Miscellaneous

この一週間、頂いていたコメントですが、コメントの新着通知が私宛のメールで届かないという事象により、コメントにお返事できませんでした。申し訳ありません。rudolf2006さまのご指摘で判明致しました。ご迷惑をお掛け致しまして申し訳ありません。遅くなりますが、これからお返事させて頂きます。
申し訳ありませんでした。
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原因が判明しました。受け先となっているGMAILで、コメント通知メールがなぜかスパムメールに判定され、コメント通知が届いておりませんでした。申し訳ありませんでした。

Classical

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発売元: Brilliant Classics
レーベル: Brilliant Classics
価格: ¥ 6,545
発売日: 2001/12/01
売上ランキング: 629
おすすめ度 4.0

タワーレコード


HMV

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何年か前に吉田秀和さんが絶賛されていたバルシャイのショスタコーヴィチの交響曲全集から、9番と10番のカップリングを聴きました。吉田さんが絶賛されたのはかなり前だと思うのですが、まだまだCDショップでは扱っている模様です。値上がりしているようですが。一番安いのはHMVのようですね。

どうしても耳慣れた10番の方を聴きたくなってしまいます。端正なショスタコーヴィチで、ロジェストヴェンスキーのような爆発や咆哮はないけれど、抑制された透徹とした美しさを湛えています。テンポは中庸、と書くと、面白みがないように思えるけれど、丁度良いテンポという意味。あまりテンポを動かさないで、不動の精神で曲の中央へと斬り込んで行っています。木管が強力で、特にフルート、ピッコロ群がかん高い狂気じみた音を出していてとても効果的。弦楽器も美しいです。

第二楽章の突破力は速いテンポも相俟って激烈、鋭利な刃物に触れるような空恐ろしさを感じますね。個人的に大好きなのは第一楽章。第二楽章は別格ですが。特に第一楽章の中盤で盛り上がりを見せるところのトランペットソロが良いですね。

ショスタコーヴィチと言うことで言うと、今週の頭にロジェストヴェンスキーの8番を聴いたわけですが、木管の使い方が素晴らしい作曲家なのですね。演奏される木管の方は大変だと思いますけれど、クラリネットのハイトーン(あってます?)とか、美しいソロフレーズが満載です。もし僕がサックスではなくクラリネットやオーボエをやっていたら、是非吹いてみたい、吹けたらいいな、と思います。

  • 指揮==ルドルフ・バルシャイ
  • 演奏==WDR交響楽団(ケルン放送交響楽団)
  • 録音==1996年10月
  • 録音場所==Philharmonie, Köln

寒さの厳しい一日でしたが、静謐な休日でした。起きたのはいつものように3時半過ぎ。それから、仕事を始めたのですが、なかなかはかどらず、呻吟。朝食を取って、少し休んでから、いつものカフェへ。8時半過ぎから12時までみっちり。おかげではかどりました。帰宅してから音楽を聴いてWeblogを書いたり。静かな休日でした。明日は天気が落ち込んで夜には雪が降るとか。明後日の通勤は大丈夫かな。電車止まったら面倒だな、などなど。

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Opera

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Wagner: Tristan & Isolde
Wagner: Tristan & Isolde
  • アーチスト: Domingo
  • レーベル: EMI Classics
  • 発売日: 2006/02/13
  • 売上ランキング: 37995
  • おすすめ度 3.0
タワーレコード


HMV

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このCDを買ったのは、ドミンゴのトリスタンって、どういう感じなんだろう?という理由から。期せずしてシュテンメのイゾルデを聴くことが出来たというわけです。なんともかんとも。

マルケ王の、ルネ・パペは、昨年10月に見に行ったバレンボイム指揮のベルリン州立歌劇場でも聴きましたが、やっぱり昨年のライヴのほうが感動しました。やはりクライバー盤のクルト・モルと比べてしまいます。

シュテンメは女傑的イゾルデで力強い。イゾルデの孤高の強さを感じます。聴いていて本当に安心できます。ドミンゴとの二重唱では勝利しています。やはりドミンゴは年齢でしょうか。さすがに往時の艶のある甘みは望めません。録音当時は63歳ぐらいでしょうか。しかし、随所に若い頃の面影が現れるのが楽しかったです。

