って行ったので、薄暗い教会での撮影は厳しい。今時のデジカメですとかなり感度が上がっていて、ISO3200なんてものもある。まあノイズは乗るとは思いますが、それでもぶれた写真やピントの合わない写真よりはマシです。また旅行に行くことがあったらデジカメを新調しようかな、と思いました。
しかし、明日から仕事ですね。今週は毎日更新したいです。
Mon
04
08
2008
今日も暑い一日です。毎日会社近くの林を散歩するのが日課なのですが、この暑さではかえって体力を消耗します。いつもの半分ぐらいで切り上げて帰ってくるのですが、それでも暑い。席に戻って30分たってもまだ暑い。ありゃ、オフィスも28.9度ですって。いくらエコとはいえ、そのまえにこちらがエンコしてしまいそうです。
さて、今日もいろいろ聞いています。ヴォツェックを朝から聞き始めたのですが、どうにも深みにはまり込んでいくような感じで、いったん中止。コレッリのヴァイオリンソナタ集を聴き始めて少々気分が落ち着きました。
コレッリ(1653-1713)はローマで活躍したバロックの作曲家で、バッハにも影響を及ぼしているのですが、今は何処に眠るのかと申しますと、パンテオンに葬られているのですね。
パンテオンはもともとは紀元前25年にローマ皇帝アウグストゥスの腹心の部下アグリッパによって建てられるのですが、いったん火災で焼失し、紀元128年にハドリアヌス帝にて再建された建物です。どうして破壊を免れたのかというと、そもそもは万神殿というふうに、ローマの神々の為の神殿だったわけですが(アウグストゥスの墓として建てられたという説もあるそうです)、キリスト教がローマの国教となるに及んで、キリスト教の教会として利用されることになったからだそうです。さもなくば、フォロ・ロマーノのような廃墟になるところでした(フォロ・ロマーノについてはまた触れたいと思います)。
中に入ると、天井の採光穴からの光がぼんやりと内部を照らしています。
観光客の群れに身を任せながら、ラファエロの墓を発見。
ひときわ目立つ巨大な棺は、イタリア統一を成し遂げたサルディニア王家のヴィットリオ・エマヌエーレ二世のもの。
ですが、お目当てのコレッリの墓が見つからない。入り口の気のよさそうな髭面の若者にたずねてみると(イタリア語はしゃべれませんのでカタコト英語でですが)、場所を教えてくれましたので、言ってみると、ありましたよ、コレッリの墓碑が。
それにしても、コレッリの音楽は慈愛深くて、聞いていて落ち着きます。帰りの電車もずっとコレッリ。ちょいと仕事でいろいろあったもので、結構慰めてもらいました。演奏は、Monica Huggettのヴァイオリン。透き通ったバロック初期の音楽です。
Wed
06
08
2008
本当に暑いですね。昨晩は夕立で涼しかったというのに、朝起きると暑くて暑くて仕方がありませんでした。
先日は、エコをエンコにかけて、失笑を買ってしまいましたので、このあたりで本題に。
ローマのことです。
今年ローマにいこうと考えたのは、
- ローマにおけるラファエロの諸作品を見ておきたかった。
- なによりラファエロの墓参りをしたかった。
- ベルニーニの彫刻群を見てみたかった。
- イタリアでオペラを見てみたかった。
という理由により。 諸事情のため、暑い夏に旅程を組まざるを得ませんでした。
行くと決めたのが4月で、その時点で航空券も抑えましたので、燃油サーチャージも今今よりも少し低い値段でいけました。ちなみに、連れ合いの航空券はマイルでゲット。しかしマイルで交換できる特典航空券でも燃油サーチャージがかかるのです。とはいえ、二人分に均すと、この時期としてはリーズナブルな値段になってほっとしました。
塩野七生さんの「神の代理人」や「ローマ人の物語」を読んでいたのもローマ旅行の予習の一環でした。おかげでローマ史をさらうことができました(まだ9巻分しか読んでないですが)。 それから、ベルニーニ。バロック芸術の天才ですが、今は絶版となっている石鍋真澄さんの「ベルニーニ」を図書館から借りて読んでいるうちに、写真だけで感動してしまって、ベルニーニの彫刻を詣でることにしたわけです。今はamazonではとんでもない値段になっています。
今年も、ルフトハンザのボーイング747にてフランクフルトへ。シベリア上空では、ひたすらベルニーニの予習を。ワインを飲んで、食後にコニャックを頼んだのですが、思ったより眠気はきつくなくて、少し休んだぐらいでしょうか。コニャックはおいしいですね。CAさんが"Enjoy!"といって渡してくれたのが印象的。
フランクフルトでエアバス320に乗り換えてローマ・フィウミチーノ空港へ。機内でサンドイッチを食べたのですが、日本時間ではもう夜中。さすがに眠たくて、着陸周りは覚えていません。
全ての道はローマに通ず。いよいよ、ローマ入りです。
Thu
07
08
2008
書いていた記事が消えてしまいましたが、めげずにまた書き綴りましょう。
今週末は、高校以来の友人二人と私の三人で富士山に登ることに。昨年、悪天候で私だけ登れなかったということもありましたので、リベンジです。この日のために体重を落としてきたのですし、毎日ウォーキングをしてきたのですから(それじゃあ足らないという気もしますが)。日本最高地点の剣が峰に是非にも行ってみたいですね。
ちなみに、一緒に昇る友人は、某組織の准教授にして叩き上げの男。もう一人は某組織の調査官にしてアスリート。彼らと相まみえるのは、普通のサラリーマンにとってみれば命が幾つあってもたりない感じ。そんな彼らは、標準登頂タイムよりも一時間短いタイムで昇りきろうとしているのです。ついて行けるかなあ。You are Chickenと言われたくないので、気合いで登ります。
今日は、犬養道子さんの「新約聖書物語」に突入。「旧約聖書物語」は最後の詩篇にいたって、少々辛かったですが、新約聖書物語は洗礼者ヨハネの登場から始まります。あの、ヘロデ王の義理の娘サロメに首を所望され、斬首されるあのヨハネです。なるほど、こういう具合にイエスはヨハネから洗礼を受けたのか、と実に興味深いです。洗礼者ヨハネは、イエスの親戚筋なのだそうで、だからこそ、聖母子像には、幼いイエスとともに幼いヨハネが描かれるのですね。一つ一つパズルのピースがはまっていく感覚です。
音楽の方はといえば、夏の暑さに甘えて、アグレッシブな聴き方ができてない。コレッリの合奏協奏曲を聴いて心和ませている感じです。本来はオペラをずんずん聞いていかなければならないのですが、ドン・ジョヴァンニを少々囓りぎきした程度。明日は、必ず、ドン・ジョヴァンニだ!
Fri
08
08
2008
うーむ、また書いていた記事を消してしまいました。困った者です。なにかうまくいかないです。別にMovable Typeが悪い訳じゃないんです。私が選んだ文書作成ツールがまずいだけなんです。
さて、気を取り直して、今日はカラヤン盤ドン・ジョヴァンニを聞ききました。今日でようやく一回聞き通しました。さらに聞き込みを進める予定。ドン・ジョヴァンニも、新国立劇場2008/2009のラインナップに入っておりますので、予習が必要なわけであります。良く聴くオペラは後期ロマン派ですので、さすがに勝手が違います。ちょっと戸惑いますが、すぐに慣れることでしょう。本当の良さが分ってくると思いますので、いまから楽しみです。
明日は日帰り富士登山。山の天候は良くないようですが、頑張っていって参ります。
Mon
11
08
2008
AMAZON:
Deutsche Grammophon (1990-10-25)
売り上げランキング: 27652
週末は富士登山でした。 結論から言いますと、頂上には到達できませんでした。というのも、激しい雷雨と雹(ひょう)に見舞われて、本七合目(3200メートル付近)で足止めされたからです。ニュースでは、落雷で亡くなった方もいらしたとのことでしたので、無事に下山できて良かったのです。
さらには、富士山の初冠雪記録になるかもしれないということ。雹で頂上付近は薄らと白く化粧が乗っていましたので、冠雪とみなされるそうです。ただ、その年の頂上の最高気温の後の冠雪が初冠雪となるそうで、今後頂上の最高気温が更新されなければ、これが初冠雪になるそうです。
下の写真は、あっという間に振ってきた雹(ひょう)の写真です。白いつぶつぶが氷の塊なのです。
一緒に登ったベテランの山登り二人はとても怖がっていたのですが、私は登山という登山は初めてなので(富士山も登山といえるのか、というのは微妙なようですが)、怖さも知らずに振り落ちてくる雹が痛いなあ、などと思うぐらいでした。しかし、雷がすぐそばに落ちたときだけは恐ろしかったですね。光ると同時に強大な破裂音。きっとモーゼがシナイ山上で遭遇した神とは、稲妻ではなかったかと思うぐらいで、自然の強さに驚いた次第。 この雷鳴の中、歩いている方もいらしたので、そんなものか、と思っていましたが、良識ある方々は山小屋に避難されていましたね。
ちなみに、僕たちが登った須走口本七合目の山小屋は、雹と雷鳴のなかでも山小屋に誰一人として入れてくれない。雹が収まって、雷鳴が少しずつ遠ざかっていくのを見計らって、ひとつ下の七合目の山小屋まで降りたのですが、その山小屋はとても良心的で、小屋の中にブルーシートをひい て、避難する登山者達をどんどん中に入れてました。人命に関わることですからね。山小屋といえどもスタンスが違うというところです。 色々と勉強になった富士登山でした。
さて、音楽はといえば、「ドン・ジョヴァンニ」を引き続き勉強中。レチタティーヴォになかなか慣れないものですね。レチタティーヴォ抜きで聞いてみようかなあ、などと思ったり。イタリア語が分からないとだめなのかあ、と少々気落ち。がんばらねば。 今日は、キャスト表を載せますね。
- 作曲==ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
- 指揮者==ヘルベルト・フォン・カラヤン
- 管弦楽==ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 合唱==ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
- ドン・ジョヴァンニ==バリトン==サミュエル・ラミー(→レイミー)
- 騎士長==バス==パータ・ブルシュラーゼ
- ドンナ・アンナ==ソプラノ==アンナ・トモワ=シントウ
