チック・コリア・エレクトリック・バンド東京ライブがApple Music に。

ライヴ・イン・東京 1987
ライヴ・イン・東京 1987
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チック・コリア・エレクトリック・バンド ユニバーサル ミュージック (2017-03-08)
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いやあ、昔の血が騒ぎます。30年前なんですね。チック・コリア・エレクトリック・バンドの東京ライブの音源がApple Musicに登場しました。3月3日にリリースされたようです。

うーむ、本当に気持ちにフィットするこの感覚が素晴らしい、と思います。もうDNAに刷り込まれているような感覚さえ覚えます。シンセサイザー(もう死語?)をふんだんに使ったサウンドは、本当に素晴らしい。なにか、80年代後半の、未来への希望のようなものを感じたりします。今とは違う希望が当時にはまだあって、それは、コンピュータがこの先なにかを解決してくれるのではないか、というその当時の希望のようなものだったりするのです。

楽曲的にもあらためておもしろくて、チックのエレクトリック・バンドは、サクソフォーンをフロントとしてではなく、アンサンブルを構成するひとつの楽器として使っていて、そう言うアンサンブルはジャズの分脈ではお目にかかる機会は少ないのです。

まあ、サックス奏者としては、エリック・マリエンサルのサクソフォーンは、尊敬と垂涎、そして、いくばくかの嫉妬とともに聴かざるを得ません。すごいサクソフォーン奏者です。特に2曲目Time Trackのマリエンサルのソロは、個人的にはひとつの規範的なソロだなあと思います。ソロ全体のエネルギー配分に真底共感できるのです。多分、ソロを取れ、と言われたらこう言う配分をするだろうなあ、という感覚です。もちろんテクニック的には及ぶべくもないのですが、そのなかでも、限られたリソースをこう言う風につかうだろうなあ、という感覚です。

このアルバムを今日聴いて、ひとつの源泉を見た気がします。もう30年前のことで、今となっては古めかしいものなのですが、それでもなお個人的にはインパクトあるなあ、と思います。

もっとも、シンプルに言うと、好きなアルバムということになり、聴きながら、ニヤニヤと笑ってしまうような場面もあり、ああ、やはりこういう音楽も好きなんだなあ、と思います。

さて、年度末。押し迫るものが半端ないです。やるべきことを淡々と。

みなさまもお気をつけてお過ごしください。おやすみなさい。グーテナハトです。

つれづれにモーツァルト

モーツァルト:交響曲全集
ピノック(トレヴァー) ユニバーサル ミュージック クラシック (2006-03-08)
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ひさびさに、早めに帰宅。で、近所のプールでいつもより長めに泳ぎました。といってもいつも10分ほどしか泳ぐ時間がないのでそんなにたくさん泳いだわけでもないですけれど。
帰宅して食事。iPadでApple Musicを聞きながら食べることが多いのですが今日はなぜかモーツァルト。帰りの電車で急にモーツァルトが聞きたくなりました。なんというか、いやなことは音楽で忘れるに限ります。

モーツァルトの交響曲全集は、ジェフリー・テイトの録音をよく聞いていました。EMIのボックス・セットを入手していたので。で、その他の音源はあまり聞いていないのですが、Aoople Musicで探してみたら、トレヴァー・ピノックの音源があったので、大好きな35番「ハフナー」を聴いたりしました。ピリオド楽器らしいスッキリとさっそうとした音作りでした。

さて、来年度から仕事が少しだけ変わるのですが、変わるための準備が終わらないという問題。まずい状況…。

それではみなさま、おやすみなさい。

つれづれ

Photo

とあるみずうみでとった写真。かなたには、白い富士が見えます。

やはり、つれづれな毎日。なかなか物事が進みません。

それでも、毎日読書だけは欠かさないようにしています。読む本はたんまり。ですが、そろそろ物理的に読める量というものを見据えないといけない、ということのようです。残りの人生でどれぐらい読めるか、という問題。ですが、まあ、計画的に読書なんてできるわけはありませんので、見据えるのに時間がかかるようであれば、とっとと読んでしまうのがよいです。

昨日、塩野七生「神の代理人」の記事を書きましたが、今日、ふと思ったのは、「ローマ人の物語」をもう一度読みたいなあ、という欲求です。本当に面白い小説群でした。私の中で、「ローマは兵站で勝利する」という言葉が最も印象的でした。おそらくは、が故に、米国は戦争において圧倒的な強さをしめすのではないか、とも思いました。多分、我々が不得手とし軽視してしまうゾーンなんだろうなあ、と思います。

