Japanese Literature

諏訪哲史さんの「りすん」を読みました。

芥川賞後初めての小説ということですが、そうそう長くもなくて、一気に読み終わるのですが、まるで蜜蝋を煮詰めたような充実度で驚愕しました。

うまく解釈できたとはいえなくて、今でも考えています。そういう意味では哲学書のように読み応えのある本。会話だけの小説という奇異さ、メタ視点が二重にかかっていると言う面白さ、現実のほうがより小説的であるという達観、奇抜な言葉の乱舞のこと。

ただ、言えることは、この本を読むということは、あまりにもすさまじい頭脳とやり取りをしているのだな、ということ。好奇心がむくむくと湧いてくるのだが、まだうまく扱うことができないというもどかしさ。 そういう意味ではあまりにも大きな刺激をうけて呆然となっているような、状態。さらに反省が必要です。もっと粘り強い思考力を持って対峙していかなければなりません。

このブログは音楽ブログでもありますが、辻邦生さんを中心に、書評のようなものや文学についても書きついでいこうとも思っていました。ですが、クラシックを聴いて書くのが楽しかったということもあって、文学のほうは少々手抜かり気味でしたね。ちょっとこれからはもう少し小説についての感想だけではなく、小説自体を考える、といった方向性もなければならないなあ、、と少々反省。。 といいながら、明日になったらまた音楽のことを書いていそうですけれど。

今週の仕事も残り一日です。トラブルはまだまだ続いていて、土日も出社するメンバーがいるということで、少々気が引けるのですが、まあ仕方がないです。今週末は楽しみな予定もありますので、いい週末になりそう。ただ天気が悪そうですけれど。