日本実業出版社
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先日読んだ「幼年期の終わり」。あの最後の場面、地球のとある未来が本当に強烈で、あれ以来、地球の未来のイメージを科学的に知りたくて、少しばかり調べているのですが、そんななか図書館で見つけた本がこちらでした。
かなり短い本なのでざっと読めました。なかなか刺激的で、やはり立花隆も同じ問題意識、つまり地球の未来において人類が地球に住めなくなるという可能性を視野に入れた思考、というものを持っているということがわかりました。温暖化とか、破局噴火とか、そういう議論もありますが、太陽や地球の寿命という観点でもやはり永遠に地球に住めるわけでもなさそうです。そこで、我とわれらの子孫のために、少しずつでも宇宙へ向かうベクトルを育てなければならないのです、というのが趣旨。これを小学生への授業の中で学んでもらう、というのが趣旨でした。宇宙それ自体の話も興味深いのですが、小学生が少しずつ理解していく様子や、いろいろな柔軟な発想を提示してくるのも面白くて、自分が小学生だった頃の、ゆらゆら揺れる思いつきでどんどん話し合いや授業が進んでいく感覚を思い出し、なかなか懐かしかったです。
もっとも宇宙事情に関して言うと、前半の立花隆と研究者の対談が面白く、系外惑星や、はやぶさのミッションの話が実に興味深かったです。
いずれにせよ、人類はまだまだ「幼年期」なのかも。これからどんどん進んでいくのでしょうが、傍観者としてぼーっとしていると、取り残されて機会喪失に陥りそうです。いろいろ吸収して世界と一緒に走らないと、と思う今日この頃。どうすれば良いのか。迷う日々。
それではみなさま、おやすみなさい。