辻邦生『パリの手記』より『空そして永遠』を読む その2 スペインの思い出
毎日5分辻邦生を読む、という習慣付けを3日間続けました。朝の5分がなにか楽しみになってきた感があります。読んでいるのは通勤電車のなかです。幸い私は始発電車に乗ることが出来ますので、まずは座って5分本を読みます。その後は、すいませんが、睡眠をとります。毎日の睡眠時間が4時間強なので、通勤電車の睡眠も実に重要です。
『空そして永遠』は、スペイン旅行から始まったと言うことは先日書いたとおりです。やはり、フランコ時代のスペインは今とは違う風情だったのかもしれません。辻邦生はスペインの人々の印象を、かなり厳しい口調で書いていました。それは独裁制によるものという印象を感じたようで「独裁制によって骨ぬきにされ、不機嫌で疑いぶかく……」とここに書くのがはばかられるほどの内容でした。「ようやくスペインを脱出した」という表現は、やはり酷暑と疲れによるものでしょうか。
このあたりをよんでいたときに思い出したのが、ギュスターヴ・ドレが書いた「シェスタ スペインの思い出」という絵です。
By ギュスターヴ・ドレ – GwHIUBydu4m7Ig at Google Cultural Institute maximum zoom level, パブリック・ドメイン, Link
酷暑の街の日陰で休む人々の姿。この19世紀に描かれた情景はもしかすると50年前のスペインにまだ息づいていたのではないか。そんな想像をしていました。
と言うわけで、明日もまた読めますように。
それではおやすみなさい。グーテナハトです。
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