Gustav Mahler

始めに

10月も今日で終わり。静かに残業しました。充実感。あるいはワーカホリック。

今日も仕事場の行き帰りにマーラーの5番を聴いています。きょうはカラヤン。

1989年当時の知識では、カラヤンは元ナチス党員なので、ユダヤ人に対するであるマーラーの交響曲の録音は少ないが、この5番はさすがに録音を聴いてしている、ということのようです。

マーラー:交響曲第5番

マーラー:交響曲第5番

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ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 カラヤン(ヘルベルト・フォン)
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《アダージョ・カラヤン》というオムニバス盤が流行したことがありましたが、この曲の第4楽章のアダージェットが目玉だったはずです。

アダージョ・カラヤン

アダージョ・カラヤン

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ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ポリドール (1995-05-25)
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聴いてみると

聴いてみると、まるでハリウッド映画音楽のような美しさ。ぶ厚い弦のポルタメントは、まるで聴いている者を溶かしてしまいそうです。また、激しいところは激しく驚きます。第3楽章のスピードと激しさは若々しく猛々しいもので、本当に驚きます。それもなおスペクタクル映画がゆえ、とも言えましょうか。第4楽章のアダージェットも濃厚でした。

マーラーが面白くなってきた。

それにしても、マーラーは面白いです。この20年間、実は目を背けていたのかも、と思いました。昔書いたかもしれませんが、とある人に「マーラーからシュトラウスに行ったんですよ」と行ったところ「あれ、普通逆じゃないですか?」と言われたことがありました。実際にはどうなんでしょう?

シュトラウスもマーラーもおそらくは人生や世界を違う方向から描写したに過ぎず、結局のところ同じなのではないか、と思うのが最近の感触です。

世界は常に背理ですが、それでもなおそれを肯定しなければならないわけです。これまでは、世界を洒脱に描いたシュトラウスを好みましたが、背理を背理のまま描いたマーラーも少しわかり始めた、ということになりそうです。

終わりに

いよいよ11月。もう今年も終わりですか。昨年のお正月に「来年の正月が楽しみです」と思った記憶がありますが、長い1年でした。いや、短い1年だったのでしょうか?

それではみなさま、おやすみなさい。グーテンナハトです。

Gustav Mahler

はじめに

どうも気圧に敏感になってしまったらしく、先週、今週と縦断した台風のせいですっかり体調が悪い感じです。肩こり、足のこわばり。早く良い天気ななるといいのですが。

アバドのマーラー

さて、昨日に続き、マーラーの交響曲第5番を聴くシリーズ。昨日の記事のタイトルが先ほどまで「アバド」になってました。本当は「ヤンソンス」。先ほど補正しました。というのは、本当はアバドについて書こうと思いながらもついついヤンソンスを書いてしまったから。

今日はアバド。もちろんAppleMusicで聴いていますが、昔、ボックスのアバドなマーラー全集を買った記憶があります。

マーラー:交響曲第5番

マーラー:交響曲第5番

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アバド(クラウディオ)
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この録音を聴いて思うのは、アルバン・ベルクのようだなあ、ということ。なんというか、本当に人間の、あるいは世界の狂おしさのようなものが横溢しているわけです。《ヴォツェック》が聴こえて仕方がありません。それは、わたしがアバドの振るベルクが好きだから、ということはいうまでもありませんし、ベルクがマーラーの影響を受けた、ということもあります。

《ヴォツェック》を思い出す。

よく考えると、ベルクのオペラ《ヴォツェック》の主人公ヴォツェックに幾ばくかの共通点があるわけです。それは妻殺し。マーラーは妻であるマーラーを殺すことはしませんでしたが、おそらくはアルマの音楽的キャリアを諦めさせたことは、妻殺しに値するとも言えるかもしれません。アルマは、グロピウスと不倫関係に陥るわけですが、《ヴォツェック》に搭乗するマリーも、当然鼓手長と不倫をしているわけですから。

