Opera

今日の月は、満月に向けて実に美しい月でした。朧月というのでしょうか。

日経を読んでいると以下のような記事が。

伝統の音楽祭、革新に挑む:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75563250V21C23A0EAC000/

バイロイト音楽祭も3Dメガネをかけて感激するようになったようで、また、チケットの売れ残りも出るようになったとか。デジタル配信も手がけるとか。

バイロイトが苦痛だ、といった作家がいたと記憶していますが、そういう時代なんでしょう。

新たな演出は古くからのファンの離反に繋がり、さりとて、演出が旧態依然だと新たなファンは作れない。

解のない苦悩に思えます。

オペラは一回性の芸術ですが、そうした一回債性のアウラの危機なのかもしれません。多様化した価値観や経験は、一つのものを共有することを妨げるのだとすると、オペラのように2000人を同時に満たすという機構自体に難しさがあるのかも。

しかし、それでもなお、一回性、その場限りの、閃光のような美の価値はあり続けて欲しいものです。

ピラミッドや万里の長城を作るほどに人間を酷使することはなくなりましたが、逆にいうと、バラバラにほどけていく人間というものもあるのかもしれないです。

わたしも、どちらかというと、自由、独立、独自、みたいな価値観に憧れますが、それでも根底には何か誰かとつながるものを感じることがあります。

オペラという機構は、あまりに複雑で大規模であるが故に、多様化した個々人を繋ぐ機構としての機能を失いつつあるのかも、と思います。

でも、やはり、オペラは楽しい。

先月からオペラ中心に聞いていますが、音楽生活としてはとても楽しいと思います。

なんてことを思いながら帰宅中です。

それでは、おやすみなさい。グーテナハトです。

Miscellaneous

今年の中秋の名月、雲の合間からその姿を見せてくれました。いいことありますように。つうか、あるのか。

では。

(遅延更新です…)

9/29

9/30

Giacomo Puccini,Richard Strauss

先日、オペラの話をする機会があり、まあ、残らされた日々をかつて愛したオペラを聴きながら過ごすのも悪くはないな、と思い、意識してオペラばかり聞くようにしました。

振り返ると、わたしは、シュトラウスとプッチーニを愛していたなあ、と思い、この二週間は、以下のアルバムを粛々と。

  • シュトラウス カプリッチョ ベーム
  • シュトラウス ダナエの愛
  • シュトラウス ナクソス島のアリアドネ シノポリ
  • シュトラウス エレクトラ ショルティ
  • シュトラウス サロメ ショルティ
  • プッチーニ トゥーランドット カラヤン
  • プッチーニ ボエーム カラヤン
  • プッチーニ マノン・レスコー シノポリ

Apple Music前は、5千円もするCDを買わないと聴けなかった音源が、サブスクで聴ける時代なので、オペラの敷居も低くなったなあ、と思います。

わたしも、図書館でCDを借りて、ITunes に取り込みながら勉強したものでした。

ということで、今朝はダナエの愛を聞いて、演奏機会のないオペラの初演はどうだったのかな、などと思いをめぐらせていたところでした。

それでは。