Benjamin Britten,Opera

このブログ、書きながらピーター・グライムス書いていたら、電車を降り損ねてしまい、隣駅で何とか離脱したんですが、上り電車は終電で、タクシーで続きを書いているという不条理。ああ無情。

第一幕最後のフーガのところで、なんだかうるうるしてしまって、いやー、ブリテンってスゲー、と思って、ふとみてみると隣駅でして、あわてて反対ホームをみると真っ暗で、ヤバイ、上り電車が終わってしまった。。

というわけで、タクシーで優雅に帰宅しました(苦笑)。

今週もずっと聞き直しているんですが、かっこよすぎて、仕方がないですね。やっぱり実演に触れると理解が進みますし、発見することがたくさんあります。

第一幕への間奏曲はこんな感じですかね。

 

波が砂浜を打つ音、海岸に吹き寄せる風の音。迫り来る鉛色の雲の柱に、時折蛇のようにくねる稲妻がまとわりついているのが見える。

村人達は集会所に集まっている。暗くよどんだ空気に満たされた部屋。壁に掛けられたランプの光が、隙間から吹き込む風に揺れる度に村人達の影が床や天井に蠢いている。みんな一方を向いて、一心に歌を歌い続けている。

 

うーん、最初の導入の部分からして面白いです。木管楽器の上昇音は合唱の調性と違うので、人間の論理とは違う自然が集会所を囲んでいるのが分かります。

ブリテンの音楽は、言われているようにやっぱり親しみやすいんですが、もちろん単純であったり簡単なものではないと思います。旋律自体は調性を保っています。この事実を思うに、ベルクが十二音音楽に調性的要素を導入した事例を思い出しました。

拍節は面白くて、ポリリズムや変拍子が面白いです。

続くかもしれません。ではまた明日。