Opera,Richard Strauss

今日もサロメの話題。シノポリさんのサロメを中心に聴いています。シノポリさんのシュトラウス作品で言うと、エレクトラとこのサロメ、それから影のない女を聴いています。シノポリさんはシュトラウス作品と相性が良いのではないか、という感想を持っていますが、このサロメでもやはり素晴らしい演奏を聴かせてくれていて、とても都会的なスマートな演奏でありながらも壮烈なサロメを聴かせてくれると思います。

サロメの楽曲で言いますと、サロメが、ヨカナーンとキスをしたいIch will deinen Mund küssen, Jochanaan.と叫ぶフレーズが印象的です。スコアがないので、耳でコピーしたんですが、まずその部分の拍子が分からず、表と裏が頻繁に塗り変わっているように聞こえてしまい、巧くとれませんでしたが、こんな感じでしょうか?

Salome1

salome_01.mid

どういう譜面になっているのか知りたくて、Amazonで譜面を注文してしまいました……。譜面が届いたら更新します。少し脱線しますが、しかし、難しいんでしょうけれど、なんとか読めるようになりたいですね。最初にシュトラウスから読み始めるのはあり得ないですね。モーツァルトあたりから入ればいいのかなあ、とおもいますし、最初は弦楽四重奏などから読んだ方が良いのかもしれません。

サロメに戻りますと、ベーム盤も持っています。ヨカナーンがディースカウさんの盤ですが、こちらも素晴らしいですね。カラヤン盤もなぜか持っておりまして、こちらは、サロメがヒルデガルト・ベーレンスさんです。こちらも今日iPodに入れましたので、聴いてみようと思っています。

  • 作曲==リヒャルト・シュトラウス
  • 指揮==ジュゼペ・シノポリ
  • 管弦楽==ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
  • ヘロデ==ホルスト・ヒーターマン
  • ヘロデヤ==レオニー・リザネク
  • サロメ==チュリル・ステューダ
  • ヨカナーン==ブライアン・ターフェル
  • ナラボート==クレメンス・ビーバー
  • 録音日時==1990年12月
  • 録音場所==ベルリン・イエス・キリスト教会

Opera,Richard Strauss

今週末は、今度は新国立劇場の通常公演なのですが、シュトラウスの「サロメ」を聴きに行きます。ということで予習を実施中。シノポリさんのサロメです。久々に聞くサロメは新鮮で刺激的です。シノポリ盤の演奏やサロメについて思うことは明日。

新国でのサロメは二回目になります。前回はエヴァ・ヨハンソンさんのサロメでしたが、今回はナターリア・ウシャコワさんでして、美人さんですね。近年、ロシア・東欧の優秀な歌い手さんがたくさん出てきていらっしゃいますので、期待ですね。とはいえ、色眼鏡をなるべくかけずに(そうとはいえ、色眼鏡はかけているものなのですが)聞いてきたいと思います。

本日は取り急ぎ。

  • 作曲==リヒャルト・シュトラウス
  • 指揮==ジュゼペ・シノポリ
  • 管弦楽==ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
  • ヘロデ==ホルスト・ヒーターマン
  • ヘロデヤ==レオニー・リザネク
  • サロメ==チュリル・ステューダ
  • ヨカナーン==ブライアン・ターフェル
  • ナラボート==クレメンス・ビーバー
  • 録音日時==1990年12月
  • 録音場所==ベルリン・イエス・キリスト教会

Opera

Ariadne auf Naxos

平成19年度新国立劇場地域招聘公演、関西二期会公演「ナクソス島のアリアドネ」に行って参りました。

中劇場では2004年に「インテルメッツォ」を見たのですが、今日もまたシュトラウス作品を愉しむことが出来ました。いろいろと勉強になって良かったです。

全体に感じられたのは女性陣が頑張っておられて、特に印象的だったのが、作曲家を演じた福原寿美枝さんで、歌い出し、歌い終わりの効果に稀に違和感を感じたのですが、本当に豊かな声で声量もしっかりしていて、とても良かったです。迫力をもって、作曲家の揺れ動く心を歌っておられたと思います。カーテンコールでも喝采を浴びておられていたのですが、なぜか硬い表情をなさっていたのが印象に残っています。緊張していらしたのでしょうか?

