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なにごとも陽気に明るく、心配事なんて忘れて、生きていこう。ひと時ひと時の幸福を味わうことこそが、生きていく上で大切なんだから

Richard Strauss


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音楽か、言葉か、演出か?

Puccini

昨日のトスカ、まだ忘れられません。演出も実に秀逸でした。

昨日も少し書きましたが、第一幕最後のテ・デウムのところの豪華さは比類のないもののように見えました。

それから第二幕の最後。あそこがすごかったです。

トスカがスカルピアの胸にナイフを突き立てる。

「これがトスカの接吻よ!!」。

スカルピアは驚愕し呻きうろたえ、そのまま床に身を横たえ息を失う。

トスカはスカルピアの胸にもう一度ナイフを突き刺そうとするがいったん逡巡する。われに返ると、書類机にいってスカルピアに書かせた通行許可書を探す。書類が何枚も舞い散らばるのだが、通行許可書はない。

トスカはスカルピアの右手に通行許可証が握られているのに気づき、もぎ取ろうとするのだが、スカルピアの握り締められた右手がなかなか開かない。

ここ、秀逸すぎる!

通行許可証を手に入れると、机上の燭台の吹き消そうとするのだが、なかなか消えずに手で払ったりするのだが、一本だけ消えないまま残される。

トスカは書類机から火の灯った燭台2本を持ってきて倒れたスカルピアの両肩のあたり、床の上に置く。

トスカが部屋を出ようとするのだが、2本の燭台からの光を浴びて、背面にトスカの影が揺らめいている……。

あの2幕最後の一連の舞台、あまりの緊張感でした。唾を飲み込むのを忘れるぐらい食い入るように見てしまいました。

こういう一連のアクションが、プッチーニの織りなす、不安を一杯孕んだ音楽とともに演じられると、化学反応が起こったように爆発的な効果を生み出すようです。いつもはiPodで音楽だけ聴いて感動していますが、やはり実演やDVDで視覚でも観ないとダメですね。

「カプリッチョ」では、オペラにおいて言葉が先か、音楽が先か、という問題提起があります。あの場では二択のようにも思いますが、実はもう一つ演出が先か、と言うのもあります。登場人物的に言うと、

  • フラマン=作曲家=音楽
  • オリヴィエ=詩人=言葉(=台本)
  • ラ・ロッシュ=舞台監督=演出

という感じです。もしかしたら、1940年台、シュトラウスがカプリッチョを作曲した時点では、演出面の重要性は余り高くなくて、戦後バイロイトに始まった新バイロイト様式以降、演出の重要性が増してきたとも言えますので、現代オペラでいうと、ラ・ロッシュの役割が高まっているのでしょうね。

オペラは総合芸術と言われますが、昨日はよりいっそうその意味が分かってきた一日でした。

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