この方を聴きたい! 第二回 グンドゥラ・ヤノヴィツ
Gundula Janowitz
<略歴> 1937年8月2日ベルリン生まれ(国籍はどうやらオーストリアの模様)のリリック・ソプラノ。グラーツのコンセルバトールで学んでいたときにはすでに高いレベルでの歌唱をものにしていて、1959年にはウィーン国立歌劇場にてカラヤンの振るフィガロの結婚でバルバリーナ役を歌っている。1960年代から1970年代にかけてバッハからリヒャルト・シュトラウスにいたるまでのレパートリーを持つ世界的な歌手となる。カラヤンはもちろん、クレンペラー、ヨッフム、バーンスタイン、クーベリック、ベーム、ショルティ、カルロス・クライバーと競演。1990年にウィーン国立歌劇場におけるグルックの「アウリスのイフィゲニア」への出演を最後に引退する。
<私的な思い出>
ヤノヴィッツさんの歌をはじめて聴いたのは、リヒャルト・シュトラウスの「カプリッツィオ」のCDにて。ベームが振っているこの盤の魅力は、ヤノヴィッツさんの伯爵夫人の最後月光の音楽以降です。この歌唱でヤノヴィッツさんを一気に気に入ってしまいました(とあるサイトではあまりよい評価はされていないようですが)。
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次に衝撃を受けたのは、カラヤン盤の「ヴァルキューレ」でして、ジークリンデがすばらしくて、ジークリンデを神々しく歌っておられて、特に第一幕第三場のSchlafst du Gast? の歌唱はすばらしい。繊細なガラス細工のようないとおしさです。
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ヤノヴィッツさんの声がどうしてこんなに好きなんだろう、と考えていたのですが、Wikipediaに「ビブラートが小さく、ピュアで明るい歌声」と書いてあって、これだ! と思いました。私は、女声のビブラートがときに苦手と感じることがあって、振幅の激しくて強いビブラートしか聞こえないような声を聴くと気分が悪くなります。ビブラートをかけるとピッチの甘さがややもすると隠し通せるのです。ですが、ヤノヴィッツさんはビブラートはかけていますがかなり控えめでして、ヤノヴィッツさんの声が好きな理由の一つがこれなんだな、と思いました。
<参考文献>
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