それから、このオペラといえば、ツェルビネッタのコロラトゥーラが楽しみなわけですが、日紫喜恵美さんが本当によく歌っておられて、稀にピッチが揺らいだり、最高音域の声質が平べったくなったり以外は、予想以上に巧い方だな、と思いました。ツェルビネッタのすこし軽薄な面やそれでいて男心をくすぐるような雰囲気をよく出しておられたと思います。関西にもこんなに巧い方がいらっしゃるのだなあ、と嬉しくなりました。曲の途中でも喝采を浴びていらっしゃいましたし、カーテンコールでは涙ぐむ姿も。東京にいらして大きな緊張を強いられていて、感極まって、という感じでしょうか。

 それにしても、リヒャルト・シュトラウスのオペラは良いものですね。バッカスが現れてフィナーレへと向かう上り階段はどこまで続くんだろう? というぐらい感動的です。このオペラでは随所にシュトラウスの別作品のフレーズや響きが聞こえてきますね。ばらの騎士、影のない女、インテルメッツォなどが聞こえてきました。

 観客は終始好意的で(指揮者にブーイングした一名は除く)、良い雰囲気だったのではないでしょうか?

  • 作曲==リヒャルト・シュトラウス
  • 演出==松本重孝
  • 指揮==飯守泰次郎
  • 音楽教師==萩原寛明
  • 作曲家==福原寿美枝
  • テノール/バッカス==竹田昌弘
  • チェルビネッタ==日紫喜恵美
  • アリアドネ==畑田弘美
  • 管弦楽==関西フィルハーモニー管弦楽団
  • 日時==2008/01/27
  • 場所==新国立劇場中劇場

次は来週「サロメ」に行ってきます。

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ちなみに、東京は、天気も良く、素晴らしい一日でした。オペラシティも陽の光に映えて綺麗でした。

Ariadne auf Naxos
Ariadne auf Naxos
Ariadne auf Naxos

Miscellaneous

どうも近頃、仕事が上手くいかない。といっても、個人的に困っているわけではなく、メンバーが不具合に悩まされ続けているのです。

というわけで、神田明神に参拝してきました。というのも、神田明神には「IT情報安全守り」があるんですよ。いまから四年前に弟に買ってきて貰いましたが、その後二年間は無事故でした。そういう霊験あらたかなお守りなのです。

ところが、さすがに四年も前だと御利益も薄れて来るというもの。そのせいで、立て続けに不具合が発生しているように思えてなりません。

そこで、改めて参拝してお守りを購入してきました。
神田明神

神田明神に参拝するのは初めて。門構えも立派です。なにより天気が良かったですね。

神田明神

本殿です。建物自体は新しいです。お祀りしているのはあの平将門公です。平安以降初めて天皇にかわる政権を作ろうとして、「新皇」を名乗った人物です。江戸初頭に、江戸城の鬼門にあたる現在の場所に移され、明治初頭まで将門公もまつられていました。これは江戸幕府が朝廷の逆賊である将門公を祀ることで朝廷への牽制をしめそうとしたとか。明治維新になると、今度は「逆賊」が東京の鎮守で祀られるのはまずかろうということで、祭神から外されました。再び祀られるようになったのは、時代がもっと下って、昭和59年からなのだそうです。意外と最近なのですね。

ITお守り

これがITお守り。これで仕事の無事を祈りました。

Italy2007

Italy2007

 端を渡り路地をぬけるとザッテレ地区で、このあたりにスーパーマーケットがあると目星を付けていた。確かに、スーパのレジ袋をもってあるく女性とすれ違ったから、このあたりにあるのは間違いないのだろうが、派手な看板など景観保護上の理由からまったく望めないから、なかなか見つからない。やむなく、子供を遊ばせている、ヴェネツィア人とおぼしき若い女性に尋ねてみると、実に親切にスーパーマーケットの場所を英語で教えてくれる。教えて貰ったおかげで難なくスーパーに到着。旅を安くするには、夕食はレストランで取るのではなく、スーパーで買った食材を部屋で食べるのがコツだ。とはいえ、イタリアのスーパーに入ると、日本にはないものがたくさん売っているからついつい買い込みすぎるのが痛い。生ハムとサラダワインを購入。それでも2000円ぐらいのもので、レストランより全然安い。
 スーパーはザッテレ運河に面していて、赤い夕陽の甘い色に染め上げられている。ビルよりも大きな巨大な客船が、タグボートに牽かれて運河を外海へと向かっている。男と女が抱き合っていて、年配の女性がベンチに腰掛け夕陽を眺めている。現実とは思えない幻想的風景に体も心も溶けてしまう感じ。

Opera,Richard Strauss

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  • 発売日: 2008/01/08
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HMV
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ナクソス島のアリアドネ、今週末観に行くのですが、予習ということで、ベームが振っているDVDを購入しました。理由は、ヤノヴィッツさんのアリアドネとコロさんのバッカスを聞きたかったからです。

