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Richard Strauss

いよいよ迫る新国「影のない女」

さて、本題。
今週末に迫ったリヒャルト・シュトラウス畢竟の大作、歌劇「影のない女」新国立劇場公演に向けて準備を進めています。今朝から聞いているのはショルティのDVD盤をiPodにいれたもの。この曲は、この一ヶ月間に数えられないほど聞き込んでいますが、第三幕が素敵だな、と思うようになりました。

なんだか、マーラーの皮肉を交えた牧歌的な音楽が聞こえてきたり、ベルクやマーラーのトーンクラスター的な和音が聞こえてきたり、ヴォツェックのフレーズがでてきたり、と、このオペラが受けた影響、逆に及ぼした影響の大きさを体感しました。あと、明らかに「ツァラトゥストラはかく語りき」とおぼしきフレーズも出てきます。

こういうの、ちゃんと譜面に起こして説明したいところですが。。

それから、バラクの妻が三幕冒頭で歌うアリア的なところ、私の今聞いているDVD盤ですと、エヴァ・マルトンでして、もうこのブリュンヒルデ歌いの全力疾走状態で、鬼気迫るものがあります。

その後のバラクと妻の二重唱のところ、泣けますねえ。3月ごろ、感情が不安定で、西田敏行になっていたのですが、最近は現実の厳しさのほうが激しくなって、泣く余裕がないんです。なので、今はまだ泣けない。週末に泣けるといいんだけど。

ここではバラクの旋律が一度提示され、その後もう一度歌われるバラクの旋律に、バラクの妻の旋律が対位法的に絡み合ってくる。このあたりのフレージングのすばらしさは、シュトラウスならでは、の神業とでもいえましょうか。

あと、一番大好きなのが、乳母が「カイコバート!」と叫んだあとに、女声合唱がエコー(こだま)を歌うんですよ。エフェクター的にいうとディレイをかけた感じで、

乳母「 カイコバート!

女声合唱「 カイコバート!バート!バート!バート!

という感じを再現している。こんな思いつき、シュトラウスが初めてじゃないと思うけれど、初めて聞いたときはのけぞりました。その後、荘重な音楽とともにカイコバートの伝令が現れるというかっこよさ。たまらんです。

ショルティの指揮も、いろいろ言われていますが、この録音に関して申し上げればまったく違和感ありません。ショルティというと力技でスピード感があって、というイメージなのですが、意外と重々しいんです。第一幕の冒頭のカイコバートの動機もかなりゆっくりと、低音域を強調してますので。

ショルティのCD盤のドミンゴのドイツ語が残念なだけ。歌はうまいのですが、子音の鮮烈感がたらないのですよね。。。ドミンゴにそれを求めるのが恐れ多いことではありますが。

それから、DVD盤のほうは、ライヴ収録盤なので疵が相当あるのは否めない。ウィーンフィルとはいえ、かなりアンサンブルにばらつきが感じられたりします。そこがちと残念

日曜日には泣けるように頑張ります。

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コメント(2)

celloki :

初めまして。
ツイッターのつぶやきからたどってお邪魔しました。
「影のない女」の音響を担当してます。
「カイコバート」のエコー、私もフルスコアを見てびっくりしました。
公演では合唱団にマイクを立てて
こだまが左から右へ飛んでいくような効果を出しています。
一階席ならはっきりわかるのですが、、、。
今回の演出では合唱団はすべて袖舞台で隠れて歌うので、
ほとんどすべてのコーラスをマイクで拾って舞台中のスピーカーから出します。
直接の歌声が聞こえれば一番いい音でお届けできるのですが、
セットの都合もあってマイクを使っています。
お話に合った幻想的な雰囲気を出せたと思います。

Shushi :

cellokiさん、コメントありがとうございます。そして、コメントへのご返答が遅れたことをお許しください。私のブログのシステムの不調で、コメント通知が参らないときが多々あります。反省しております。

乳母の「カイコバートのエコー」、すばらしかったです。私は2Fの右側から見ていましたが、あのエコーがすばらしくて身震いしました。

新国のスタッフの方からコメントをいただけて本当に光栄です。ありがとうございました。後ほどTwitterからもお詫びいたします。

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