随想「ばらの騎士」三重唱
R.シュトラウス:ばらの騎士 トモワ=シントウ(アンナ)、ウィーン国立歌劇場合唱団 他 (1997/04/09) ユニバーサルクラシック |
今年、シュトラウスの「ばらの騎士」を二度見ることが出来そうです。俄に意識の上にあがってきた「ばらの騎士」。少しずつ予習をし始めました。これまで大好きだったのが、「ばらの献呈」の場面。オクタヴィアンとゾフィーの二重唱に感涙していたのでした。
ところが、今回聴き直したところ、新たな発見を得たのです。終幕の三重唱を聴いたのですが、こんなに良い曲だったっけ? という新鮮な驚き。昔はここまで感動できなかったのです。オペラを本格的に聞き始めて四年目にして、ようやくシュトラウスの語法にも慣れてきたというところでしょうか?
三人のソプラノが歌うこれ以上ないほど研ぎ澄まされた美しさ。失うものへの静かな愛惜、新たに得たものを睦む静かな沈思。喜劇とも悲劇とも結論づけられないもの。これが人生という甘くて苦い杯。シュトラウスの遺志により、この三重唱はシュトラウス自信の葬儀において演奏されたという挿話が、この三重唱にさらに味わいを添えるのでした。
音楽を理解するというのは、さまざまな局面や段階があると思いますが、僕のような一般リスナーにとっては、「良し」と思える瞬間が訪れたことこそが、理解へと進んだマイルストーンである、と言うことができるでしょう。そういう意味でいうと、「ばらの騎士」を少しずつ理解でき始めているのだ、と思えるのでした。
ディスカッション
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rudolf2006さま
いつもコメントありがとうございます。
クライバーの生演奏を聞かれたのですか??
いいですね〜。
僕は、クライバーのDVDを近々見る予定です。バイエルンで振った古い方のDVDです。
マルシャリンのモノローグもいいですね。また聞きたくなってきました。
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Shushiさま お早うございます。
『薔薇の騎士』の終幕の三重唱、本当に美しいですよね、女性の声を愛したシュトラウスならではの、重唱ですよね、私は1幕のマルシャリンのモノローグも捨てがたいですが〜。
シュトラウスは、葬式でこの重唱をやってくれと遺言に残したとか〜
私はクライバーの指揮で聴いたことがありますが、大オケストラを越えて、3人の声が後ろから聞こえてきたのには、本当にビックリしました〜。
[絵文字:v-10]ミ(`w´彡)