はじめての、が面白い。


少しご無沙汰でした。

先週末、サイクリングで39.5キロ走り回りました。ただ、電動自転車というのがミソ。昔、坂道のある街に住んでいたので、電動自転車を買ったのです。もう10年になりますが、まだ現役です。昨年故障しましたが、元気に復活しています。

うちにはクルマがないのですが、自転車は駐車場に困ることもなく、風を感じて走ったり、狭隘な?畦道を走れたり、と良いことがおおいです。もちろん雨が降るとダメなのですが。また、細かいことによく気づくようななります。路傍のお地蔵さんや庚申塚、馬頭観音など、地域の史跡よまじまじと眺められます。

これは最近はじめて知った、お金のかからないささやかな楽しみです。

もう一つのささやかなたのしみは、Apple Musicの「はじめての〜」シリーズを聴くことかも。

今日聴いているのは、「はじめてのグレン・グールド」。グールドのメカニカルな演奏か面白く、初めて聴く音源もあってなかなか面白いです。バッハの音源はもちろんですが、初めて聴いた「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲のピアノ編曲版は、恐ろしくメカニカルで華麗で、驚きました。おそらく音源は以下のアルバムだと思います。

Glenn Gould Plays Beethoven & Wagner
Glenn Gould
Masterworks (2012-08-28)
売り上げランキング: 3,307

なんでも「はじめて」が楽しいうちは、まだまだ大丈夫かも。

ではおやすになさい。

ビル・エヴァンス → エディット・ピアフ → フランシス・プーランク

最近はまっているプーランク。といっても、詳細を調べる時間がとれず、ただただ聴き続けているだけなんですが。

それで、珍しくピアノ曲を聴いています。私はオケやらオペラばかり聴いていたんですが、なぜかピアノ曲。それは、おそらくはビル・エヴァンスなどをこの数ヶ月よく聴いていたのかもしれません。

それで見つけたのがこちら。「15の即興曲」なんですが、その第15曲「エディット・ピアフを讃えて」。

ずいぶん有名な曲のようですが、私は恥ずかしながら初めて聴きました。やけに感傷的で洒脱な曲だなあ、と思います。プーランクにありがちなどこか茶目っ気のあるようなところはなく、一貫して感傷的。ただひたすらに。

最初聴いた時は、この曲がエディット・ピアフに関係があるとは知らないままに聴いていました。で、ライナーを確認すると、エディット・ピアフの名前があり、いろいろウェブで読んでいました。いや、本当に劇的過ぎる方ですね。

有名なのは美輪明宏も歌っている「愛の讃歌」です。古くから有名なんで知ってはいましたが、私にしてみればすこし過剰に感動的すぎるようなんですが、背景を知ると、感動的過ぎるなんていうのが恐れ多いぐらいなんですね。この曲は、事故死した恋人に捧げられているんだとか。マルセル・セルダンというプロボクサー。ニューヨークに滞在するピアフに会うために、船旅を変更して飛行機に乗ったんですが、アゾレス諸島に着陸しようとした乗機は山腹に激突し全乗客が亡くなる惨事となったようです。

で、このプーランクの「エディットピアフを讃えて」曲、なぜピアフなのかを少し考えたんですが、もしかして「愛の讃歌」の反行形なんじゃないか、などと勘ぐりました。

ですが、まあ、どうやらウェブを検索するとこれは「枯葉」なんですね。たしかに、コード進行は枯葉です。ジャズセッションで500回ぐらい枯葉を吹いているのにまたお恥ずかしい限り。

