映画版「のだめカンタービレ」を今さら見て

日曜日。やっと少し時間が取れました。

とにかく、時間が取れない。ですが、それは言い訳です。時間は掠めとるものです。映画を見る暇もありませんが、Amazon Primeで見られる《のだめカンタービレ》を、通勤電車の中でなんとか見たのです。

筋書きは、みなさまご存知の通り。面白かったです。

ですが、何が一番すごかったかって、最後のシーン。のだめが、千秋真一との落差にショックを受けて、パリをさまようシーン。マーラーの交響曲第5番アダージェットが流れる中で、パリの街並み。
夕日に輝くセーヌとノートルダム寺院。白い壁の並ぶパリ。そして、雨が降り始める。夕立を逃げ迷う人々。雨に濡れるのだめ。
その時思い出したのが、この絵でした。

Paris Street; Rainy Day

By Gustave Caillebotte5wEUCOlEf-EaVQ at Google Cultural Institute maximum zoom level, Public Domain, Link

なんという美しいシーン。ギュスターブ・カイユボットの絵。「パリの通り、雨」と言う絵で、シカゴ美術館にあるそうです。この絵は、アマティ四重奏団のCDのジャケットで知っていました。

音楽だけでもなく、映像だけでもなく、両方あってこその美しさ。こればかりは、もう映画やオペラには何をも勝つことのできない美しさなのだと思うのです。

Franck: Piano Quintet/Faure: String Quartet
The Amati Quartet Divox
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のだめカンタービレの映画版は、前編後編の二つあります。映画版は時間の制約から、千秋真一とのだめのラヴストーリーが結論となって居ました。
ただ、漫画版は、確かそうではなかったと言う印象です。確か、フランスの地方の城館でのだめがモーツァルトを演奏するシーンで終わったはず。音楽とその体験の幸福な融合が体現された場面だったと勝手ながら思って居ます。それは、以下の本で学んだこと。

音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉 (中公新書)
岡田 暁生 中央公論新社
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音楽だけではなく、音楽を演奏する人を見つつ、その前後の体験、つまり食事であるとか会話であるとか会場の様子であるとか、そうした全ての体験が音楽を聴くことである、と言うこと。岡田暁生さんは、イタリアでのコンサート体験を例にとってそうしたことをおっしゃっていたと記憶しています。

映画でも、いつも聞いた時には感じない感動をえたような気がします。映画の中では音楽は短縮されているのですが、それでもショパンやバッハのピアノ協奏曲、序曲1812年がいつもと違う色彩を帯びて聞こえてきて本当に驚きました。

そう言う意味では、通勤電車の中でApple Musicで聴く音楽というのは、実際のところどうなのかなあ、などと思ったりもしました。ちゃんと音楽を聴けるようになるのはもう少し先になりそう。それまでは、せっせと別の勉強をしなければ、と思いました。

音楽映画、他にも色々とあるので、また見てみようと思います。

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