とりあえずは音だけ聞いているのですが、アリアドネのヤノヴィッツさんの澄み切った声でうっとりです。バッカスのコロさんは力強いのですが、ピッチが少し不安定だな、と感じました。この曲は、いつもシノポリ盤で聴いているのですが、このベーム盤はそれよりテンポが落とされた演奏です。(聴きなおしてみると冒頭部は遅いですが、ほかはシノポリ盤より極端に遅いと言うことはありませんでした)。音作りはやはりシノポリとは違っていて、重量感のある演奏に聞こえます。グルベローヴァさんのツェルビネッタも重みのある迫力あるコロラトゥーラです。映像みたらもっと楽しそうです。

  • 作曲==リヒャルト・シュトラウス
  • 指揮==カール・ベーム
  • プリマドンナ/アリアドネ==グンドラ・ヤノヴィッツ
  • テノール/バッカス==ルネ・コロ
  • ツェルビネッタ==エディタ・グルベローヴァ
  • 作曲家==トルゥデリーゼ・シュミット
  • 音楽教師==ワルター・ベリー
  • 録音==1977年10月~11月

Classical,Richard Strauss

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取り扱いなし
タワーレコード


HMV

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昨日から、シュトラウスの「メタモルフォーゼン」を聴いています。手元にあったケンペ指揮のドレスデン・シュターツカペレ盤をきいております。クラシックCD好きのホルン吹きニョッキさんのブログでブロムシュテット盤が紹介されていたのに触発されて、何度も何度も執拗に聞いています。難しい曲ですが、とても勉強になります。

この曲が作曲されたのは、第二次大戦末期で、ワイマールのゲーテハウス、ドレスデンのゼンパーオーパー、ミュンヘンのオーパー、ウィーンのオーパーが連合国により破壊されたことへの悲嘆と寂寥、去りゆくかつての「ドイツ」への追悼の為に書かれた曲です。ワイマールは若いシュトラウスが劇場指揮者だったところですし、ドレスデン、ミュンヘン、ウィーンがシュトラウスにとって重要な街であったことは言うまでもありません。

23人の弦楽奏者(ヴァイオリン10、ヴィオラ5、チェロ5、コントラバス3)は、弦楽合奏のような五部構成ではなく、23人がそれぞれ異なったパートとして独立して動くいており従って譜面は23段となります。

以下の譜例が主要なテーマですが、それがいつの間にか、ベートーヴェンの英雄交響曲の葬送行進曲に変化していくわけで、葬送行進曲は曲の最終部でコントラバスによって提示されますが、そこに至るまでに、以下のテーマが幾重もの波のように打ち寄せてきて、それもあらぬ方向から(あらぬ調性から)おとずれるわけで、無調的なたゆたう波間に揺すぶられる快感を感じることが出来ます。

Metamorphosen

弦楽合奏と言うこともありますので、シュトラウス「カプリッチョ」の冒頭の六重奏を思い出したり、あるいはマーラーのアダージェットを思い出したりしながら聴いていました。

ケンペ盤は少々録音に翳りが生じていて(私のiPodとクワイエット・コンフォートの特性かもしれませんが)、違和感を感じることもあるのですが、十二分に勉強することが出来ました。

  • 指揮==ルドルフ・ケンペ
  • 管弦楽==ドレスデン・シュターツカペレ
  • 録音日==記載なし
  • 録音場所==記載なし

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Opera

Concert Hall

新国立劇場の会員サービス「クラブ・ジ・アトレ」に入りますと、オペラの年間シートを優先予約することが出来ます。日曜日にメールで2008年/2009年シリーズのラインナップ決定の通知が来ましたが、早速昨日には年間シート=オペラ・セット券の申込書が送られてきました。

いろいろ種類はあるのですが、会社勤めの選択肢としては「ホリデー(全演目休日で固めたセット)」か、「ホリデーA(10演目の内前半5演目のセット)」、「ホリデーB(10演目の内後半5演目のセット)」の三種類しかないのですが、そのなかから選んで買うべきかどうか、を決めなければなりません。

座席のランクはS席、Sサイド席、A席のみ。B席以下のランクをセット券で取ることは出来ませんので、自然と値段が張ることになります。「ホリデー」の場合、会員割引の10%オフが適用になるとはいえ、10万円を優に超えてしまいます。「ホリデーA」「ホリデーB」もやはり10万円には届きませんが、それでもうならなければならない値段ととなります。