- ドン・オッターヴィオ==テノール==エスタ(イェスタ)・ヴィンベルイ(→ウィンベルイ)
- ドンナ・エルヴィラ==ソプラノ==アグネス・バルツァ
- レポレロ==バス==ボナヴェントゥーラ・フルラネット
- マゼット==バス==アレクサンダー・マルタ
- ツェルリーナ==ソプラノ==キャスリーン・バトル
これはちょっと本腰を入れて聞かないとだめですね。なかなか入っていけません。これはヴェルディのオペラより強敵かも知れません。真剣に頑張らねば。
Tue
12
08
2008
AMAZON:
Deutsche Grammophon (1990-10-25)
売り上げランキング: 27652
EMI (2007-05-08)
売り上げランキング: 55713
先だっての「旧約聖書物語」に 引き続き、「新約聖書物語」を読んでいます。理由はもちろん勉強のためでして、絵画やオペラを愉しむのに必要ではないか、というところから。西洋人は小さ いころから慣れ親しんでいるのでしょうが、私にしてみれば、努力しなければ知ることができません。 今日読んでいるところでは、洗礼者ヨハネがヘロデ王に捕縛される場面が現れました。これは、リヒャルト・シュトラウスの「サロメ」の題材になった話。
そ ういうわけで、本当は「ドン・ジョヴァンニ」を聞かなければならないところ、ちょっと息抜きに、ニーナ・シュテンメさんの歌う「サロメ」の最終部を聞きま した。何度か取り上げたことがありますね。うーむ、すばらしく力強いサロメ。パッパーノの指揮もすごくて、渦巻き混ざり合う音の感じがすばらしいです。こ れで全曲版があればいいのですけれど。
それから、再び「ドン・ジョヴァンニ」に戻りま した。カラヤンの指揮は本当にすっきりと理想的美しさ。弦の美しさは、厚みがあって豊かでありながら、透き通っている感じ。いいですね。1985年、ベル リン・フィルハーモニーでの録音。ベルリン・フィルハーモニーのリヴァーヴ感は程よく控えめで、教会での録音よりも粒がはっきりしています。
私 は、モーツァルトの旋律でも短調の旋律が好きでして、伸びやかで光の感じられる長調のフレーズの中に、急に千切れ雲に太陽が隠れてしまうように短調のフ レーズが入ってくるところがたまらないのです。それから、調性が一瞬ゆれるところも。第16曲、ドン・ジョヴァンニの誘惑の歌、弦のピチカートとマンドリ ンの伴奏なのですが、調性が時折ふっと色を変えるのがすばらしい(絶対音感があれば、具体的に調性を書けるのですが。あるいは譜面を読めればもっと書ける かもしれませんが)。それにしても、トモワ=シントウさんも、バルツァさんのすばらしい歌唱です。こちらについてはまた明日。
帰りの電車では、ようやく、「ドン・ジョヴァンニ」を楽しめるようになって来たかもしれません。やはり、アクティブに関わっていき続けないと音楽はこちらへと振り向いてくれないものですね。
Wed
13
08
2008
AMAZON:
Deutsche Grammophon (1990-10-25)
売り上げランキング: 27652
今日もドン・ジョヴァンニ。
昨日の帰りの電車で、ライナーを見ながらじっくり聞いていたのですが、まるで霧が晴れたようにドン・ジョヴァンニの暖かくもあり涼やかでもある豊潤な世界がぱっと開いてきました。すばらしすぎる! どうして私はこのよさが分からなかったのでしょうか? 聴き方に問題があったということなのでしょうけれど。こういう経験は何度してもうれしいものです。
第1幕第3場でのアンナ役のアンナ・トモワ=シントウさんの声のすばらしさ。トモワ=シントウさんの歌唱には、カラヤン指揮のリヒャルト・のシュトラウス「四つの最後の歌」で聞きなれていたのですが、そのCDのトモワ=シントウさんにはあまり良い印象をもっていなかったのですが、ところが、このドン・ジョヴァンニでの歌ではどうでしょうか! すばらしく力のある豊かにあふれ出る声を披露されているではないですか!
一緒に歌うオッターヴィオ役のエスタ・ヴィンベルイさんも高く透き通ったテノールで、このタイプのテノールを聴いた記憶がなく、とても新鮮ですばらしく思えます。
第5場にエルヴィラ役で登場するアグネス・バルツァさんの歌声もいいのですよ。透徹と凛とした歌声です。バルツァさんの歌は、カラヤン指揮の「ばらの騎士」でオクタヴィアンと歌っているのを聞いたことがあるのですが、なんだか印象がまったく違います。こんなに力のある透明感のある声だったとは。アリアに続くレチタティーヴォの声もすばらしい。ベルリン・フィルハーモニーの上質なリヴァーヴ感に上手く声が乗って心地よいのですよ。
しかし、この第1幕第5場のアリア「ああ! だれが私につげてくれるでしょう」は本当にいいアリアですね。四度進行(あってますか?)で進むところがたまらない。ここだけ繰り返し聞いていたいぐらいです。
モーツァルトのオペラには今までかなり苦手感を持っていたのですが、なんだか壁を乗り越えることができたかもしれません。レチタティーヴォを聞いていても楽しめるようになってきましたし。モーツァルト・オペラは、愉しまないと損ですね! またひとつ勉強になりました。
Thu
14
08
2008
レオナルド・ダ・ヴィンチ空港へは、ルフトハンザのエアバス320で90分ほどのフライト。食事をとって、本を読もうとしたら睡魔に襲われいつの間にやら寝込んでしまう。日本ではもう夜中の1時ごろですから。
気がつくと、最終アプローチで、主翼からフラップが引き出されて着陸態勢かと思うとあっという間に着陸。
空港はフィウミチーノというところにあるため、ダ・ヴィンチ空港よりもフィウミチーノ空港と呼ばれることが多いようだ。ちなみに空港をあらわすスリーレターはFCO。羽田は HND、成田はNRTなので、FCOがフィウミチーノ由来であることは間違いなさそう。
ボーディングブリッジをわたって、バゲージクレームへ。ところが、なかなか荷物が出てこない。20分ぐらい足ってようやく荷物がそろい、イタリア鉄道の駅へ向かう。クレジットカードが使える券売機がガイドブックに写真入で載っていたのだが、当の券売機は壊れていて使えず。かわりに、新型のカラー液晶画面を備えた券売機ではクレジットカードで乗車券の購入ができる。
フィウミチーノ空港からローマ中心部のテルミニ駅までは、全席一等車のレオナルド・エクスプレスが走っている。一等車というからどんなものだろう、と思ってみるのだが、そうそうきれいな車両でもないし、座席がすばらしいというわけでもない。ただ、空港からテルミニ駅までがノンストップである、ということぐらい。しかし、疲れている身にとっては早くホテルに着きたいので、ありがたいことこの上ない。
車窓は畑風景から郊外住宅へと変わっていく。マンションがいくつもたっているのだが、決まって窓には遮光シートが張ってある。もう夕方も遅い時間だというのに西日が厳しく赤い光が客席にも差し込んでくる。
テルミニ駅の24番線に到着した列車を降りると緊張感に包まれる。テルミニ駅の治安の悪さは十年前からうわさに聞いていたし、ガイドブックにもそれなりの注意喚起がされているから。だが、夏の盛りのテルミニ駅はまだまだ日差しの下にあって、光があふれている。行き交う人々も、ビジネスマンや若い旅行者達ばかりで、怪しげな雰囲気を持つ男や女を見つけることができないぐらい。少々拍子抜けしながらも、周囲に目配りをしながらあらかじめ地図に穴が開くほど確認したホテルへと急ぐ。
ホテルはテルミニ駅近く、ちょうど北東方面にある共和国広場の近くにあるHotel Giorgiという小さなホテル。中に入ると子供をあやす女と、黒いシャツにネクタイを締めた若い男がにっこり笑う。年配でもう髪の毛が真っ白になっている小太りの男が独り言を言いながら宿帳をめくってくれるのだが、われわれの名前がないようで、別の中国人旅客と間違えたりする。予約が入っていないのか、と少々詰め寄るのだが、子供をあやす女が、「問題ないのよNo problem! 」と言ってくれる。どうやら、予約が入っていなくても泊まれるだけの空き室があったようだ。 黒いシャツの男は、子供をあやす女と夫婦のようなのだが、明るいイタリア人である反面、心のそこでは何を思っているのか分からないようなひんやりとした空気もあわせ持つ男で、われわれを部屋まで案内してくれる。
ロビー階から3階(日本で言えば4階)まで外見が古びたエレベータで昇っていくのだが、実際に動いている機械はあたらしいもののようだ。こうした丸階段の中央部にしつらえられたエレベータはドアを自分達で開け閉めしなければならないのだ。欧州のホテルにはこういった丸階段に設えられたエレベータを良く見かけるが、日本ではついぞ見かけることはない。というのも、欧州の建物は石造であるから、そうそうすぐに立て直されることはなく、内装工事などで建物の快適さを向上させていく。日本の場合は、どんどん建物ごと立て替えていくから、古いエレベータなどぶっ壊されてしまうというところだろう。
3階の客室階に入ると、なにやら新築住宅に入ったときのような甘い匂いが立ち込めている。ボンドの匂いや新しい木材の匂いが入り交ざった匂い。連れが男に「リフォームしたばかり?」とたずねると、男は陽気に首を縦に振る。 二つの部屋を選ばせてくれたのだが、ベッドが少し奥まったところに置かれている316号室をリクエスト。作ったばかりの新しい部屋だ。ベッドも広く快適さはこの上ない。これで机がもう少し広ければいいのだけれど。
気づくと靴を脱いでベッドに転がり込んでいた。これからおおよそ11時間ほど眠りについて旅の疲れを癒すことになる。
つづく
Fri
15
08
2008
AMAZON:
Deutsche Grammophon (1990-10-25)
売り上げランキング: 27652
また、書いた記事を消してしまった。なんだかついてないな。しかも、「クラヲタへの100の質問」の下書きを整形中に……。こちらは明日以降にとっておきます。
今日もドン・ジョヴァンニのお勉強。第一幕まで完了。それにしても、エルヴィラ役のアグネス・バルツァさんがすばらしい。芯のある鋭利ながらも豊かな声です。ツェルリーナを歌うキャスリーン・バトルさん、良いですね。優しげに高い音で転がるような声で、速いパッセージも巧く歌いこなしている(ちょっと厳しいところもありますが)。バトルさんは最近はどうしていらっしゃるのでしょうか。昔、CMに出演されて有名になったことがありますが。ウィキペディアにはこういう記載がありますが、どこまで本当なのか……。
