最近疲れ気味でしたが、今日は朝早く起きられました。やらねばならぬ課題を朝方から着手、その後、喫茶店で続きを。気づくと男性客は私だけになっていたので、なんだか居心地が悪くて帰ってきました。
昨日の夕方からずっと聴いているベームの「エレクトラ」。密度の濃い素晴らしい演奏でして、全く飽きません。密林に迷い込んで、恐ろしくもあり美しくもある自然の豊かさにいちいち感動しているような状態。
このオペラで好きなシーンと言えば、まずはエレクトラの妹のクリソテミスの豪華絢爛な独唱部分。トラック数で言うと第4トラックの2分あたり。あそこは、実に美しい。大空を飛んでいる気分。
それからもう一つ。クリテムネストラが大笑いしながら城の奥に引っ込んでいく間奏曲的な部分。あそこの煌びやかさはシュトラウスならでは。
オケはシュターツカペレ・ドレスデン。録音は1960年10月にドレスデンのルカ教会にて。ルカ教会にしてはすこしリバーヴ感がおとなしめな気がします。怜悧な弦楽器の音は健在。そう言えば、エレクトラの初演はドレスデンでした。
ベームの指揮は、やっぱりメリハリがあって、テンポも実は結構動かしている。私のデフォルトはシノポリ盤なのですが、ダイナミズムはベーム盤のほうが上かもしれません。これは少し意外な感想です。
- 指揮者==カール・ベーム
- 管弦楽==ドレスデン国立〔歌劇場〕管弦楽団
- クリテムネストラ==メゾ・ソプラノ==ジーン・マデイラ
- エレクトラ==ソプラノ==インゲ・ボルク(←ボルイ)
- クリソテミス==ソプラノ==マリアンネ・シェッヒ(→シェヒ)
- オレスト==バリトン==ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
- エギスト==バリトン==フリッツ・ウール
それにしても、シュトラウスを聴ける幸せ。次は何を聴きましょうか?