Richard Wagner

帰宅の電車。人身事故で、1時間立ち往生しまして、その電車の中で書いています。
しかし最近はずいぶんと良くなって、事故現場の様子を(タイムリーでもなく、正しいとも言えないのでしょうが)きちんと放送で伝え、運転開始時間の目処もきちんと伝えてくれます。何も知らされずにイライラすることもありません。これもホスピタリティの一環なんでしょうね。
さて、ワーグナー本をいくつか読んで、ずいぶんと理解が進みました。
というわけで、三年前にDVDから音源に落としていたブーレーズが振ったバイロイトでのリングの音源を聞いています。
この時の演出は、パトリス・シェローで、リブレットを拡大解釈して、リングの物語を19世紀以降の資本主義批判の物語に読み替えた、というのは周知の通りです。
当時のバイロイトにおいては画期的あるいは革命的な演出だったようです。
今からこの映像をみると、何が斬新なのかわからず、戸惑うことがあります。
確かに、我々はもうシェローのリング以上のリングを見ているわけですから、そこには新奇さを求めることはできなくなりました。
資本主義批判としての演出は、サヴァリッシュがバイエルン国立歌劇場で振ったレーンホフ演出のラインの黄金でも感じましたし。
あるいは、シェローの演出自体を多義的な解釈で咀嚼していく、とか、そういう見方になるのでしょうか。
っつうか、もっと映像も見ないと。
今週末は徹夜仕事です。
というわけでグーテナハト。