アバドの「四つの最後の歌」を聞く
先日から辻佐保子さんの「『たえず書く人』辻邦生と暮らして」を読んでいます。
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辻 佐保子
中央公論新社 (2011-05-21)
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その中に、シュヴァルツコップの「四つの最後の歌」に関するエピソードが出て来ます。
1998年の夏に、お二人で「四つの最後の歌」を聴かれていたというものです。
こんなにも深い夕映えに包まれ 、歩み疲れはてた私たちがいる 。これがもしかすると死なのだろうか。
夕映えの中でIm Abendrotの最期の歌詞は、辻佐保子さんが、辻邦生の晩年を回想するなかで、引用されているものです。リヒャルト・シュトラウス最晩年の静かな美しさに満ちた曲です。
昨日から、アバドが指揮しカリタ・マッティラの歌う音源を聴いています。アバドらしい、柔らかいうねり。なんだか、ベルクを聞いているような、妖しさも感じました。
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R. Strauss Matilla Abbado Bpo
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なんだか騒がしい世の中になっています。できることは限られています。できる範囲でやれることをやるしかない、と思います。
ではみなさま、おやすみなさい。グーテナハトです。
ディスカッション
御無沙汰しております。
上川様。
9月24日、辻邦生ファンにとって一年で最も
神聖な日が今年も来ましたね。
私事で恐縮ですが、今の私は持病の躁うつ病が
少し悪くなっておりまして、入院が必要なほどではない
ですけれど、一寸養生が必要な時期になっております。
神聖なる辻先生の誕生日に向けて
「春の戴冠」か「西行花伝」を久しぶりに精読しようと
思ったのですが、集中力、モチベーションがわかなくて
活字を目で追っているだけになってしまっている
情けない状態です。
辻先生の大親友だった北杜夫さんのエッセイとか
軽いミステリぐらいなら何とか読めるのですが…
ワンセンテンスに莫大な情報を詰め込む
壮大・華麗な辻邦生の散文がスラスラ読める状態では
ないようです。
辻先生は神様なのに、生涯の師なのに、
とても切ない気持ちです。
マッティラ&アバドの最後の四つの歌、
私は聴いておりませんが、とても素晴らしい
演奏のようですね。
私は、アンナ・トモワ・シントウとカラヤンの演奏が
好きです。
2015年4月から始めた図書館司書の通信制大学の
勉強も少しお休みです。
主治医にそう言われましたので。
今は、辻作品がスラスラ楽しんで読める
モードに戻れるまで忍耐強く待つ必要がある
ようですね…
越後のオックスさん、コメントありがとうございます。
体調が悪いときは、どんなに好きな本でも読めないですよね。私も忙しくなると、なかなか読めない日々が続きます。辻邦生もなかなか読めないです。人生は波なので、流れに逆らわないように頑張ってます。越後のオックスさんも、無理せず、美しい秋をお過ごしください。