通勤時間に聴いたので、1幕と2幕を中心にシュテンメの登場シーンを愉しみました。

  • トリスタン==プラシド・ドミンゴ
  • イゾルデ==ニーナ・シュテンメ
  • ブランゲーネ==藤村実穂子
  • マルケ王==ルネ・パペ
  • クルヴェナール==オラフ・ベール
  • 管弦楽==コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団
  • 指揮==アントニオ・パッパーノ
  • 録音==2004年11月~2005年1月
  • 場所=アビーロードスタジオ1

今日は、久々に、相手と対立。どうも折り合いがつかない。どうも僕の交渉手法が良くなかったみたいですね。ここまで対立したのは久々で、少々疲れました。まあ、そんなことは仕事やる上では、当たり前のことですから、別に落ち込んだりはしませんけれど。落ち着くところに落ち着くでしょうから、気を楽にして来週も交渉します。しかし、ステークホルダーが多すぎるので、調整が面倒だなあ。組織での仕事はこれだから面倒です。かといって、一人の仕事のほうが楽かと言われれば、そんなこと全くないんでしょうけれど。まあ、気長に気長に。

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Tsuji Kunio

春の風駆けて―パリの時
  • 発売元: 中央公論社
  • 発売日: 1986/02
  • 売上ランキング: 1013849

昨年読んだ「春の風 駆けて」のメモがはらりと出てきた。今回で最終回。

辻邦生さんが、小説を書いているときのこと。とにかく、小説を書くこと。それも、いつまでに何枚書く、と言うような功利主義的な書き方ではなく、毎日少しずつ時間を気にせずに書いていき、気づいたらできあがっている、と言うのが理想的なのである、という。

思ったこと。現代は、何でもスケジュール化、タスク化されていて、時間やノルマに追われて仕事をするのだけれど、そうじゃない視点もある。ともかく、作品(仕事でも、小説でも、プログラムでも、ウェブもそうだが)を完成させること。形にすることが第一義的に重要なのだ。才能がある、才能がない、というのは関係ない。ただ、継続して何かを作り続け、完成に導き続けること。これしかない。

Classical

R.シュトラウス:4つの最後の歌
R.シュトラウス:4つの最後の歌
  • アーチスト: シュテンメ(ニーナ)
  • レーベル: EMIミュージック・ジャパン
  • 価格: ¥ 2,800
  • 発売日: 2007/08/08
  • 売上ランキング: 23655
  • おすすめ度 5.0

昨日、ようやくお正月ののだめスペシャルを完了。おもしろかったですね。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲と、モーツァルトのきらきら星変奏曲が良かったです。

ニーナ・シュテンメさんのシュトラウスのアルバムですが、先だって、葉っぱに埃がついたので水をかけて払ってやったでちブログさんで取り上げておられた(いつも勉強させて貰っています)ので、早速にと注文したのです。昨日届いたので、今日は出張への行き帰りを含めてずっと聞いておりました。

まずは大好きなカプリッチョの「Morgen mittag um elf!!」から聞き始めました。ベーム盤のヤノヴィッツさんが透明な優美な声であるのに比べて、シュテンメさんの伯爵夫人は、強い意志を持った伯爵夫人という印象。ヤノヴィッツさんより力強いのです。中低音の倍音が豊かに聞こえていて、ピッチも当然安定していて、違和感を全く感じません。ビブラートが特徴的に思えて、最初に聞いたときには少し違和感を感じたのですが、すぐになれてしまいました。シュテンメさんのビブラートは、豊かで抑制されていて、ピッチとテンポが正確できわめて音楽的なのです。

昨秋のチューリヒ歌劇場で、シュテンメさんのマルシャリンを見たのですが、こちらもやはり毅然としたマルシャリンだったと思いますが、演出的に少々マルシャリンが神経質に描かれていたのが、シュテンメさんの歌と演出の食い違いだったのだな、と今になって感じています。