ドン・ジョヴァンニのサミュエル・ラミーさんは少し上品めなドン・ジョヴァンニ。まあ、ドン・ジョヴァンニのペルソナはそういうものなのでしょうけれど。外面上は上品だけれども、後ろにあるのは欲望。いや、これはもう欲望とは言えない。いみじくも歌っているようにまるで空気を求めるように女性を求めている。欲望よりもさらに純化された生きる糧と言っても良いぐらいなのでしょう。ここまで開き直ってくれると、逆に潔ささえ感じますね。こういうドン・ジョヴァンニ的な生き方は私には無理ですが、否定はいたしません。そこまで人間は自律的ではないですよ、おそらくは。だからこそこういうオペラに昇華される機会が生まれるというものです。
今日は久々に会社を早く出て図書館に。ぎりぎり間に合って、ドン・ジョヴァンニの古い録音を借りてきました。いろいろ録音比較して聞くともっと楽しくなりますよね。
今日は、半年後に稼働するシステム設計について打ち合わせ。私の放談状態でして、二時間半イニシアティブをとり続け、考えては喋って、考えては喋って。こういうのは喋っている当人は楽しいものなのですが、若手の女の子にとっては苦痛な二時間半だったようでして、少々悪いことをしてしまいました。ちょっと気をつけないとまずいですね。反省しております。まあ、お喋りを現実に置き換えていくのがシステム開発ですので、ここからが大変なのですが。
Sat
16
08
2008
昨年の、フィレンツェ、ヴェネツィア旅行では、パスタを何度か食べて、まあそれなりに美味しかったのですが、日本で食べるパスタと余り違いはないな、と思ったりもしました。思い上がりすぎでしょうか。
ところが、ローマで食事を摂った4軒のレストランのうち、2軒はものすごく美味いパスタを出してくれました。ゆで具合も味付けも段違い。うーむ、負けてはいられないと言うことで、自宅でローマのパスタを再現しようと作ってみました。作るのはペペロンチーノですが、私は納豆を入れるのが好きですので(これが絶妙に美味い)、納豆ペペロンチーノが練習台になります。
まずは、オリーブオイルを超弱火で暖めながら、スライスしたニンニクを投入。パスタをゆではじめる直前に、唐辛子と納豆を投入。
パスタゆではじめ。煮立った水に塩をいれるのだが、ここで塩をけちると美味しくないので、思いっきり入れてみる(とはいえ、いつも結局少なくて後悔するのですが)。パスタの袋には「7分でアルデンテ」の記載があったけれど、タイマーは5分にセット。5分経ったら、パスタを少しあげて硬さを見る。歯ごたえあるなあ、と思うぐらいで上げてみる。
一番大好きな乳化の瞬間。フライパンを強火にしてオリーブオイルが強く泡立ちはじめたら、パスタのゆで汁を少しずつ注ぐ。すると、油とゆで汁がいい具合に絡まり合う。すかさずパスタを投入。強火でパスタの表皮を柔らかくし、オーリブオイルや塩味をパスタにしみこませる。
できあがり。お皿に盛ってみる。もう少し色合いがあるといいのだけれど。
食後の感想としては、パスタはもう30秒ほどゆでた方が良かったかもしれない。でも、食べられない硬さじゃないのでOK。かなり美味い。いけてます。でも、ローマのパスタの美味さには到底及ばないなあ。まだまだ修業は続く。
今週末は久々にゆっくりと過ごせる休み。今週は仕事が忙しいこともあって、ちょっと疲れているなあ。本当なら辻邦生さんの文学紹介と行きたかったのですが、ちょっと無理かな。色々とやりたいことはあるのですが、なかなか手がつけられませんが、午後は、ちょっと頑張って見ようと思います。
午前中は、ドン・ジョヴァンニを聞いたり、ばらの騎士を聞いたり、ワルキューレを聞いたり。少々散漫な聴き方ですが、たまにはこういうのもいいでしょう。
Sun
17
08
2008
いつも御世話になっている、ニョッキさんの「クラシックCD好きのホルン吹きニョッキ」、よんちゃんさんの「司馬氏のアイーダ」で「クラヲタへの100の質問」をされていたのに触発され、よせばいいのに(クラヲタに成りきれてないので)、書いてみることにしました。長いので、前編と後編に分けてアップします。
プロフィール編
Q1. まずHN、職業と生息地を述べてください。
HN:Shushi
Project Manager ?/ SE ?
関東地方
Q2. クラヲタ歴何年ですか?
24年だけれど、途中の6年ほどジャズ・フュージョンばかり聞いていた時代もあるし、じっさいは15年ぐらいではないでしょうか? もっともクラオタは目標であり実績ではないです。
Q3. クラヲタになったきっかけは?
10歳ごろに、親父殿がエアチェックしていたチャイコフスキー「悲愴」か「スラヴ行進曲」を聴いてから。
Q4. よく聴くジャンルはどのあたりですか?
変遷ありますが、今はオペラです。なるべくオペラを聴くようにしています。
Q5. クラシック以外にどんな音楽を聴きますか?
ジャズ・フュージョン。故マイケル・ブレッカー氏に傾倒していました。
Q6. クラヲタであることは恥ずかしいですか?友人同僚にカミングアウトしてます?
カミングアウトしてないです。
恥ずかしいというよりいらぬ誤解を受けそうなので。そういう職場ではないのですよ。
Q7. 最近はやりのライトクラシック系(ボチェッリやimage、Jクラ系など)をどう思う?
自分でCDを買って聞いたことないです。Jクラには森麻季さんも入りますか?
Q8. U野コーホー師についてどう思う?(知らない人はパスして下さい)
「メータのブルックナーを聞いて、あまり良くなかったと感想を言っているものがいるが、それは間違っている。ブルックナーを知っている人ならメータのブルックナーなど聞くものではないことを最初から分かっているのだから」
といったようなことを書いておられたのが印象的ですが、そこまで断定できるほど自信があるということはすばらしいことだと思います。
Q9. 携帯の着メロは何ですか?
魔笛の序曲。
Q10. クラシック音楽の雑誌を読んでいますか(有料無料不問)?よく読むものを挙げてください。
最近は読んでいません。高いし場所とりますし……。
Q11. クラシック音楽関連の情報を主にどこから入手しますか?
インターネットです。特に諸先輩のブログが役立っています。
Q12. あなたはCDリスナー派?コンサートゴーアー派?
オペラはゴーアー派。そのほかはiPodリスナー派。今後の目標はネットラジオリスナー派。
曲目編
Q13. 「食わず嫌い選手権~クラシックヴァージョン~」が開催されます。大好きな曲4つと実は苦手な曲1つを教えてください。
好きな曲や嫌いな曲は変遷するものですが、今日(2008/08/17)はこんな感じ
大好きな曲:
リヒャルト・シュトラウス「ばらの騎士」
リヒャルト・シュトラウス「カプリッツィオ」
リヒャルト・シュトラウス「影のない女」
ワーグナー「ヴァルキューレ」
思い起こすと、シュトラウスばっかりなので、「ヴァルキューレ」はあえて入れてみた。本当なら、シュトラウスの「サロメ」か「インテルメッツォ」も入れたかったのだけれど……。
苦手な曲:
シベリウスが苦手でしょうか。早く楽しめるようになるといいのですが。
シベリウスに開眼しました!(2008/12/01)
Q14. お薦めの知られざる名曲ありませんか?
ヘルマン・ゲッツのピアノ五重奏曲。いいですよ。ブラームス的なメランコリー。
Q15. あなたの知っている変なタイトルの曲を教えてください。
思いつかないです。クラヲタ失格。
Q16. 日本が世界に誇る名曲は何?
武満徹「弦楽のためのレクイエム」
Q17. 自分が死んだ時の葬式で流してほしい曲を教えてください。
「ばらの騎士」最後の三重唱 =>リヒャルト・シュトラウスと同じです。移ろい行くときの流れを懐かしみながらも諦念する境地は死ぬときにこそ必要なもの。
Q18. メンデルスゾーン『無言歌集』全48曲の中から3曲選んでください。
ガーン。またクラオタ失格
Q19. クラシックビギナーの彼(彼女)ができました。最初に聞かせたい曲、CDは何?
クライバーの「運命」でしょうか。あまりに素晴しい演奏。
Q20. クラシック音楽が使われて印象的だったTVCMとその曲名を教えてください。
→ アリナミンVのショスタコーヴィチ「レニングラード」です。古いですが。
Q21. 地図にも載らぬ小さな公国から御前演奏の依頼がありました、何の楽器で何の曲を演奏しますか?
ボレロをテナーサックスで吹いてみたい。
ソロイストとしてなら、バッハの無伴奏××をアルトサックスで吹いてみたい。
Q22. 春夏秋冬、あなた的な感覚でそれぞれの季節にふさわしい選曲をお願いします。
春:プフィツィナー:ヴァイオリンソナタ作品27第四楽章 (きれいすぎる)
夏:外山雄三「ラプソディ」 (→夏祭りだぜ!)
秋:ブラームスの弦楽六重奏 (→秋ですねえ)
冬:ブラームス:クラリネット五重奏曲(→雪振る街でこの曲聞きながら窓の外を眺めていたことがあった)
Q23. あなたが朝の目覚めに聴きたいと思うクラシックの曲を教えてください。
そう言えば、昔はメシアンの「主の降誕」が目覚ましだったなあ。
Q24. あなたの知っているオペラの歌詞の一部を書いてください。
" Morgen mittag um Elf !"
「明日の11時ですって!」
リヒャルト・シュトラウス「カプリッツィオ」
Q25. 三行程度でオペラのアリア(歌詞)を作ってみてください。
作れたら、別の道に行っていたでしょう。
Q26. 自分のリサイタル・コンサートが開けることになりました。プログラムを作ってください。
バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ(サクソフォーン編曲版)
バッハ:無伴奏ヴァイオリンパルティータ(サクソフォーン編曲版)
Q27. オペラで演じてみたい演目や役柄を教えてください。
シュトラウス「カプリッツィオ」のフラマン
Q28. 最近どうしても耳から離れない曲って、何?
今日時点では、蝶々夫人の第一幕最終部の二重唱
CD編
Q29. さて、CD(LP)何枚持ってますか?
??800枚ぐらい??
Q30. そのなかからお気に入りベスト3を挙げてください。
今日時点です。
シュトラウス「カプリッツィオ」ベーム盤(ヤノヴィッツとディースカウがすばらしくて)
シュトラウス「ばらの騎士」クライバー盤(DVDですが許して下さい)
マーラー交響曲第八番 ショルティ盤(もう二〇年以上大好き)
Q31. 一番沢山の同曲異演盤を持っている曲と、その枚数を教えてください。
なんでしょう?
