Classical,Opera,Richard Wagner


やっと春がきたと思います。昨日までは寒くて寒くて仕方がありませんでしたので。で、あっという間に夏がくるのでしょう。
春はスキップ、バイパス。
でも、昨日は東京春祭を聞きに上野にいってきました。
ワーグナーシリーズは、一昨年のパルジファルから三回目だったはず。昨年は震災で流れてしまいました。本来ならネルソンスがローエングリンを振るはずでした。残念。
今年はアダム・フィッシャーがタンホイザーを振りました。オケはN響です。
いやあ、序曲でノックダウンされました。
フィッシャーの指揮は激しくキレのあるもの。序曲ではあまりの激しい動きでメガネを落とすほどの指揮で、身を震わせ、体をねじり、オケにムチをいれ続けます。タクトの先から稲妻が出るのが見えました。N響もあれだけ煽られれば燃え上がるしかないでしょう。
途中、あまりに熱中しすぎて、スコアめくるの忘れてたり。途中で必死にスコアめくってました。素敵な方。
で、あまりの素晴らしい序曲に拍手が鳴り止まなかった、ということもなく、序曲から切れ目なく、タクトをふり上げたフィッシャーでした。さすがに拍手がおきましたが、フィッシャーはタクトをおくことなく演奏開始となりました。
が、ですね。フィッシャーは一瞬
客席のほうへ振り返ると、にっこり笑ったのですね。
拍手ありがとう。でも始めちゃったんでごめんね、みたいな。
惚れましたわ。。
最後のカーテンコールも、人柄がでたなあ。
フィッシャーは、何と一番端に立ちましたからね。普通は指揮者は真ん中ですよ。
さすがに、これはまずい、とテノールの高橋さんが真ん中へどうぞ、というのですが、フィッシャーは、俺はここでいいからさ、という感じで取り合わなかったのですね。
惚れましたわ。。
素敵すぎるアダム・フィッシャー。
あれは実力と自信がないとできないことです。どちらかがかけていたらそれだけで指揮者としては職業的に破滅してしまう行為だと思います。
あの、身悶えするような指揮でヴェーネスベルクの動機をグルーヴさせたフィッシャーの指揮は一生わすれないだろうなあ、と思います。
その他のことも書かなければならないのですが、ちょっと待ってください。