東京の空は秋の気配──バルトーク《かかし王子》

はじめに

台風一過です。東京の昨夜は熱風が吹きすさんでいました。おかげ窓をあけて眠ることができず、やむなく空量をつけたまま眠りました。今朝になっても熱風が吹き続けていましたが、それでも空は青く晴れ上がりました。空調をつけるとどうも体調がすぐれません。一日中体が冷えきってブルブル震えながら過ごしました。
ふと気づいたのですが、今日の東京の空には巻雲が浮いていました。秋の雲です。実際には上空の空気の流れが速い時にできるようですが、確かにもう秋が近づいてきているのかもしれません。

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Cirrusclouds-Georgia-Oct1st“. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

サクソフォーンのあるオケ曲

先日、会社の飲み会でたまたま隣に座って同じ部の若い方と話をしました。その方はオケをやっている方で、めずらしく会社で音楽の話で盛り上がりました。
その中で、オケ曲のなかでサックスが登場する曲は? という話になり、《ボレロ》、《ダフニスとクロエ》、《アルルの女》などが出てきました。今スコア観たんですが《ダフニスとクロエ》は間違いですかね?

ブーレーズの《かかし王子》

その他ということで、私が出したのがバルトークの《かかし王子》でした。この曲には本当に美しいテナーサックスのソロがあります。
聞いているのはブーレーズの録音。いや、もう絢爛な色彩でしなやかで伸びがあります。意外にもずいぶんとメロディーを引っ張るので、ダイナミックな演奏になっています。半年前に聴いた時、なにか疵を感じたんですが、今回はあまり感じないですね。

バルトーク: カンタータ・プロファーナ / バレエ「かかし王子」
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リヒャルト・シュトラウスの交響詩のような複雑な和声、マーラーのような聖と俗の混交のダイナミズム。オケ好きにはたまらない一曲です。《ツァラトゥストラはかく語りき》や《ドンファン》、マーラー9番、あるいはストラヴィンスキーのバレエ音楽に感じる奇天烈な感じなどが随所に現れているのです。
いつか実演を聴いてみたいです。きっと卒倒してしまうと思います。
まだまだ暑い日が続きますので、みなさまもどうかお身体にはお気をつけ下さい。私も今日はそうそうに眠ることにします。
それではおやすみなさい。