数えてきました。
ブルックナー交響曲第八番 22枚
Q32. 月に何枚くらいCD買いますか?どんなジャンルが多いですか?
最近は買いません(買えません)
Q33. 買って本当に後悔した糞CDは何ですか?
恐れ多くてかけませんが、某ヴァイオリニスト名義のバロックの協奏曲。
Q34. あなたが持っている名珍盤を教えてください。
うーん、なんでしょう。ブルックナーの交響曲のオルガン編曲盤ですかね。
これはメジャーですので珍盤ではないですね。
→クラオタ失格
Q35. 最近買って当りだったCDは何ですか?
最近はCD買っていないです。
Q36. 懐に優しいメジャー廉価盤・ナクソスのお薦めを挙げてください
ナクソスもあまり買わないですね。
Q37. 日本のレーベルから出して欲しい曲を教えてください。
CD買わないので……。
Q38, CD復刻・再発して欲しい名演奏を挙げてください。
クライバーのばらの騎士、CDでも出してくれないかなあ。
クライバーのボエームなんかもきちんとした音源で聞いてみたい。
Q39. 実在しないけど、こんな演奏者によるこんな曲目のCDあったらなあ、というのを挙げてください。
クライバーのマーラーってあります??
聞いてみたい。
Q40. 人生で初めて買ったクラシックCD、LPは何でした?それって、まだ持ってます?
マーラーの交響曲第八番ショルティ盤です。まだ持ってますよ。
Q41. どこでCDを購入する事が多いですか?行きつけのショップはありますか?
昔は、渋谷のタワレコで買い物症候群的に買いあさっていました。
ストレス解消ですね。
今は、なるべくCDショップには近付かないようにしています。
近付くと福沢諭吉がいなくなるので。市立図書館のCDを制覇しようと企んでいます。
Q42. クラシック売場で、変な人見かけたりしたことありませんか?
私のことですか?
Q43. ヤフーオークションでCD(楽器も可)購入したことあります?
ヤフオクで、バレンボイムのトリスタンとイゾルデのチケット落札したことあります。それから、EWI、つまりElectric Wind Instrument = ウィンドシンセを買いました。
Q44. CD聴きながら何してますか?
いろいろ。ライナー読んでいるのが一番良い状態。ブログ書くときも聞いていますね。
Q45. 図書館などでクラシックCDを借りることはありますか?
借りてますよ。おかげさまでカラヤンのニーベルングの指環を聴くことができました。
Q46. 通販でクラシックCD全集買ったことありますか?
親は買ってましたが、私は買ったことないです。
コンサート編
Q47. 月に何回くらいコンサート(オペラ)に行きますか?場所、ジャンルは?
多くて月に二回、三ヶ月に二回ぐらいのペースでしょうか?
場所で一番多いのは新国立劇場。ジャンルはオペラ。
Q48. お薦めのホールと座席を教えてください。
録音場所で言えば、ドレスデンのルカ教会が好きです。残響が長いほうが好きです。
Q49. オーケストラの定期会員になってますか?または定期的に聴きに行くオケはありますか?どこのオケか、どれくらいの期間聴いているのか教えてください。
オケの定期会員にはなってないですね。いつかも書いたかもしれませんが、小さい頃は、東京に住んだら絶対にN響の定期会員になるのだ! と思っていましたが、実現していません。新国立劇場の友の会の会員にはなってまして、2008年/2009年シーズンの年間チケット買いました(→高すぎて卒倒寸前でしたが)。とうとう3年連続買っています(2010年1月15日追記)
Q50. 忘れられないコンサート(オペラ)ってありますか?あれば一つ二つ挙げてください。
ジュゼッペ・ジャコミーニがピンカートンをやった2007年の新国立劇場での「蝶々夫人」。
カミッラ・ニールントの元帥夫人、エレナ・ツィトコーワのオクタヴィアンできいた2007年の新国立劇場での「ばらの騎士」
→ 年とると涙腺が緩むそうですが、両公演ではなにも悲しい場面などではないのに、演奏中、ずっと涙が止まりませんでした。あんな経験は初めてでした。
イレーネ・テオリンがイゾルデを歌った「トリスタンとイゾルデ」@新国立劇場 2010年 →これは凄かった。辻邦生のいわゆる原初体験をした模様。
アンドレ・プレヴィン&フェリシティ・ロットの「カプリッチョ」最終部をN響で聴いたとき(2009年)→これも涙が止まらなかったです。家庭交響曲も凄かった!
Mon
18
08
2008
昨日に引き続き。後半は難しいです。まだまだ修業が足らないことがよく分りました。
Q51. 一回のコンサート(オペラ)に最高いくらまで出したことありますか?
35000円です。バレンボイムの「トリスタンとイゾルデ」です。
Q52. コンサート会場に何か物申すことあります?(一般的にでも、個別のホールに対してでも可)
東京文化会館は地震が起きたとき大丈夫なのでしょうか?上階の客席がいつ落ちるのか、と冷や汗もので、怖いです。
Q53. では新国について、どう思いますか?
当たり外れはあるけれど、あたったときはすごい。主役は結構いい人が来るようになったかもしれませんが、脇を固める方がもう少し良いともっと楽しめるのですが。
Q54. 会場でマナーの悪い人に遭遇したことありますか?こいつは生かしておけん!というのがいたら教えてください。
あります、あります。
- 森麻季さんのリサイタルのカーテンコールで、禁止されているというのに、何度も注意されたというのに、デジカメでパシパシフラッシュを焚いて写真をとり続けるオヤジ1。そのオヤジを後ろから殴りつけたオヤジ2。オヤジ1とオヤジ2は殴り合いの喧嘩を始めましたが、もう浅ましくて見ていられませんでした。
- 新国立劇場のビュッフェカウンターで、素知らぬ顔をして割り込むオヤジ。
- 新国立劇場の売店で、店員を怒鳴りつけ商品を投げつけたオヤジ。
Q55. 演奏会にはどのようなファッションで行きますか?愛用ブランドとかあったら教えてください。
全身黒い服を着ている男がいたら、それは私です。
Q56. 某オーケストラの事務局で働いているあなたは、来シーズン以下のようなビッグネーム指揮者を呼ぶことに成功しました。マエストロ達は次のような曲が振りたいと言っていますが、どれも意外な選曲で主催者としては困ってしまいました。
どれか1つしか認められないとすれば、どれを選びますか?それは何故?
1、 リッカルド・ムーティが、シベリウス/交響曲第4番
2、 ゲンナジ・ロジェストヴェンスキーが、ワーグナー/ワルキューレ第一幕(演奏会形式)
3、 クリスティアン・ティーレマンが、ラヴェル/ダフニスとクロエ
4、 ニコラウス・アーノンクールが、ラフマニノフ/交響曲第2番
5、 マイケル・ティルソン・トーマスが、バッハ/マタイ受難曲
→ ロジェストヴェンスキーのワルキューレに決定。序奏部からしてすごいことになりそう。
Q57. 外国でコンサート(オペラ)聴きにいったことはありますか?あれば少し聞かせてください。
- ベルリンコンツェルトハウスでベルリン・シュターツカペレ
- パリのバスティーユオペラ
- ミュンヘンのバイエルンシュターツオーパー
- ドレスデンのザクセンシュターツオーパー
- ウィーンのシュターツオーパー
- ローマの野外オペラ
行こうと思えばもっと行けたかもしれませんが、体力的な限界でいけませんでした。ちょっと後悔しています。外国で見るというのはいろいろな面で大変です。今後はもういけないかも。
Q58. コンサート帰りに寄れるような会場周辺のお薦め飲食店を教えてください。
外食をしないので、特にないです。
楽器編
Q59. 楽器演奏できますか?できる方は楽器の種類と演奏歴を教えてください。出来ない人、てゆーか楽譜読めますか?
サクソフォーンを15年ぐらい前にはじめました。ジャズですけれど。小さい頃はピアノも習ってました。譜面は自信がないです。私の場合、耳コピでジャズのテーマとインプロバイズをまかなっていた気がします。もちろん譜面読んでやった演奏もいくつもありますけれど。
Q60. やってみたい楽器を教えてください。
オーボエ。難しそうです。
Q61. 楽器ができる方が音楽をわかっていると言えると思いますか?
「音楽が分かる」という境地がどういうものなのか分かりませんが、それが「音楽を聴いていて楽しい」という境地であるとすれば、楽器の出来不出来は関係ないと思います。「音楽に対して意見を言える」、ということであれば、楽器をやっている方のほうが鋭い視点をお持ちだと思いますので、いつも尊敬しながら、話を伺ったり、拝読したりしております。
Q62. 楽器レッスンでの先生・師匠の思い出を語って下さい。学校の音楽の先生の思い出でもOK。
特にないです。ピアノレッスンは小さい頃だったので覚えておりません。サックスは独学でした。
Q63. 合奏でやりたいパートを挙げてください。
木管リード楽器です。オーボエかクラリネット。
Q64. ピアノ曲で弾いてみたい曲を教えてください。
シューマンの交響的練習曲とリストの巡礼の年第二年を弾いてみたいです。小学校の頃、ブレンデルの演奏を聴いてはまりました。高校時代に巡礼の年第二年をモティーフに小説を書いて期末テストの点数をかさ上げしました。
Q65. オーケストラの一員とソリスト、どっちで舞台に上がりたいですか?
なにも歌えないのに舞台に上げられて、困っている、という夢は見ます。オペラのアリアを歌わないと行けないという悪夢。ですので、舞台に上がる以前に何かできるようになりたいです。夢にでるぐらいなので、ソリストなのでしょうか。
Q66. どうしても好きになれない楽器があったら教えて下さい、またその理由も教えてください。
ギターが苦手です。特にフォーク系。クラシックギターはまだ聴けます。あとは、単純なビートを刻むベース。
Q67. 右手で3拍子、左手で4拍子、振り分けること出来ますか?
これは大学時代からの課題。三拍四連でリズム取れるようになろうとがんばったけれど、できません。
Q68. あなたの知っている楽器メーカーを挙げてください(国産、外国メーカーなんでもあり)
セルマー、ヤマハ、ヤナギサワ、キング、ジュピター、スプレンダー
(→サクソフォーンメーカー。最近はもっと増えているらしいけれど)
Q69. バッハのBWV1013番の曲で使われている楽器は?
