また地震──ベルク《抒情組曲》

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なんだか、また戦時中のような感覚に戻ってしまいました。

今日の地震をうけて、なんだかそんな気分になりました。

2011年、あの震災直後の状況は、いわば戦時下のような事態だったなあ、といま思い出しています。

私なんて、関東西部に居て、そんな大きな被害は受けていませんので、なんだかんだいう資格はないのかもしれません。

ですが、信号機の灯が落ちて、真っ暗闇の交差点を車が恐る恐る走っていく様を観たり、翌日の電車の運行状況を駅で必死に調べたり、灯りの落ちた仕事場でデスクライトの灯りを頼りに書類を読んだり、なんていう経験をしました。

あの頃は異常が通常で、人間というものはこんなにも簡単に異常に慣れるものなのか、と半ば驚いたりもしました。

というか、あれは本当に戦争だったのかも、と思います。自然からの戦争に当然負けてしまったわれわれ、という感じ。

で、そうしたこともこの東京地方では、ずいぶんと前のことと思っていましたが、今日の少し大きめな地震で我に返った気がします。

あの時のそこはかとない不安。晴れた昼下がり、青空とさんさんと降り注ぐ太陽の光をみながら、でも、すでに昔のような牧歌的な気分にはなれないのだ、という、大きな喪失感のようなものを感じたりしたことを思い出しました。

今日の地震は、私の部屋も損害を蒙りまして、エレピの上にアンプが落ちてくる、という惨事でした。エレピには深い傷が。。ですが、音は鳴ってくれましたので、なんとかかんとか、というところです。

まさか、あの重いアンプが落ちてくるとは。そして、そのアンプ受け止めながらもエレピが壊れなかったという幸運に感謝している状況です。

世界が平和でありますように。

今日の一枚。なぜか、この心情には「抒情組曲」を聴きたいと思いました。冷たい織物の向こう側に救いはあるのでしょうか。この曲、実はベルクの不倫相手アンナ・フックスのイメージが隠されています。想像するに、そこはかとないアンバランスがここにはあるはず。安定しないのが世界というもので、常に先への不安が存在するわけですが、そういう気分が、根拠なき不安と通じるのでしょうか。

この全集の2枚目に収められています。ラサール弦楽四重奏団による演奏です。アルバン・ベルク弦楽四重奏団の師匠筋です。

Alban Berg Collection / Varrious (Coll)
Vienna Philharmonic Orchestra LaSalle Qt Chicago Symphony Orchestra
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ではみなさま、おやすみなさい。グーテナハトです。

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