Movie,Opera,Richard Wagner

はじめに

iPodのホイールを回すのですが、何だか忙しくて音楽に没頭することも逃避することも能わない感じです。でも、こうして帰宅の電車に乗っているときは何とか聴かないと、と思い、ホイールを回し続けます。で、きょう拾ったのが、チェリビダッケのワーグナー曲集。このアルバム、この半年以内に聴いているはず。それも多分四月上旬だったはず。あの時は、ウルフ・シルマーの「パルジファル」の予習で手当たり次第に「パルジファル」を聴いていましたので。
チェリの前奏曲だけでは物足りなくて、カラヤン盤「パルジファル」を聞いて、激しく感動。あの、東京文化会館での思い出がよみがえってきました。グルネマンツのために生まれてきたのではないか、と思うぐらい適役であるクルト・モルには脱帽し敬礼したい。藍色を帯びた夜明け前の空の荘厳さを思わせるカラヤンの音作りはすばらしい。ここまで追求されると、やはり美的価値は存在するのだ、と思います。

「パルジファル」と「影のない女」の思い出

それにしても、4月の復活祭の日の東京文化会館。ウルフ・シルマー&N響コンビによる演奏会形式のパルジファルはすごかった。あの日は本当に泣まくりでしたよ。まだ、そんなに心がささくれ立っていなかったから、音楽が心に染み入る感じがしたんですね。でも、最近は、職場では軍隊的な規律によって統制されていますから、なんだか、音楽と仕事のバランス位置を見出せていないのです。なんだか下手な演奏を聞くと白々しささえ覚えてしまう。ちなみに、いま、私の会社での渾名は少佐です。
で、色々思い悩んでいたんですが、私にとってはあの「影のない女」でのショックが大きかった気がする。音楽的には素晴らしかった。それは認めますが、やはり、あの演出はイデアールなもの、彼岸の美しさを表現することが出来なかった。あれから、僕の劇場に対する信奉は少なからずダメージを受けてしまったかのように思えるのです。
つづく

近況

気を取り直して近況。故あって忙しいのだが、まあ、回っている独楽は倒れないと、いいますから、このまま回り続けましょう。
BSハイビジョンのスター・ウォーズは、早いもので、エピソード5に。エピソード1から順序よく観ていくと、いままで見えてこなかったものがよく分かります。ヨーダが、ルークに暗黒面への警告を出すあたり、アナキンがダース・ベイダーになったプロセスを知っているからこそ、よく理解が出来たり。あしたも、後半を少し観られるかしら、という感じ。カミさんが思いのほか喜んでみていてくれるので、私もうれしい。曰く、やっぱりエピソード4以降のほうが良いらしい。ハン・ソロのハリソン・フォードのなすところが大きいようです。