ベルク:ヴォツェック 全曲
アバド(クラウディオ) グルントヘーバー(フランツ) ラファイナー(ヴァルター) ラングリッジ(フィリップ) ツェドニク(ハインツ) ハウクランド(オーゲ) シュラメック(アルフレート) ベーレンス(ヒルデガルト)
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(新国立劇場の《ヴォツェック》が本当に懐かしい。素晴らしいパフォーマンスだったのですから)

アバドの美しさ

それにしてもアバドの指揮は本当にながれるような美しさと緊密さ、緻密さを兼ね備えたもの。第1楽章と第2楽章の狂おしさ、第3楽章の流麗さ。言うことないです。

天才だなあ、と。イタリアの天才はこういう感じなんですね。

終わりに

きっと明日もマーラーの5番について、になりそうです。

気がつけば、東京の日の入りは16時台に突入していました。もう冬ですね。お身体にどうぞお気をつけて。

それではみなさま、おやすみなさい。

Gustav Mahler

はじめに

最近、マーラーに回帰した感があります。といっても、マーラーの波が来ているということにすぎないのかもしれませんけれど。

つい一週間ほど前に、急にマーラーの交響曲第五番が聴きたくなったのがきっかけでした。理由は全くわかりません。

この一週間で、アバド、ヤンソンス、カラヤン、バーンスタイン、ゲルギエフ、インバルを聴きまして、そろそろ全体感がつかめつつある感じかも。あと二週間ほど聞き続けるともう少し地平が開けるとも思います。

ヤンソンス盤

実のところ一番多く聴いていたのがヤンソンス盤です。

マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調[SACD-Hybrid]
マリス・ヤンソンス バイエルン放送交響楽団
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カラヤンの弟子だったりしますが、カラヤン盤をざっと聴いてみた感覚だと、あまりカラヤンっぽくなく、バーンスタインのように歌わせているなあ、という印象でした。その後、バーンスタイン盤をもう一度聴いてみると、バーンスタインの指揮の陶酔感にくらべるとまだすこし冷静だな、という印象でした。しかしながら、ときおり世の終わりを思わせるような慟哭を感じさせる場面もあり、なにか胸が締め付けられる思いがします。世界とはそういうものなのか、ということを思わされます。解像度の高いバイエルン放送恐々楽団の演奏ということもあって洗練の極み、とも思いました。

5番の思い出

5番の思い出と言えば、初めて聴いたマゼール盤にあまりついて行けなかったものの、5年ほど前に準・メルクルがPMFオケを振って5番を演奏したときに、ずいぶんとわかりやすさを感じたりしたなあ、といったぐらい。あとは、ベルリンフィルの音楽監督にラトルが就任したときの演奏会がすごかったなあ、とか。

とはいえ、なんだか今聴いていると、ウィーン世紀末の香りが漂う曲だなあ、と思います。昔マーラー本は何冊か読んだはずでしたが、思い起こさないと、とおもいます。アルマ・マーラーに影響されていたとか、そういう話を思い出しました。

おわりに

さて、また台風がきて週末は大荒でした。休む間もなく、明日からまた仕事。みなさまもどうかお身体にはお気をつけて。

おやすみなさい。グーテナハトです。

Wolfgang Amadeus Mozart

いやあ、モーツァルトはいいです。

テイトの交響曲全集を聴いていますが、32番、35番が素晴らしいなあ、とあらためて。

交響曲第32番は、単一楽章の交響曲で、1792年に作曲されました。

交響曲第35番は、モーツァルトの幼なじみだったジークムント・ハフナー二世に由来。ザルツブルク市長の息子だそうです。ハフナー家が貴族に昇格したことを祝うためのセレナードを交響曲に改編したもの。

テイト盤でばかり聴いていることもあって、デフォルト盤になりつつあり、そうなると違いや特徴を考えるのが難しくなります。そんな中で感じたのは、緩みのない緊密な演奏でありながら、澄んだ水の中を泳いでいるような感覚です。