シュテンメさんは、同じくパッパーノさん指揮でドミンゴさんと一緒にトリスタンとイゾルデを録音しているのですが、このCD、実は拙宅にございます。まだ聞いていないのです。ごめんなさい。ということで、今晩早速iPodに聞いてみようと思っています。

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Classical,Richard Strauss

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R.シュトラウス:英雄の生涯
R.シュトラウス:英雄の生涯
  • アーチスト: ブロムシュテット(ヘルベルト)
  • レーベル: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 価格: ¥ 1,050
  • 発売日: 2002/06/21
  • 売上ランキング: 2940
  • おすすめ度 5.0
タワーレコード
取り扱いなし

のっけから、ドレスデンサウンド。弦楽器の透き通る、それでいて湿り気のないドライな音に圧倒されました。管楽器も華麗ですね。少しずつドレスデンサウンドのことが分かってきました。

ブロムシュテットはここでも流して振ったりは当然していなくて、テンポや強弱のコントロールを掌握しています。古いドイツの純朴な英雄の生涯ではなく、現代的でスタイリッシュな英雄の生涯なのです。

このほどよい残響感は、やはりルカ教会。1984年9月の録音と言うからもう24年も前の録音です。それなのに古びていないです。1000円前後の値段でこの演奏が聴けるとは良い時代ですね。

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Classical

DSCH Sym Nos. 7 & 8

Shostakovich: Symphonies Nos. 7 & 8
  • レーベル: Melodiya
  • 発売日: 1998/03/10
  • 売上ランキング: 102105

中学生のころは、ショスタコーヴィチが大好きで、良く聞いていました。当時はたしか「マーラーブームの後はショスタコーヴィチブームがやってくる」みたいなことが言われていたのですが、それは当たらなかったようですね。とはいえ、当時は何も分らずただただショスタコーヴィチの交響曲をNHK-FMでエアチェックしてせっせと聞いておりましたし、お小遣いを貯めて、ハイティンクが振る「バビ・ヤール」のCDを買って毎日のように聞いていましたね。

高校の半ばから、ジャズに浮気をしまして、大学時代はほとんどジャズ・フュージョンしか聴いておりませんでした。あの時もクラシックをもっと聴いていれば、クラヲタになれたと思うのですが、とても残念です。まあ、ジャズの曲をその分聴けましたのでいいと言えばいいのですが。

8番は、たしかムラヴィンスキーの演奏をエアチェックして聴いていましたが、あのテープはどこに消えてしまったのでしょう。しかし、あの鮮烈な演奏は未だに覚えていて、今日もロジェストヴェンスキー盤を聴いて少しずつ思い出すものがあります。

さて、この曲の白眉は、第三楽章のトランペットのソロとティンパニーのソロだと思うのですが、強烈ですね。トランペット、どうしてあんな音が出るのでしょうか? エッジの効いた鋭い音で、中学生の頃は、これこそソヴィエトのオケのトランペットの独特な音色なのだ、と勝手に思っていましたが、本当にそうなのでしょうか? マウスピースでコントロールしているんでしょうか。ただ、僕にとってはショスタコーヴィチといえば、このCDに収められたトランペットの音のイメージなのです。

第三楽章から第四楽章は切れ目なく突入するのですが、冒頭の爆発的音響はなりを潜め、沈思的な風情に。ショスタコーヴィチのこの楽章のこういう弦楽合奏がとても好きですね。聴いているだけでいろいろな物語が想像出来るんですよ。雪の降りしきるクレムリンを毛皮の帽子を被って灰色のコートを着た陸軍士官が軍靴の音を響かせながら歩いている、みたいな。途中から管楽器群が入ってくるあたり、あまりに格好が良くてゾクゾクしますね。第一楽章でも美しい弦楽合奏聴けますし、たしか交響曲第10番にも似たような楽章があったと思います。

第一楽章で言えば、中盤部に出てくる小太鼓の連打が聞こえてくるあたり、本当に時代を感じさせますね。第一楽章の起伏に満ちた楽想は何枚も何枚も鮮烈な絵巻物を見せられ続けるような感があります。よくぞここまで展開するか、という感じです。ロジェストヴェンスキーの破壊的パワーも相俟って、というところですね。