値段に対する感想はあくまで主観的なものですので、たとえば年収1億円の方々にとって見れば、どうと言うことはない数字なのかもしれませんが、会社勤めにはちと辛い。

セット券を頼まなくても、結局は毎公演毎に送られてくる優先購入申込書を使えば、極端な人気演目でなければ見られることが多いのです。しかも、B席を取ることだって出来る。優先購入で毎回B席を取れれば、オペラ・セット券よりリーズナブルな料金で観ることが出来ます。

オペラセット券のA席って、本当に良い座席なんですよね。二階1列14番とか15番とか、ほぼS席に間近い席で観られるわけです。良い場所で観るのは大事なのですが、値段が……。悩みどころで困っています。財務大臣ともう一度相談してみようと思います。

Italy2007

天気に恵まれた一日も終ろうとしていた。サンマルコ広場から路地に入って、ザッテルレ地区まで歩いて帰ろうと、入り組んだ細い路地をグラン・カナルをわたるアカデミア橋まで向かう。所々で路地は小さな水路様なカナルにぶつかるのだが、観光客を乗せたゴンドラが往来していて、漕ぎ手がカンツォーネを歌いながら船を動かしているのに出くわす。バリトンの歌声は立ち並ぶ石造りの建物に反響して思いのほか美しいリヴァーブ感を醸成しているのだが、もっと驚くのはその声の美しさで、歌を職業とする日本人でも絶対に出ないような甘さと豊かな倍音を持つ。つややかな声で、ゴンドラが遠ざかるに連れ歌声も反響の中に隠れていく。僕はこの歌声を聞いて感心すると同時に絶望感をも覚えてしまう。市井の男でさえ持つこの歌声の美しさ。やはり西欧の歌は西欧人にしか歌えないのではないか、という思い……。

アカデミア橋は、グランカナルにかかる木造の太鼓橋だが、橋上では黒い肌のアフリカの男達がブランドもののカバンや絵画を売っていて、警察が来ればすぐに逃げられるためだろうか、手に持てるだけのバックをもって、通りすがりの観光客に愛想笑いを振りまいている。イタリアに来てからこの手の男達を何度見ただろう。フィレンツェにもいたこの男達の売っているものは何故か同じだ。観光客の持つ気怠い雰囲気のなかに、生活のために働く男達、それもきっと違法な商売なのだ。ヨーロッパの繁栄の裏側には収奪されたアフリカの大地が横たわっているということなのだ。

Italy2007
Italy2007
Italy2007

Opera

新日本フィルの定期公演で「ばらの騎士」がラインナップに入っています。
http://www.njp.or.jp/njp/information/pdf/2008-2009_program.pdf

  • マルシャリン==ナンシー・グスタフソン
  • オクタヴィアン==藤村実穂子
  • オックス==ビャーニ・トール・クリスティンソン
  • ゾフィー==森麻季
  • 指揮==クリスティアン・アルミンク

2008年9月25日(木)と27日(土)の二回の公演です。行くべきか行かぬべきか、と言う問題。

ちなみに、新国立劇場の2008年/2009年公演のラインナップも発表になりました。

  • ☆新制作『トゥーランドット』プッチーニ 2008年10/1~15
  • ☆『リゴレット』ヴェルディ 2008年10/25~11/3
  • ☆新制作『ドン・ジョヴァンニ』モーツァルト 2008年12/5~12/15
  • ☆『蝶々夫人』プッチーニ 2009年1/12~24
  • ☆『こうもり』J.シュトラウスⅡ世 2009年1/27~2/1
  • ☆『ラインの黄金』ワーグナー 2009年3/7~18
  • ☆『ワルキューレ』ワーグナー 2009年4/3~15
  • ☆新制作『ムツェンスク郡のマクベス夫人』ショスタコーヴィチ 2009年5/1~10
  • ☆新制作『チェネレントラ』ロッシーニ 2009年6/7~20
  • ☆新制作『修禅寺物語』清水脩 2009年6/25~28 中劇場

ラインナップ的には、プッチーニの二本ははずせないですし、ワーグナーもはずせない。こうもりも見たことないんですよね。だから行きたい。ドン・ジョヴァンニにもチェネレントラにも惹かれます。詳しくはこちらにて。
http://www.nntt.jac.go.jp/cgi-bin/cms/kouen_list01.cgi#season2

ちなみに、6月には、コンサート形式で、ドビッシューの「ペレアスとメリザンド」が聴けるようです。こちらにも行きたいですね。
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000077_opera.html

財布が幾らあってもたりません。CD我慢するしか……。ちなみに、来週の日曜日には関西二期会の「ナクソス島のアリアドネ」を聴きに行きます。予習しないと。