連続して聴き続けると物足りなく感じるかもしれませが、その品のある味わいは、長い間共にするとすれば、飽きを感じさせず、慈しむにたるものです。

昨日、東京は一日中冷たい雨降りしきりました。今日もまた同じ。

みなさまもどうかお身体にお気をつけください。

Wolfgang Amadeus Mozart

厳しい日々が続いています。物事が思うように進みません。

先日は、このブログを更新しようとしたところ、Wordpressが500エラーで応答しなくなるという事象にも見舞われたり。結局、Wordpressのプラグインが壊れたようで、プラグインフォルダを隔離したところ復旧しました。いや、本当に冷や汗が出ました。バックアップは大切です。

そんななか、なんとなくモーツァルトの交響曲全集を聞いたらなにか、気分が晴れました。こればかりは理屈ではない感じで驚きました。
わたしがきくのはこちら。かつてはEMIから発売されていたボックス盤。最初に買ったのは2000年頃かなあ。

そのうち、ジャケットにはワーナーのマークがつけられ、デザインも変わりました。

思い起こせば、これまで難局にあったときに、このアルバム聴いて心を癒やしていたなあ、なんて。第32番、第35番の美しさをしったのはこのボックス版だったと思います。

今日は旧ランバッハを聴いてますが、いいっすね。

現在、夏休み中。季節外れですが、法定休日のようなものでして、どこにも出かけずたまった所持雑事を黙々と行う毎日。仕事場でも家でも仕事が大好きです。

Apple Music

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AppleMusicで「世界に疲れたあなたへ」というプレイリストを作りました。

  1. リヒャルト・シュトラウス オペラ「カプリッチョ」から「月光の音楽」(ドイツ)
  2. エルガー「エニグマ変奏曲」から「ニムロッド」(イギリス)
  3. プッチーニ「マノン・レスコー」から 間奏曲(イタリア)
  4. フィンジ「エクローグ」(イギリス)
  5. マルセル・デュプレ「行列と連祷」(フランス)
  6. スクリャービン ピアノ協奏曲 第二楽章(ロシア)
  7. ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ(フランス)
  8. プッチーニ「蝶々夫人」から 間奏曲(イタリア)

1ヶ月前ほどに作っていたのですが、今日早速役に立ちました。

確か作った時のコンセプトは、「アダージョ・カラヤン」にはないオケ曲にしてみよう、だったと思います。

作って見ると、19世紀後半以降、もっというとワーグナー以降の曲が集まってしまいました。もちろん個人的趣味において作ったものですので、私がワーグナー以降に関心があるということにしかすぎない現象です。疲れを癒すのにワーグナー以降でないといけないというわけではありません。

意外にも、普段あまり聞かないイギリス音楽が二曲入りました。これらはおそらくはNHK-FMで日曜日に放送されている「きらクラ」の影響です。スクリャービンもやはり「きらクラ」で数年前に教わった曲かも。

若い頃からずっと聞いていた曲は、この中には2曲しかありません。マルセル・デュプレ「行列の連祷」とラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」のみ。それ以降は2002年以降に知った曲だと思います。ラヴェルは、フランス音楽が少ないので入れてみたのですが、今後プーランクとかに入れ替えるかも。と思ったら、ドイツ音楽は一つだけか。。

前述のように、今日このプレイリストを聞いて本当に癒されました。それはそうです。自分で選んだものだから。当たり前か。。

もし機会があれば、あるいはAppleMusicをお持ちの方は少し聞いてみてください。昔、岡部まりが「音楽ができない者にとって、選曲こそ最大の音楽行為である」といった趣旨のことを書いていたのを記憶しています。30年前の記憶です。

それではみなさま、週末に向けてあと1日、健やかにお過ごしください。

おやすみなさい。グーテナハトです。