それから、録音場所の音響が好みなのですよ。ドレスデンルカ教会よりも残響時間がすこし長めで、気持の良いリバーブがかかっています。この音も、一連のロジェストヴェンスキーの録音で気に入っていることの一つです。

メロディアレーベルは廃盤になってしまい手に入れるのが難しいようです。たしか、廃盤の噂を聞いて、ロジェストヴェンスキーのショスタコーヴィチを買いあさったのが懐かしいです。

今日は午前中までオーバーワーク気味だったのですが、そうしたときに聴くショスタコーヴィチも意外に良いものですね。


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Italy2007

Italy2007

ヴァポレットの騒擾にくたびれながらも、なんとかザッテルレ地区の宿屋に到着。ヴェネツィアの宿屋は、古くて高い、と言われているけれど、この宿屋は古いと言えば古いし、高いと言えば値段の割には部屋は狭く、シャワーがついていなかったりするのだが、こざっぱりしていて古いヨーロッパの雰囲気を残していたので、まあ良いかなと言う感じ。

チェックインするとき、フロントのお姉さんが英語でなにやらいろいろまくしたてられて、どうやら宿で夕食を全日食べるのなら、一日一人15ユーロで提供できる、云々と、お誘いを受けたりするのだが、こちらは辞退。夕食は地元のスーパーで食材を買って食べた方が安いのである。

部屋でしばらく休息して(ヴァポレットの件と、フロントのお姉さんとのやりとりにつかれたのだ)、サンマルコ広場に行ってみようということで、宿屋を飛び出し、ヴァポレットでサンマルコ広場に向かうのだが、ザッテルレ運河を南東に下り、税関の建物の向こうに、鐘楼が姿を現し、ついでドゥカーレ宮殿のバラ色の壁面が光り輝いているのが見えてきた瞬間は我を忘れた。あまりに美しい。もちろんこの風景はカナレットが描いているから、嫌と言うほど見たつもりなのだが、やはり実際に見る美しさは想像を遙かに超えている。青い空にバラ色のコントラスト。夢中でシャッターを切っていた。素晴らしい風景。

広場横の浮き桟橋で上陸。サンマルコ広場は凄い人で、ここは渋谷か? と思うほど。広場に面したカフェでピアノ、クラリネット、アコーディオンのトリオがイパネマの娘を演奏している。照りつける日差しは強く、南国に来たのかと思うほど。ドゥカーレ宮殿はもちろん、サン・マルコ聖堂の複雑な様式、そびえ立つ鐘楼、ああ、これがプルーストが来たがっていたヴェネツィアなのか、と感激するのだが、ヴェネツィアの感激はこれだけにとどまらなかった。滞在した三日間、毎日違った美しさを噛みしめることが出来たのである。

Italy2007
Italy2007

Opera,Richard Strauss

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Strauss: Ariadne auf Naxos
Strauss: Ariadne auf Naxos
  • レーベル: Deutsche Grammophon
  • 価格: ¥ 4,290
  • 発売日: 2001/09/18
  • 売上ランキング: 66959
タワーレコード


シュトラウス6つめのオペラである「ナクソス島のアリアドネ」を聴いております。と言うのも、1月末に新国立劇場の中ホールで関西二期会の公演があるためです。公演情報はこちらです。

というわけで、予習をしているのですが、ベームが1954年にザルツブルク音楽祭で振ったライブ盤と、シノポリ盤の二枚を聴いてみて、やはりシノポリ盤のほうがいいなあ、と思いそちらを聴いています。ベーム盤はモノラル録音のライブということで、そもそも不利なので、致し方がないですね。

シノポリ盤は、なんといっても、オーケストラはドレスデンシュターツカペレですし、録音場所はやっぱりドレスデンルカ教会です。音が良いのですよ。

このオペラの聴きどころの一つが、ツェルビネッタのコロラトゥーラだと思うのですが、シノポリ盤のナタリー・デセイさんは素晴らしいですね。これだけピッチが安定していて曲芸的なコントロールをするのを見せられると、手放しで拍手をしたくなります。しかも声は透明で美しい。デセイさんのツェルビネッタを聴くだけでもこのCDを聴く価値はあるでしょう。デセイさんのツェルビネッタは以前テレビで放映しているの見たこともあります。ウィキペディアによるとデセイさんは、声帯の手術をうけられたりととても苦労されているようです。

