なんだかまたご無沙汰、と思いましたが、28日にベルクを聞いていたのですね。なんだか時間の感覚が変な感じで、一週間前のことが、ずっと前にも思えますし、つい最近のようにも思えます。
今日は新国にて「魔笛」を観てきました。先週書いたように予習は主にデイヴィス盤でした。シュライアーのタミーノが素晴らしくて感激していたのですが、今日の演奏も実に立派でして随分堪能しました。
全体的にまとまりのあって疾走感のあるアンサンブルでした。ザラストラの松居さんは、新国の「さまよえるオランダ人」で聞いたことがありましたが、あのときと同じく安定した歌でして、甘みのある倍音を含んだ声はゴージャスでした。パミーナのカミラ・ティリングも立派な声でした。「ばらの騎士」ゾフィーもレパートリーと書いてありましたが、さもありなむ。 夜の女王の安井陽子さん、デイヴィス盤のルチアーナ・セルラに遜色のないコロラトゥーラ。しかし、この歌が18世紀にはもう歌われていたという先進性には圧倒されます。
全体的にレベルが高くて安心して聞いていられたと思います。初めて新国でオペラをみたのはちょうど七年前になりますが、あのころと比べると隔世の感があります。その分値段も高くなりましたが。ノヴォラツスキーが監督になってから、値段が上がったと記憶していますがそれだけのことはあったのではないでしょうか。そういえばその前はダブルキャストで、キャストの格で値段が変わり、チケットの確保のし安さも全然違いました。
次回の新国は、前にも書いたように、「ヴォツェック」です。個人的には、やはりオペラはワーグナー以降、プッチーニ以降が好みらしく、明日からの予習が楽しみでなりません。来週はオペラトークで勉強してきます。