ガーン、知らないので調べました。クラヲタ失格。フルートですか?
音楽家編
Q70. あなたのおすすめの演奏家(含む歌手)を教えてください。
指揮者
- カルロス・クライバー
- サー・サイモン・ラトル
- セルジュ・チェリビダッケ
- ウルフ・シルマー
- ペーター・シュナイダー
- ベルナルト・ハイティンク
歌手
- ジュゼッペ・ジャコミーニ
- グンドゥラ・ヤノヴィッツ
- イレーネ・テオリン
Q71. 世界一のオーケストラは、ずばりどこ?
やっぱりベルリン・フィルじゃないかなあ。だが、シュターツカペレ・ドレスデンもコンセルトヘボウ管もいいですぞ。
Q72. 日本のオーケストラに何か物申すことあります?(一般的にでも、個別のオケに対してでも可)
個別の議論はさておいて、十年以上前に比べたら、相当レベル上がっていると思います。本当はいろいろ聴きに行きたいのですが。岡田暁生氏曰く、やはり音楽はライヴが一番ですので。
Q73. N響の次期音楽監督は誰になってほしいですか?
そうですねえ。ウルフ・シルマーさんはいかがでしょう?
Q74. あの世から一日だけ生き返ってくれる音楽家がいたら、誰に生き返ってほしい?
迷うことなく、カルロス・クライバー。一度でも実演に触れてみたかったです。
Q75. 競演してみたい演奏家を教えてください。
ラトルの指揮に接してみたいです。
Q76. 弟子に入ってみたい音楽家を教えてください。
セルジュ・チェリビダッケというと、相当Mですね
Q77. あなたの知っている音楽家の笑い話を教えてください。また聞きでも可。
笑い話じゃないけれど、チェリとクライバーは犬猿の仲だったのだけれど、日本公演の帰りの飛行機のファーストクラスでばったり同じになってしまって、よくよく話してみるとお互いいい感じじゃない、見たいな雰囲気になった、というのが、個人的に好きなエピソードです。
Q78. あなたの知り合いに音楽を職業にしているプロの方はいますか?(名前はあげなくていいです)
いらっしゃいます。
Q79. 音楽の教科書にのっている音楽家の肖像画に落書きしたことありますか?
記憶にないですが、小学校低学年の頃は教科書という教科書に落書きしていましたので、きっと音楽の教科書にも落書きしていたでしょうから、音楽家の肖像画にも落書きしていたと思います。
Q80. J・S・バッハに何人子供がいたか知ってます?
知らないです。
Q81. ブラインドテストで演奏家の違いを聞き分けることが出来(ると思い)ますか?
たぶん無理。
ラン・ランとバレンボイムの演奏をあてたことはありましたが。
(実は苦手な二人なのです)
いろいろ編
Q82. お宅のオーディオ環境を教えてください。
iPodとクワイエットコンフォート2です。ステレオはないです。ミニコンポならありますが。
Q83. CD以外の音楽メディアとしては何をお持ちですか?
DVDとVTRです。MP3のCD-ROMを買ったこともあります。
Q84. CD・LP、楽譜、楽器以外に集めている音楽関連グッズって何かあります?
いや、ないです。クラヲタ失格?
Q85. ではここで一つ持ち物自慢をどうぞ!(誰それのサインを持ってるとか、幻のレコードを持ってるとか)
特にないです。クラヲタ失格?
Q86. 通勤通学時もクラシック聞いてます?
平日は通勤時間しか聞けないです。
Q87. クラシックのMIDIについてどう思われますか?
あまり聴いたことないですし、自分で作ったこともないです。
Q88. あなたの知っているクラシック替え歌を教えてください。
「あなたも共産党員」、っていうやつ。たしかチャイコフスキーの交響曲第四番でした。
Q89. あなたの印象に残っている音楽マンガ・小説・映画を教えてください。
細かいことは忘れてしまいましたが、七年ほど前に一生懸命読んでいた「失われた時を求めて」で、やけに音楽の描写が凄いなあ、と感動したのを覚えています。また読み始めないと。途中で止まったままですので。
あとは、のだめ。月並みですいません。
Q90. 突然ですが、日本人であるあなたが西洋の伝統音楽であるクラシック音楽を聴くということに、何か疑問を感じたことはありますか?
日本人が聴くことには疑問を持っていませんが、私が音楽を聴いていることに対する疑念は常にあります。本当に聴けているのだろうか、という不安です。
Q91. 学生時代(小中高大)の音楽の授業で印象に残っている出来事を教えてください。
大学で「音楽の歴史」という一般教養課程の授業をとったときのこと。今、作曲家を目指している友人と一緒にとったのですが、授業後に彼と音楽を語り合ったのが印象的。頭の良い男でした。
Q92. では学校時代の音楽の成績、良かったですか?正直にお答えキボンヌ。
良く覚えてないです。良かったような気もするし、そんな言うほどじゃなかった気もするし。ただ、音楽の先生に「君は音楽のセンスがある」と言われたことがあって、そのときは凄く嬉しかったです。
Q93. クラヲタなのにやってしまったこっ恥ずかしいエピソード、あったらここでカミングアウトしてください。
これは特にないですね。
Q94. それではクラヲタでよかったと思った体験はありますか?
お恥ずかしい話ですが、コンサートやオペラで、弦楽器の音を聞くと、きまって涙がでるのですよ。その瞬間です。
Q95. 逆に最もひどかった体験は?
周りには隠しているので、あまりないです。
Q96. 尊敬するクラヲタいたらどんな人か教えてください。
クラシックブログを書いておられる方々です。いつも勉強になります。
Q97. 音楽がなくても生きていけますか、或いはその自信がありますか。
自信ないです。きっとつまらない毎日だと思います。
Q98. 奥様(彼女)/旦那様(彼氏)から「あたしとクラシック音楽と、どっちがだいじなのっ!」と迫られたら、なんと答えますか?
そう言うことをおっしゃる方にはそもそも近付かないようにしています。
Q99. ズバリあなたにとってクラシック音楽とは何ですか?
いつまでたっても答えがみつからないものです。冒険というとすこし気障ですが、好奇心が沸き立ってくるものです。それがなかったら人生は相当つまらないと思います。いつまでも、音楽を聴くことのできる時代が続いて欲しいと思います。
Q100. お疲れさまでした。最後に一言物申してください。
さらにクラヲタの高みを目指して頑張ります。
Tue
19
08
2008
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「この方を聴きたい」というシリーズを始めることにしました。私の勉強したことを書きますので、お読みの方々にとっては自明のことかも知れませんが、どうかおつきあいを。
第一回は、最近の私的ブームであるアグネス・バルツァさんを取り上げたいと思います。
アグネス・バルツァ(Agnes Baltsa Aγνή Mπάλτσα)
<略歴>
1944年11月19日ギリシア生まれ。アテネ音楽院で学んだあと、ミュンヘン、フランクフルトで学ぶ。1964年、ジョルジュ・エネスコ声楽コンクールで第一位となる。1968年フランクフルトの歌劇場で「フィガロの結婚」のケルビーノ役でデビュー。翌年※1ウィーン国立歌劇場「ばらの騎士」でオクタヴィアンを歌う。1970年にはザルツブルク音楽祭に出演。世界的に有名になったのは1975年のザルツブルクイースター音楽祭でカラヤンがクリスタ・ルートヴィヒの代役として起用してから。「カルメン」のタイトルロールが当たり役。バルセロナオリンピックの開会式にも出演。レパートリーは、「カルメン」タイトルロール、「コジ・ファン・トゥッテ」ドラベッラ、「ナクソス島のアリアドネ」作曲家、「トロイ人」のディド、「ドンカルロ」エボリ公女、「アイーダ」アムネリス、「サムソンとデリラ」デリラなど幅広い。
※1:「ばらの騎士」「ドン・ジョヴァンニ」のライナーでは、「1968年の翌年」とあり、1969年と推測されるのだが、ウィキペディアでは1970年にウィーン国立歌劇場デビューとされている。
<私的思出>
アグネス・バルツァさんをはじめて聞いたのは、「ばらの騎士」をカラヤンが二回目に振った盤で、やはりオクタヴィアンを勤めていらっしゃる音源がはじめて。バーンスタインが振るマーラー交響曲第八番のDVDもアグネス・バルツァさんが登場しているのを見たりもしていました。ところが、不思議なことにあまり気になる存在の歌い手さんではいらっしゃらなかったのです。
それが覆ったのは、最近集中的に聞いている「ドン・ジョヴァンニ」カラヤン盤のドンナ・エルヴィラ役を聞いてから。この透徹とした、まるで雪の結晶のような美しさは! 高音域の声が録音場所のベルリン・フィルハーモニのリヴァーヴによく乗っていて、きいているだけでうれしくなります。
バルツァさんはこのCDでは子音を弱めに発音されているように思えます。イタリア語の子音の持つアタックが少し弱い感じなのですが、それが却って歌の旋律の流れを浮き立たせていて心地よいのです。
そうして改めて、「ばらの騎士」カラヤン盤のオクタヴィアン役を聞いてみると、自分がアグネス・バルツァさんの歌に焦点をまったく合わせていないことに気づいたのでした。「ドン・ジョヴァンニ」のエルヴィラ役のようなほとばしる輝きは見られないのですが、深みのある声で充実した歌声を聞かせてくれます。
調べてみると「カルメン」が当たり役だということを知りました(いまさらで申し訳ないですが)。是非にも聴いてみたいですね。課題です。
<私的な参考音源>
- R・シュトラウス「ばらの騎士」(CD)R.シュトラウス:ばらの騎士posted with amazlet at 08.08.20トモワ=シントウ(アンナ) ウィーン国立歌劇場合唱団 ペリー(ジャネット) リップ(ビルマ) ポッシュナー(ブリギッテ) シマ(ガブリエレ) バルツァ(アグネス) ビンザワー(バルトラウト) ミュラー=モリナーリ(ヘルガ) ヒンターマイヤー(マルガレータ)
ポリドール (1997-04-09)
売り上げランキング: 8795 - モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」(CD)モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」posted with amazlet at 08.08.20カラヤン(ヘルベルト・フォン) レイミー(サミュエル) ブルチュラーツェ(パータ) トモワ=シントウ(アンナ) ウィンベルイ(エスタ) バルツァ(アグネス) フルラネット(フェルッチョ) マルタ(アレクサンダー) バトル(キャスリーン)