そうか。「枯葉」は、私にしてみればビル・エヴァンスなんですが、ここでつながるんですね。

ビル・エヴァンス → エディット・ピアフ → フランシス・プーランク

どうも、最近フランスにどんどん吸い込まれている気がします。プーランクもそうですし、プルースト読もうと思ったり、ミシェル・フーコーが面白かったり。

では、グーテナハトです。

ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」のひみつ

とある、裁判のおかげで、私の仕事は大変なことになってきました。みんな大変なんですけれど。
昨日は、「音楽探偵アマデウス」でラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」が取り上げられていた回を食事しながら見ました。あのあまりに有名な第18変奏の秘密など。
当然なのかもしれませんが、あの18変奏は主題とコード進行は同じであることは気づいていました。ですが、あの旋律が、主題の鏡像形というのには気づかなかった。この鏡像形とか、反行形なんかを耳で聞き取るのは私には至難の業です。なので、楽譜見て類推するしかないんですけれどね。
あと、面白かったのは、この曲の第一変奏は、主題の旋律がないのです。コード進行をオケが刻むだけ。これも面白い。これってとてもジャズ的じゃないですか? 最初にコード進行を提示して、そこに主題を載せ、あとは自由に変奏していくという構造。ジャズっぽいです。ラフマニノフはアメリカにわたりましたので少なからず影響を受けたのか? この曲の作曲は1934年。でインプロヴァイズが重要視されはじめたビバップの時代が1940年代以降ですので、ビバップからの影響は考えにくい。1930年代ビバップ以前のスイングジャズの時代。そこからヒントをえたのかしら。おそらくは楽曲構成はキメキメでしょうけれど、コード進行上でソロを回したりするスタイルだったでしょうから。などなど、妄念が膨らむ。
あと、衝撃的だったのは18変奏の右手と左手が四拍三連状態になっていること。つまり左手で三つたたくと同時に右手は四つでたたくという不安定なもの。和声が極めて不協和音な状態から解決に至るという、和声的には緊張と弛緩の繰り返しによって形作られていますが、まさか拍節にまでそうした仕掛けがなされていたとは。。。
ちなみに、私は三拍四連を叩けません。学生のころ、必死に練習したのですが、きちんと叩けたことはないと思います。それどころか、三連符も大の苦手。二拍三連も必死でした。やはり、音楽には数学的才能が必要です。
監修はもちろん野本先由紀夫生。先生は、本当に嬉しそうに楽曲の説明をしてくださいます。自分の発見した楽曲の秘密をそっと教えてくれるときって、きっと嬉しさでいっぱいなんだろうなあ。自分の考えた解釈って、わが子のように愛おしいものに違いないです。私もああいうことを、この場でやってみたい、と常々思っています。時々、楽譜を書くのもそうした欲求の表れです。
野本先生は東京藝大大学院を卒業してハンブルクに留学したのだそうです。尊敬する方。あ、お姿を実際にお見かけしたこともあります。そして、少々言葉を交わしたこともあります。うふふ。

二台のピアノがからみあう美麗なる超絶シュトラウス家庭交響曲

今日は連休二日目。午前中はいつものカフェでちと仕事てきなことを。午後は不要な本を箱詰め。部屋の整理、英字新聞を読むなどなど。なかなか充実しておりましたが、夕食で少々ワインを飲んだところ、あっという間に眠気に襲われました。昨日、ジムで少々負荷を掛けすぎたというところで、体も痛いです。

さて、 図書館で凄いCDを入手しました。ピアノ連弾による家庭交響曲。アルゲリッチとラビノヴィチの連弾でして、あの華麗重厚な家庭交響曲が洒脱で洗練された響きになっている。Twitterにも書きましたが、ウィーン世紀末的頽廃美とでも言いましょうか。ある意味erotischな雰囲気さえ漂うトランスクリプション。良いですねえ。オットー・ジンガーという方が編曲されています。

久方ぶりに聴いたピアノの音でして、私は普段はあまりピアノを聴きませんので、結構新鮮でしたし、オケ版原曲をいやというほど聴いていましたので、オケ版との違いを見つける度に興味深い。ここホルンの咆吼なんだよな、とか、ここのティンパニーが格好いいなあ、みたいな。

まだまだ面白いものはたくさんありますです。