不得手を得てとできるように、兵站を頑張りましょう。というわけで、今日はそろそろ休みます。おやすみなさい。グーテナハトです。

新社会人に勧める本 その1

昔、うちの組織の新人に「何かいい本を紹介してください」と言われたことがありました。とっさに出てきたのはこちら。

神の代理人 (新潮文庫)
神の代理人 (新潮文庫)
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塩野 七生 新潮社 (2012-10-29)
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多分、想定と違う本だったようで、その後読まれたかどうかは定かではありません。
なぜ、この本を勧めたのかというと、教皇たちの権力や事業への意志の強さに感銘を受けたから、だと記憶しています。本を読んだのは10年ほど前で、勧めたのは5年前ですので。しかし、おそらくは、イタリアあるいはヨーロッパの政治世界において絶対的な権力を握るということは、やはりイタリアは政治の国であり、マキャベリを産んだ国なんだなあ、と思うのです。

マキャベリといえば、昔、電子書籍で買ったこちらの本も少し読み返したのですが、まあ、組織の中で行われていることとは、こういうこと、というのがわかるので、こちらも新社会人にはいいかも。

成毛眞の超訳・君主論<成毛眞の超訳・君主論> (メディアファクトリー新書)
KADOKAWA / メディアファクトリー (2012-10-15) 売り上げランキング: 72,461

 

ウェイン・ショーターに関する思い出

年度末ともなると、いろいろとお付き合いをしていただいています。週末でやっと一息。

最近、夜にiPadでApple Musicを聴くのがいい感じです。今日はこちら。
Night Dreamer
Night Dreamer
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Wayne Shorter Blue Note Records (2006-08-21)
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JazzといってもFusionのような音楽からはいりましたが、なぜか、ウェイン・ショーターのジャズは好きでして、こういう気だるいアルバムを昔からよく聞いていました。ショーターはテクニカルという感じではありませんが、共感できるフレーズに出会うことが多く、好きなんだと思います。

はじめてショーターを聴いた(見た)のは、1992年で、ハービー・ハンコックと来日した映像。こちらです。著作権の都合か、音声はでませんけれど。

このとき、ショーターは、前半部分はアウトしたメカニカルなフレーズを吹き続け、最後は、ひたすらのロングトーンでソロを終える、というものでした。まったくの枠から外れたパフォーマンスにかなりの衝撃を受けてしまったのでした。それもゴールドプレートの美しいテナー・サックスでこれをやるのですから。

私は、ジャズのソロというものはこういうものだ、と思い込んでしまい、大学に進んだわけで、そうすると、まあ、何をやっているんだ、という話になります。ショーターがやるのと、素人がやるのとはちがいますので。今日、気がついたのは、おそらくは、この映像のこの演奏が、人生の一つのポイントだったのかも、とおもいます。

明日は春分の日。夏へまっしぐらで嬉しい限りです。

それではみなさま、おやすみなさい。

消耗しそうな時はこちらを──シノポリのブル7

いやあ、しかし、世の中色々あるものです。思うように行きません。そんな時、自棄になっても意味がありません。自棄は、自分を消耗させますので、生きる上では全く無駄なコストです。

そんな時がもしあったとしたら、お気に入りの音楽でもきたほうがよいです。私がもしそうなったとしたら、として、こちらをきいてみました。
ブルックナー:交響曲第7番
シノーポリ(ジュゼッペ) ユニバーサル ミュージック クラシック (2004-12-08)
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ブルックナーの7番。シノポリが振る7番は初めて聞きました。もう歌わせています。第二楽章など、本当に静謐。勝手な想像ですが、夜明けの蒼い光に照らされるイタリアの古都のようです。青い光に石造りの家や壁や道路が照らされて薄く静かに輝いている感じ。ドレスデン国立歌劇場のオケの美しさは特筆すべきものです。弦のたおやかな繊細さ。素晴らしい。オペラ的なドラマティックな感じもあって、第四楽章を聞いて、あれ、アイーダみたい、とか思ったり。完全に、シノポリを聞いている、という先入観によるものなのですけれど。