ユニバーサル ミュージック クラシック (2008-01-16)
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<参考文献>
- 黒田恭一「歌い手について」『ドン・ジョヴァンニ(F95G 20068/70)』 CDライナー
- 「演奏者紹介」『ばらの騎士(POCG-3598/700)』CDライナー
- 「アグネス・バルツァ」『ウィキペディア日本語版』2008/08/20 4:35JST
Wed
20
08
2008
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昨日の記事に追記の形で。
このホフマン物語はコベントガーデンで収録されたものです。ホフマン物語では、ジュディッタ、オランピア、アントニアのソプラノ4人にくわえて、狂言回しとまでは生きませんが、舞台を鳥瞰する役割を担うズボン役のミューズ=ニクラウスのメゾソプラノが登場します。もちろん悪役のリンドルフもしっかりしたバスバリトンでなければだめ。主人公のホフマンだって、並大抵のテノールではなかなか勤め上げることはできないでしょう。
実は、「ホフマン物語」は二度見たことがあります。空恐ろしいことに1回目はウィーン国立歌劇場にて。2回目は東京の新国立劇場にて。ウィーンの「ホフマン」は演出、歌手どなたもすばらしくて、圧倒され続けました。ホフマンはサバティーニでした。あそこまでオペラの舞台は力を持っているのか、と本当に驚いたのでした。
桟敷が同じだった年配の女性(日本人の方です)と話す機会がありまして、その方は「ウィーンでみたあとだと、東京の「ホフマン」はがっかりされるかも知れませんよ」などとおっしゃっていたのですが、新国立劇場のほうも、ウィーンとまではいきませんでしたが、健闘が見られたと思いましたね。出色のできはエレナ・ガランチャさんのミューズ=ニクラウスでした。
そこで、このDVDの紹介なのですが、ここではジュリエッタをアグネス・バルツァさんが歌っておられます。ドン・エルヴィアの時と同じように、やはりソプラノパートを、メゾソプラノも歌えるバルツァさんが起用されているわけです。ここでもやはり、「ドン・ジョヴァンニ」で感じた透き通る美しさを堪能することができます。どうやら僕はバルツァさんの高音域の力のある透明な声に魅せられているようです。だから「ばらの騎士」のオクタヴィアンの歌唱では焦点が良くあわすことができなかったのだ、というところだと思います。残念なのは、ジュリエッタの幕は他の幕に比べて少し短いところ。バルツァさんの歌がもっと聴きたかったのですが。もちろんホフマンを歌うプラシド・ドミンゴの若々しく張りのある歌声にも参った、という感じです。
Thu
21
08
2008
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カラヤン盤、ドンジョバンニ、ライナーノートの対訳を読みながら全曲聴き終わりました。通勤時間にライナーを見ながらiPodで聴いていたのですが、4営業日ぐらいかかってようやく、というところ。楽しかったです。
(ネタバレありですので、ご注意下さい)
それにしても、このオペラって、ジョバンニ、レポレロ、エルヴィラが大変ですね。むしろ、レポレロ、エルヴィラの二人の出来不出来がこのオペラの成否を握っているのではないでしょうか? もちろん欲を言えば、アンナ、ツェルリーナ、オッターヴィオも巧い方に歌って欲しいですが。
今回聴いた中で、気に入ったアリアはエルヴィラのアリア、第一幕第三場「ああ! だれが私に告げてくれるでしょう」と、第二幕第21場の「あの人でなしは私をあざむき」でしょうか。アグネス・バルツァさんが細やかなレース織のような美しさを披露して下さいます。
エルヴィラは本当に不思議な女性です。ドン・ジョヴァンニに棄てられて怒っていると思いきや、まだあきらめきれずにいて、ドン・ジョヴァンニを改心させようとまでする。真面目一徹な女性。それでいて美しいとなると、得難い女性だと思うのですが、ドン・ジョヴァンニは質ではなく数な男なのですね。エルヴィラはドン・ジョヴァンニへの憎しみと愛情の板挟みで苦しみ続けます。ドン・ジョヴァンニが地獄落ちとなってからのエルヴィラの心情の動きはリブレットからは読み取れませんが、これから後も、相反する感情にしばらくは苦しむことになるのではないか、と思います。
しかし、騎士長が冒頭に殺されてしまい、どうなるかと思ったのですが、あんな形で復活するとは驚きました。最終幕部のドン・ジョヴァンニの振る舞いは尊敬に値しますね。あそこまで勇気を持ち潔いとあれば、騎士の名も廃ることはありません。
そもそもこのオペラを聴こうと思ったのは、新国立劇場で12月に公演があるからです。新国立劇場のアンサンブルは、ツェルリーナ、マゼット、騎士長は日本人で、そのほかは外国勢。別に日本の方の歌を否定するわけではありませんが、欧州のほうが裾野広く歴史も深いわけですので、当たる確率は高くなりますので。
Fri
22
08
2008
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仕事でとあることについて突っ込んだ調査をしなければならなくなりました。大学で言えば卒業論文のようなものでしょうか。参考文献をそろえて、本を片っ端から読んで、カードを作って、文章を書いていくというイメージです。
大学生のころは、本を読んでルーズリーフの片面だけに本からの抜書きを書いたり、考えたことを書いたりしていたのですが、どうもその方法でうまく論文がかけたとは言いがたかった記憶があります。当時は今ほどPCも進化していませんでしたので、PCにデータを入れて論文を書くという発想があまりなかったですね。まだ学生でしたので、一番安いメディアである紙(ルーズリーフ)に頼らざるを得なかったということもあります。
ルーズリーフだと、手軽に書き込んでいけるのですが、あのこと何処に書いたかな、という風に、以前書いた内容を見つけ出すのが難しかったり、(私は文字が汚いので)何を書いているのか分らなくなってしまう殴り書きのメモに困ってしまったりしていました。おかげでせっかくルーズリーフに書いた情報を有効に生かすことができなかったのです。
今なら、読んだ本の気になる部分をPCに入力して、データを有機的に活用して文章に落としていくことができるはずなのですが、何年も色々試しているのですが、これといった気に入った方法はありませんでした。テーマ毎にテキストファイルを幾つも作る、という方法も考えたのですが、ファイルが幾つもできて整理しにくいですし、HTMLサイト的なものをローカルディスクに作って情報をまとめていったこともありましたが、HTMLのタグうちが意外と面倒で、入力速度が鈍ってしまい実用には耐え得ない状態でした。
こうしたつきぬ悩みを持ち続けて十年ぐらい経とうとしていました。ですが、とうとう決定的なソフトを見つけることができたかも知れません。先日もご紹介しましたが、そのソフトは昨年購入したMirosoft Onenote 2007です。
このソフトは、簡単に言えば「ノート→セクション→文書」という単位で文書を管理することができるソフトです。これはルーズリーフのメタファーになっていると考えるとわかりやすいです。
実世界で「音楽」というルーズリーフファイルを作ったとします。色の違う中仕切りを買って来て、それぞれタグに「作曲家」、「歌手」、「オケ」、「指揮者」と書き込みます。中仕切りの間にルーズリーフを挟んでいきます。「作曲家」であれば、バッハのページがあり、モーツァルトのページがあり、ベートーヴェンのページがあり……という具合で、「歌手」ならパヴァロッティ、カレーラス、ドミンゴ、シュヴァルツコップ……といた具合です。
これをPC上で実現するのがOnenote2007です。私は実際に「Music」というノートを作りました。Windows上では、「ノート」が一つのファイルとなります。このファイルの中に、「セクション」を作っていきます。さっきと同じように、「Singer」、「Orchestra」、「Conductor」という具合です。
セクションの中には個別のページを作ることができます。ルーズリーフの一枚一枚を作っていくのと同じです。 こうして、PC上に幾つもルーズリーフファイルを作成できます。
ルーズリーフには何でも書き込んでいってOKです。Unicodeですので、ウムラウトもOK。英単語のスペルチェックもありますし、簡単な表も書くことができます。タブレットPCだと手書きもできるらしいですね。ウェブページを取り込むこともできます。Internet Explorerを使っている方は、ボタンひとつでウェブページをOnenote2007にインポートできるのです。
そして、なにより優れているのが、MicrosoftのDOS以来の呪縛であるSave(保存)という作業から解放されているということ。つまり、保存操作をしなくても、Onenoteが勝手に一定時間毎にファイル更新をしてくれのです。ですので、保存をし忘れて文書を失うといったリスクがほとんどないのです。
そういえば、あのことを何処に書いておいたかな、という時には全文検索も可能です。ただ、デフォルトでは検索速度がとても遅くてイライラするのですが、Windows デスクトップサーチを導入すると、記事がインデクス化されて、全文検索の速度は実用的な速度になります。このWindowsデスクトップサーチの導入で検索速度が向上したのが、Onenote2007を使って仕事をしていこう、という決定打になりました。
実際、これまで1年間ほどOnenoteを使っていまして、このブログの下書きする際ににも使うことが多いのです。このソフトを使えば、最近頻繁に起こっていた「書いた文章を消しちゃった」事件からも解放されます(先日の事故は、別のツールを使っていて発生したものです)※。 また、実際に、音楽関連の情報収集にも使っています。日記的なものもこちらに入れるようにしています。
※ 余談ですが、「保存からの解放」はGoogleドキュメントやGoogleノートでも実装されはじめていますね。いずれも一定時間に定期的に自動保存されますので。
ちろん、Onenote2007に対する不満もあります。完璧なソフトなどあるわけないので。たとえば、以下のような感じです。
テキスト関連
- テキストの一括置換をできるようにしてほしい。
- 「形式を選択して貼り付け」が必要。
表示関連