後半の「アリアドネ」の部分はギリシア神話を翻案したものです。アリアドネは、英雄テセウスによってクレタ島から連れ出された王女です。テセウスはクレタ島のクノッソス宮殿の地下迷宮でミノタウロスを倒すわけですが、迷宮で迷わないように、とアリアドネがテセウスにに糸玉を渡して、テセウスのミノタウロス退治に力を貸すわけですが、テセウスと一緒にアテネへ向かう途中にナクソス島に置き去りにされてしまうわけですね。そこで、バッカス(つまりデュオニソス)と結ばれてめでたしめでたし、となるのがオペラのあらすじ。

一説にはアリアドネは悲嘆のあまりに自殺してしまうという別のストーリーもあるらしいです。なぜ、テセウスはアリアドネを置き去りにしたのか、本当によく分からなくて、バッカスがアリアドネに一目惚れしたので、置き去りにするように差配した、という説もあるそうですが、なんだかストーリー的に無理がある気がしてなりません。

他にもう一つ違うバージョンの「ナクソス島のアリアドネ」を聴きたいと思っていますが、何にしようか思案中です。


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Classical,Gustav Mahler


Cheryl
Studer; Soprano I

Sylvia
McNair; Soprano II

Andrea
Rost; Soprano

Annne
Sofie von Otter; Alt

Rosemarie
Lancö Alt

Peter
seiffert; Tenor

Bryn
Terfel; Bariton

Jan-Hendrik
Rootering; Bass

 

Rundfunkchor
Berlin

Prager
Philharmonischer Chor

Tölzer Knabenchor

 

Berliner
Philharmoniker

Claudio
Abbado

最近いろいろな場面でマーラーの交響曲第8番にでくわします。音楽雑記帳さんでも取り上げられていて、シンクロニシティを感じたり。

この曲、人生で初めて買ったCDなんですよね。ショルティ盤でした。以来ショルティ盤がデフォルト盤として僕の中に君臨を続けていたのですが、ようやく別の盤を受け容れることができました。その第一がアバド盤でした。というわけで、アバド盤のご紹介。タワレコのウェブでは単独では販売されておらず、全集盤の画像を張りました。僕が持っているのもやはり全集盤です。

聞き慣れたショルティ盤と比べると、当然ですがアバド盤のほうがテンポは遅いわけですが、ダラダラとした遅さではありません。音の強弱、うねるようなダイナミックレンジの広さを巧く見せてくれますね。それから音の柔らかさ。どうして、こんなに柔らかいのかなあ、と思ったのですが、弦楽器の美しさ、特にヴィオラ、チェロであったり、ホルンの音も美しさなどによりますね。

法悦の教父、バリトンのブリン・ターフェルさんなのですが、ねっとりとした甘い匂いのする暖かい空気に包まれているような幸福感を覚えます。ここにはもう泣くしかありませんね。シェリル・ステューダさんも透き通った美しい声。(ばらの騎士で)聞き慣れたオッターさんの声もいいです。

マリア崇拝の博士(テノール)が、神秘の合唱のまえにJungfrau, Mutter, Königin, Göttin, bleibe gnädig!という歌詞(トラック15の2’25")があります。この曲はアルマに献呈されたわけですが、マーラーの壮大なる愛情の告白としての一面を見ることができるわけです。マーラーにとって、アルマは永遠なる若い女性であり、母であり、女王であり、女神なのです。グレートヒェンは、ファウストを救済するわけですが、マーラーもアルマに救済して欲しかった。フロイトによれば、マーラーは母親の姿をアルマに求めていた、いわゆるマザー・コンプレクスだったということも有名です。けれども、アルマにはもうそんな気はない。今風に言えば、魔性の女というところでしょうか。このギャップにそこはかとない哀れを感じ、神秘の合唱から大きな感動を引き起こすフィナーレをきくにつけ、悲しみを覚えるのです。


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