明日もまた戦いへ。どうなることか。

それではみなさま、おやすみなさい。

今年の学習院大学史料館の講演展示情報

今年の目白参りの季節まであと4ヶ月。早いものです。
学習院大学史料館の講演や展示会のお知らせがTwitterで掲示されていました。

講演

2017年7月22日14時 学習院大学創立百周年記念会館
加賀乙彦氏による講演「辻邦生の出発──『夏の砦』」

展示

7月18日(火)から8月11日(金・祝) 学習院大学史料館
永遠の光─辻邦生「夏の砦」を書いた頃

今年もまた行かないと。講演の日はきっと展示会は混むと思いますので、別の日の静かな夏の午後にでも行きたいなあ、と思っています。

今日は取り急ぎです。きょうは振替休日。あすからまた仕事場へ。
それでは、みなさまおやすみなさい。

書店の匂い

しあわせ…。

会社帰りに本屋に寄りました。何も買わなかったのですが、なんだか、すごく幸せな気分になりました。書店の匂い。糊とか、紙とか、インクとか、そういう匂いが立ち込めていて、引き込まれる感覚。本の一つ一つに巨大な物語世界が収められているのか、と思うと、本の背表紙に手を触れるだけで、痺れを感じる気分でした。

週末は自宅で様々なことをやらなければなりません。少し忙しそうです。

それではみなさまも良い週末を御過ごしください。

しばらく小説は読めないのか。

Photo なんだか、しばらくは小説は読めそうもありません。騎士団長にやられました。次の小説の次の世界には入っていけないかんじ。まだ、早いです。騎士団長にずいぶんのめり込んでしまったようです。

それにしても「騎士団長殺し」、おもしろい小説でした。私は、もっと読みながら、これはスティーブン・キングだなあ、と思ったのです。非現実的で非論理で、ただそれだけだと全く意味をなさないことであっても、圧倒的な筆力で、リアリティとイメージを腕力で積み上げていくような。

物語は閉じることなく、解決されないまま終わるというのも、まあ当然といえば当然なんですが、たくさんの仕掛けが残されていて、読んでいる時も、読み終わった後も、ずっと考え続けているという状態です。先日も書いたように、演出家が先進的な演出をしたオペラを見て、その後ずっと考えている感じに似ています。

じゃあ、何を考えているのか、という話ですが、古くからの村上春樹ファンを差し置いて、何かを語るというのは何か気がひけるのですが、一点。

(ネタバレ注意)

メタファー界の旅路は、まさに擬似的な死と再生=リバース= Rebirthだなあ、と思います。川を渡り(三途の川)、狭い洞窟を通る(出産)。そして石造りの由来不明の祠の裏の穴は女性のメタファーとされています。

ですが、なぜ主人公が再生しなければならないのか、はわかりません。そして、「まりえ」の不在があまりに現実的というのも引っかかります。主人公の体験と比べるとあまりに普通で、肩透かしでした。その意味はなんなのか。男と女の違いなのか、など。そこにもなにかいみがあるはず。

ただ、そうした謎の解決は、おそらくは読者の専権事項です。人それぞの解釈なんだと思います。

今日は早めに帰って、仕事に使う資源を調達。明日は早めに出ないと。

それではみなさま、御休みなさい。

《ばらの騎士》つれづれ

「騎士団長殺し」を読み終わり、忘れられないのは、作中に《ばらの騎士》が登場したこと。題名の騎士団長が、モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》から取られたものであるということもあり、何かオペラとの関連を強く感じつつ、ショルティの振る《ばらの騎士》が何度か登場するということもあり、先週来、なんども《ばらの騎士》を聞いています。
Photo 《ばらの騎士》を3バージョン。

左は、カルロス・クライバーがウィーンで振ったもの。フェリシテ・ロット、アンネ・ゾフィー・フォン・オッター、バーバラ・ボニー。伝説なんですかね。私はこれをNHK-BSの放送で初めてみて、卒倒しました。当時はビデオで撮ったんですが、もうみられなくなってしまいました。そこでDVDを買った次第。映像でいうとこれが一番すきかも。

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右上は、私が最近一番好きな《ばらの騎士》。ハイティンクの鮮やかでスタイリッシュな音作りが聞けます。ハイティンクは本当に素敵です。

Der Rosenkavalier
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右下は、「騎士団長殺し」に登場するショルティの《ばらの騎士》。これは、これまではあまり得意とする音源ではなかったので、もう少し聞いてみないと。

Der Rosenkavalier
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ちなみに、実演で最も感動したのは、新国立劇場2007年のパフォーマンス。ペーター・シュナイダーの溶けるようなたゆたう美しい指揮に、カミッラ・ニールント、エレナ・ツィトコーワのコンビで、ジョナサン・ミラーの心の底から美しく思えるフェルメールのような淡い色彩の演出に、3時間ほど泣きっぱなしでした。あれから10年。早いものです。

夜更かしをして、現実を忘れました。明日も頑張らないと。

それではみなさま、おやすみなさい。グーテナハトです。