- ノートやセクション、ページの色指定は、任意の色を選べるようにしてほしい。今はリストに入っている色を選ぶことができるだけ。
マクロ・スクリプト
- VBAベースのスクリプトを搭載してほしい(少し要求高いですが) }
連携
- オブジェクト貼り付けができるようにしてほしい。ノートの中にワードやエクセルオブジェクトを埋め込めるようにしてほしい。
- ○ FirefoxからOnenote2007への取り込みをサポートして欲しい(これはMicrosoftに期待しても無理。どなたかがFirefoxのプラグインを作って下さると良いのですが……)
Onenote2007についてはまだまだ書き足りないところです。このブログは音楽、文学ブログですが(本当に?(笑))、音楽や文学の情報収集にOnenote2007は結構使えるよ、ということでこの話は一旦はおしまいです。また機会があれば書いてみたいと思います。
前置きが長くなってしまいました。今日はベルクの「抒情組曲」をひたすら聴いていました。かつて偉大な音楽愛好家の方がウェブで書いておられたのを覚えているのですが、ウェーベルンやベルクの作品は繰り返し繰り返し聞くことで徐々にその良さが肉化し、「分って」来るのだ、といった主旨のことを書いておられました。私もそれには賛成です。音楽は今や複製芸術ですので、何度でも繰り返し聞いて、そのなかで理解を深めることができるようになったのですから。 というわけで、繰り返し聞いています。
抒情組曲を聴きながら思ったことがあるのですが、それは明日。今日は長くなりました。
Sat
23
08
2008
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昨日の続きです。抒情組曲をさらに繰り返し聞いています。
アルバン・ベルクは、シェーンベルク、ウェーベルンと並ぶ新ウィーン学派三巨頭の一人ですね。若い頃にはマーラーやシュトラウスに傾倒しましたが、作風は無調から十二音技法、そして十二音技法と調性音楽の融合へと進んだ作曲家で、オペラで言うと「ヴォツェック」や「ルル」を作曲した方。ブーレーズは「ヴォツェックはオペラそのものの総括であり、おそらくヴォツェックをもって、このジャンルの歴史が最終的に幕を閉じたのである」と語っています。
個人的には、かつてBSで放送されたグラインドボーン音楽祭で演奏された「ルル」に衝撃を受けたのがベルクを聴き始めた始まりです。あの映像はDVD化されていますが、「ルル」についてはまた今度。
ベルクはなくなる10年前から、ハンナ・フックス・ロベッティンという夫ある女性と激しい恋に落ちていたのですが、この抒情組曲はハンナへの愛情が表現されているのだそうです。譜面上にアルバン・ベルクのA・B音とハンナフックスののH・F音が表されているのだそうです。人間の愛憎の問題は何時の時代にもあるもの。興味は尽きませんね。
抒情組曲自体は弦楽四重奏のための作品で6つの楽章を持っています。弦楽合奏版もありますが、第二、第三、第四楽章のみが編曲されているだけです。
実は、私はこの曲を聴いて、素晴らしいと思うのですが、それを言語化する道が見つからずに困っているという状態です。先日も「クラヲタへの100の質問」のなかでも少し書きましたが、一体「音楽が分る」というのがどういう状態のことを指すべきなのかといことを考えずにはいられません。
おそらくはレヴェルがあって、音大の楽理科を出たような方の「分る」と、一般愛好家の方が「分る」というのでは量的な差異があると言うことなのだと思うのですが、それが倫理の問題に発展していって、楽理科の方の「分る」があるべき「分る」であって、私のような駆け出しの音楽愛好家が「分る」というのは許されないのではないか、という怖れがでてくるのです。 まあ、考え過ぎなのかも知れません。
駆け出し音楽愛好家は、そのレヴェルで全力を尽くして、あわよくばレヴェルをあげていけるように日々努力を惜しまず、というところが落ち着く結論なのだとは思います。譜面読んだり本を読んだりして日々謙虚に勉強をします。
Sun
24
08
2008
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いやあ、先週から今週にかけて夏祭りです。といってもあまり気の乗らない夏祭り。久々に会社のシステムが大爆発を起してしまい、収拾に大わらわです。私の記憶では入社以来二回目の最大級爆発です。本来なら休日出勤なのですが、事情により私は免除。しかしながら、私に割り振られた作業が少なくなるわけではありませんし、普段の仕事も抱えていますので、かえって休日出勤をした方が後々では楽なのではないか、という説も。というわけで、ああ、今週は人事面談もあるのです! 資料作ってないし。まいったな。
家に帰れば、たくさんの作業リスト。昨年流行った「GTD的手法」で、やるべきことをとりあえず思い切り書き出してみて、スカッとした感じ。まあ全部はできないでしょうが、人生とはそういうものですよね。なんでも8割ぐらいできればいい方なんです。でも、システムは10割主義ですので、困るわけです。ああ、結局また大爆発ネタに戻ってしまった。
ともかくバッハを聴いています。こういうときこそ、静かにバッハを聴いて心を落ち着かせたいものです。ブレンデルが弾くイタリア協奏曲です。
作曲は1734年ですので、バッハ49歳頃の作品。バッハはイタリア音楽の研究に余念がなかったようで、先だって取上げたコレッリや、ヴィヴァルディなどの研究を青年時代からしていたようです。イタリアバロック音楽はヴィヴァルディにおいて確立されましたが、バッハはヴィヴァルディらイタリアの作曲家のヴァイオリンのための協奏曲をチェンバロのタメの協奏曲に編曲していたのです。そういう背景のもと、このイタリア協奏曲が成立しました。クラヴィーア一台で演奏されますが、総奏的な部分と独創的な部分のコントラストが上手く表現されています。全三楽章は、急-緩-急の組み合わせで、この形式もヴィヴァルディに影響を受けた模様。ヴィヴァルディの「春」もやはり急-緩-急でした。
個人的な思い出ですが、高校時代の友人で、ピアノの巧い男がいたんですが、互いの家が近かったと言うことでとても仲良くなりました。彼が家に来て弾いてくれたのが、このイタリア協奏曲です。私も譜面を手に入れて弾こうと思ったのですが、難しいです。左手の内声部のパッセージが速くて、右手と左手の同期が取れないです。右手も弱っていましたし、左手なんてもっと弱っていますから、弾けっこないんです。1ページぐらい弾いて挫折。でも、最初の短和音を弾いただけで嬉しくなったものです。一台で協奏曲をやるわけですから、自ずと右手と左手がバラバラに複雑に動くので、ピアノ素人にはなかなか難しかったです。
ブレンデルの演奏は少しリズムに揺らぎがありながらも、端正でまめやかなのです。フェルメールの絵のような静謐な美しさ。落ち着いた色調の中に注意してみてみると光の輝きが表現されているといった感じ。美飾華麗な教会ではなくて、粗野な石造の教会だけれど、中に入ると祭壇の背面のステンドグラスだけが静かに輝いている、といった感じ。力強さとか情熱とかいう言葉は当てはまりません。
少し涼やかな日が続いている気がします。ふとした拍子に秋を感じますね。蝉の骸が地面に幾つも落ちていて、鉄砲百合も絢爛な花びらの色を変えて頭を垂れて始めています。夜気は冷たく、微風にのって虫の声が聞こえ始めました。季節は容赦なく弧を描いて回りますが、そうした円環の回転に取り残されないように生活していきたいものです。
Mon
25
08
2008
AMAZON:
Gundula Janowitz
<略歴> 1937年8月2日ベルリン生まれ(国籍はどうやらオーストリアの模様)のリリック・ソプラノ。グラーツのコンセルバトールで学んでいたときにはすでに高いレベルでの歌唱をものにしていて、1959年にはウィーン国立歌劇場にてカラヤンの振るフィガロの結婚でバルバリーナ役を歌っている。1960年代から1970年代にかけてバッハからリヒャルト・シュトラウスにいたるまでのレパートリーを持つ世界的な歌手となる。カラヤンはもちろん、クレンペラー、ヨッフム、バーンスタイン、クーベリック、ベーム、ショルティ、カルロス・クライバーと競演。1990年にウィーン国立歌劇場におけるグルックの「アウリスのイフィゲニア」への出演を最後に引退する。
<私的な思い出>
ヤノヴィッツさんの歌をはじめて聴いたのは、リヒャルト・シュトラウスの「カプリッツィオ」のCDにて。ベームが振っているこの盤の魅力は、ヤノヴィッツさんの伯爵夫人の最後月光の音楽以降です。この歌唱でヤノヴィッツさんを一気に気に入ってしまいました(とあるサイトではあまりよい評価はされていないようですが)。
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次に衝撃を受けたのは、カラヤン盤の「ヴァルキューレ」でして、ジークリンデがすばらしくて、ジークリンデを神々しく歌っておられて、特に第一幕第三場のSchlafst du Gast? の歌唱はすばらしい。繊細なガラス細工のようないとおしさです。
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ヤノヴィッツさんの声がどうしてこんなに好きなんだろう、と考えていたのですが、Wikipediaに「ビブラートが小さく、ピュアで明るい歌声」と書いてあって、これだ! と思いました。私は、女声のビブラートがときに苦手と感じることがあって、振幅の激しくて強いビブラートしか聞こえないような声を聴くと気分が悪くなります。ビブラートをかけるとピッチの甘さがややもすると隠し通せるのです。ですが、ヤノヴィッツさんはビブラートはかけていますがかなり控えめでして、ヤノヴィッツさんの声が好きな理由の一つがこれなんだな、と思いました。
<参考文献>
Tue
26
08
2008
AMAZON:
Deutsche Grammophon (1998-01-27)
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やばいですね。忙しすぎて、バランスをとるのが難しいです。昨日のヤノヴィッツさんの記事もかなりギリギリな状態で書いていたので、若干不満あり。リベンジしないと。
なぜこうも忙しいのかというと、まあ先日も書きましたが、トラブルに見舞われているためでして、今日も木曜日までに作る資料ができていないことがわかりましたので、すぐさま作らないと。
こんなときに、アバドのベルク「ルル組曲」を聴いてみると、これがまた素晴らしい!
