ベルグルンド/シベリウス交響曲第二番
週末は大忙しで、更新できませんでした。ちょっとペースが落ち気味。 今週末は新国立劇場で「ドン・ジョヴァンニ」ですが、あまりに聞き込みすぎたので、気分を変えようと思いました。
というわけで、シベリウスの交響曲第二番を聞いています。 この曲は名曲300にも加えられていますが、個人的にはシベリウスをきちんと語れるほど聞いたことがありませんので(「フィンランディア」、「悲しいワルツ」はきちんと聴いた記憶があります)、ほとんどはじめて聴く感じです。
きいている中で良いな、と思ったのは、中低音の弦楽器の使い方でしょうか。チェロやコントラバスが低音で支えているのですが、響きをより味わい深いものへと熟成させる要因のひとつでは、と思いました。
第三楽章は早いパッセージから入っていきますが、中間部オーボエが導く旋律、泣けますね。オーボエから、フルート、チェロへと渡っていき、もう一度オーボエへ戻って歌い上げる場面は、生への肯定が織り込まれているようですが、そのあとでまた曲調が速くなるあたり、やはり何事も一筋縄では行かないものです。再びオーボエの歌う緩やかな旋律が大いに盛り上がり、速いパッセージと和解して第四楽章へ。あ、この旋律は有名ですね。コントラバスが波打って、深い弦楽器の音が波に乗るようなたおやかに主旋律を歌っています。すばらしい。実に興味深いです。
曲を聴いて、北欧的な針葉樹の森を思い出したり、白夜のもとによこたわる湖を思い出したりするのは、完全にアポステリオリな経験の所産ですね。シベリウスが北欧人であることから連想される紋切り型のイメージです。ですので、先入見を取り払って聴こうと努力していますが、なかなか難しい。苦笑。
「クラヲタへの100の質問(1)」では、「シベリウスが苦手」と書きましたが、どうしてどうして、聞き込めば、そんなことはない。単に僕のほうで聞く準備ができていなかった、というだけのようです。
仕事のほうは今週に入ってようやくひと段落です。今週末の「ドン・ジョヴァンニ」は何とか行くことができそうです。
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