ベルクの音楽は、調性と無調の間をゆらゆらといったりきたりしながら進みますので、いい意味で期待を裏切られ続け、その意外性に心がどうにかなりそうになる。それは時に酩酊へ、時に憂鬱へと誘うものです。繰り返し聞くうちに旋律、響きが徐々に自分の中で肉化していく。心地よいというわけでは決してありませんが、さりとて、居心地の悪さを感じることもない。暮色が濃くなる夕方、日が沈み、空が変色していくのを眺めながら夜を待つときの気分に似ています。夜もまた酩酊と憂鬱の狭間で揺らめくものですから。
このアバド盤の録音がいいのですよ。少し波長の長いリヴァーヴが聴いていて、まるで底の見えない蒼い海の深淵を覗き込んでいるような気分になります。ライナーに小さくAnvil Films Studioと書いてあります。ググってみても出てこない。しかし、いい響きです。
- 作曲==アルバン・ベルク
- 指揮者==クラウディオ・アバド[←アッバード]
- 管弦楽==ロンドン交響楽団
- ソプラノ==マーガレット・プライス
Wed
27
08
2008
10時間も眠り続けて、起き上がるとまだ6時。食事の時間まであと1時間。シャワーを浴びて身づくろいをして食事に。
Hotel Giorgiの朝食はいいよ、とネットに書いてあったので、どれどれ、といってみると、おー、これは素晴らしい。クロワッサンにヨーグルト、キュウリとトマトのスライス、ブラッドオレンジのジュース。ビュッフェスタイルなので、ちょっと油断をすると食べ過ぎてしまうぐらい。
食事を済ませて、外に飛び出すと、今日もいい天気。タバッキ(キオスク、タバコ屋?)で地下鉄・バスの一週間チケットを買おうと思うのだけれど、できればクレジットカードで買いたいなあ、とおもって色々回ってみるが、クレジットカードでは買えないことが判明。それだったら、最初のタバッキの感じの良いおじさんのところで買えばよかったなあ。
一週間チケットをゲットして、急行バス40番でヴァチカンへ。この40番バスはテルミニ駅からサンピエトロ広場近くまでを途中の停留所をいくつも飛ばしながら走っていく。バスは混でいるのだが、だれもが観光客らしく、なれない手つきでチケットをバリデイト(タイムスタンプを押す機械に差し込むこと)している。
バスが走り始めると、めまぐるしく変わる窓の外の眺めと地図を交互に見ては、バスがどのあたりを走っているのか確認していくのだが、これはなかなか難しい。地図には停留所(フェルマータ)の位置など書いていない。道の交差の具合とか、建物の雰囲気を推し量りながら、地図をトラッキングしていく。
気づくとテヴェレ河を渡る橋に到達し、程なくしてサンピエトロ寺院を正面に見る通りに到着。ここが終点と見えて乗客たちがぞろぞろと飛び出していく。 道に降り立つと正面にサンピエトロ大聖堂が見える。アイボリーの石造りの巨大建築。クーポラの向こう側は真っ青な空。雲ひとつないではないか。まだ朝早いと見えて、人通りは思ったより多くはない。サンピエトロ広場もがらんとしていて、人気がない。いや、そうではない。サンピエトロ大聖堂もサンピエトロ広場もあまりに巨大で、人が目立たないのだ。よくよくみると少ないながらも人が三々五々歩いているのが見える。
サンピエトロ広場に入ると、国際法上は別の国に入国したことになる。境界をまたいで意味もなく満悦。
Thu
28
08
2008
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諏訪哲史さんの「りすん」を読みました。
芥川賞後初めての小説ということですが、そうそう長くもなくて、一気に読み終わるのですが、まるで蜜蝋を煮詰めたような充実度で驚愕しました。
うまく解釈できたとはいえなくて、今でも考えています。そういう意味では哲学書のように読み応えのある本。会話だけの小説という奇異さ、メタ視点が二重にかかっていると言う面白さ、現実のほうがより小説的であるという達観、奇抜な言葉の乱舞のこと。
ただ、言えることは、この本を読むということは、あまりにもすさまじい頭脳とやり取りをしているのだな、ということ。好奇心がむくむくと湧いてくるのだが、まだうまく扱うことができないというもどかしさ。 そういう意味ではあまりにも大きな刺激をうけて呆然となっているような、状態。さらに反省が必要です。もっと粘り強い思考力を持って対峙していかなければなりません。
このブログは音楽ブログでもありますが、辻邦生さんを中心に、書評のようなものや文学についても書きついでいこうとも思っていました。ですが、クラシックを聴いて書くのが楽しかったということもあって、文学のほうは少々手抜かり気味でしたね。ちょっとこれからはもう少し小説についての感想だけではなく、小説自体を考える、といった方向性もなければならないなあ、、と少々反省。。 といいながら、明日になったらまた音楽のことを書いていそうですけれど。
今週の仕事も残り一日です。トラブルはまだまだ続いていて、土日も出社するメンバーがいるということで、少々気が引けるのですが、まあ仕方がないです。今週末は楽しみな予定もありますので、いい週末になりそう。ただ天気が悪そうですけれど。
Fri
29
08
2008
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無理だと分かっているのに立ち向かわなければならないときがあります。いまの仕事もそんな感じ。トラブル対応は気が重いですが、そういうことを気取られぬように自己統制をして仕事をするのもサラリーマンとしては重要なこと。いやいや、サラリーマンではないほうが、むしろ自己統制をきちんと取れなければならないのかもしれません。使う言葉の一つ一つが、毒牙にもなりうりますね。他人だけではなく自分をも傷つけることがありますので気をつけなければなりません。
さて、今朝は少々早起きをしたのですが、聴いている音楽といえば、しつこいほどベルクの抒情組曲。これが楽しいんですよ。おそらく、譜面を見ながら考えて聴くともっと刺激的だと思うのですけれど。だんだん覚えてきました。弦楽四重奏による楽曲なのですが、ルルっぽいフレーズが出てくるのがわかってきたりと、なかなかおもしろいです。しかし、まだ「理解できている」ともいえないです。もっと聞き込まなければなりませんね。
これがベンヤミンの「複製芸術」の楽しみ方だと思うのですが、いかがですか? 少々我田引水なきらいはありますが。 オペラやコンサートで音楽を受容するのは、まさにその場限りのもの。われわれは、「その場限り」、すなわち「一回性」に価値を見て(ベンヤミンはそれをアウラという)いるわけです。ところが、19世紀末になってテクノロジの発達により新たな芸術表現が可能になりました。それが「映画」であり「録音音楽」なのであります。何度でもリピートが可能ですので、同じ芸術素材を何度も何度も受容することができます。こうして、「一回性」は失われるけれども、それ以上に「リピート」によって、理解できる可能性は大きく広がるわけですね。
私は、当初は「一回性の価値」すなわち「アウラ」を過度に評価をしていたように思います。「アウラ」が失われた「複製芸術」は、新たな芸術形式ではあるが、一回性という輝く価値の喪失ほど残念な損失はないのである、といった具合に考えていたのです。 その後、某大学の哲学科紀要を読んで、そうではなく「複製(リピート)」自体が芸術の理解を広げ深めていくものなのである、という考えを読んで、ああそういうことなのか、という理解をしたのを覚えています。 ベンヤミンの文脈の捉え方が間違えていたらごめんなさい。確かこういう議論だったと思うのですが。久々に本を読み返してみようかな、と思います。
哲学の話も面白いのですが、もう大分と歳を取りましたので、一気に読むことはできないですね。毎日少しずつ読んでいくことができるかなあ、というところ。それも一度じゃ分かりませんので何回もよむ。これもやはり複製芸術的考えですね。
そういえば、戦争期に総理大臣を務めた米内光正海軍大将は、本は必ず三度読むことにしていたそうです。さもありなむ。私も辻先生の本は主要なものいくつかは三度ばかり読んでいる気がします。読むたびに新しい発見があります。これも「複製」の効果でしょうか。
複製を何度も受容すれば量的変化が質的変化へと変貌すると信じてがんばりましょう。
Sat
30
08
2008
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最近はどうも雨ばかり。関東は先日豪雨に見舞われて、私の住んでいる町でもかなり激しく降ったようです。「ようです」というのは、私が気づかなかったから。明け方、起きてウェブと戯れていたのですが、遠雷が聞こえるな、というぐらいで、雨の酷さはかんじなかったのです。朝食でテレビをつけて豪雨だった気づいた次第。
今日(8月30日)は、私にとってもいろいろ特別な意味を持つ一日でした。所用で都内に出かけたのですが、これがまたすごく刺激的な経験で、なんだか励まされた気分です(別に怪しい会合じゃないですよ)。具体的にはここに書くことができないのです。ごめんなさい。いつかかける日が来るといいとも思っていますが。
ただ一つかけることがあるとしたら、「もっと本を読もう!」と決意したこと。もっぱら通勤でしか本を読めていませんが、家でもPCに向かう前に本を1ページでも多く読まねばならぬ、と思いました。ああ、読みたい本、読むべき本がたくさんありすぎて飽和状態。これって、聴きたい音楽がたくさんありすぎて飽和状態、と一緒。私は強欲な男なのでしょうか? 焦らず少しずつ、とも思えなくなってきましたね。がんばりましょう。
帰宅の電車で聴いたのはやはり「抒情組曲」でして、こちらも刺激的。以前とは違った顔を見せてくれるようになりました。とあるところでは、なぜかショスタコーヴィチが聞こえたりして(空耳かもしれませんが)。この一週間はベルクと過ごした一週間になりました。「抒情組曲」ばかり聴いているのもどうかと思いますが、今は早く次のステージに上りたいという一心だったりします。
明日でいよいよ8月も終わりとなります。あっという間でしたが、なかなか充実した一ヶ月であったと思いたいところです。
今日も晴れたり曇ったり雨が降ったり。朝は少々お勉強を。午前中はいつものカフェでお勉強。帰宅してからは諸事に明け暮れた感じ。この諸事が結構大変で、演らないといけないことはリストアップしてあるのですが、多すぎて間に合わない。優先順をつけてなんとかしのごうとしています。
さて、8月のまとめをいたしましょう。
音楽面
- 8月は、特に仕事がいろいろあって大変でしたが、音楽的には、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」やベルク「ルル組曲」、「抒情組曲」、「ヴォツェック」など。とくにベルクに目を開いた一ヶ月でした。もうしばらくベルクと一緒に過ごしたいなあ、と。
- というわけで、今月聴いたCDの中のベストCDはアバドの「ヴォツェック」に決定!
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読書面
- こちらはあまりはかばかしくないです。
- 諏訪哲史さん「りすん」を読めたのがよかったでしょうか。あとは文学系は読んでないです。
- ビジネス書は読みましたが……。
健康面運動面
- 8月9日に登頂はできませんでしたが、富士山にアタックしました。そうそう、あの日の雹がどうやら2008年~2009年シーズンの初冠雪記録になったようです。観測史上初の早さとのことです。我々はとんでもない日に富士山にアタックしたことになったようで……。
- それから、今ちまたではやっている「加圧トレーニング」にも取組中。足の筋肉がついてきた気がしますが、体重計で出てくる筋肉量は33パーセントあたりをキープ。まだまだ。腹囲も落ちないし。がんばります。
- 最低体重は72.4kg。73kg台を中心に1kgの範囲で変遷をたどっている。しかし、減量傾向なので、こちらも引き続き。
9月は?
- もうちょっと本を読む時間を増やそう。
- ベルク引き続き聴いて勉強しよう。
- 山登りはどうでしょうか。涼しくなってきたら一日ぐらい行ってみましょうかね。
- 仕事も忙しいが、こちらもぬかりなく。トラブルはもうごめんですので。
9月もがんばります。






























