Opera,Richard Strauss

ハイティンクの「ばらの騎士」。タワレコで4000円強で売っていて、買おうかどうか迷った末に、あきらめて帰宅。アマゾンを覗いたら、なんと2000円弱で売っている!(マーケットプレイスですが)即購入しました。なんとアルゼンチンからの国際郵便で送られてきました。あけてみると新品でした!

マルシャリンはキリテ・カナワ、オクタヴィアンはアンネ・ゾフィー・オッター、ゾフィーはバーバラ・ヘンドリクス、オックスはクルト・リドル。オケはSKD(シュターツカペレ・ドレスデン)で、ルカ教会での録音ですよ! これはもう期待するしか。

第一幕を再生した途端に驚愕しました。ホルンがすごい。それから、SKDの弦楽器の音がまた良いですねえ。ルカ教会の残響と巧く融合した、少しざらつきのある高音域の倍音が豊かで、きっとこれは来世の音です。夢心地です。

クルト・リドルのオックスは、2007年のザクセン州立歌劇場引っ越し公演の「ばらの騎士」で聴いて、今年の新国「ヴァルキューレ」のフンディングのすばらしい歌を聴いたのですが、やっぱりこの音源でも確固とした存在感を示しています。クルト・モルのオックスも大好きですが、クルト・リドルのオックスもいいなあ。キリ・テ・カナワは、ティーレマンのDVD「アラベラ」で聴いたり、シルマーの「カプリッチョ」でもお目にかかっていますが、最近つとに気に入ってきています。柔らかさにうっとりします。

さしあたり、冒頭部、ばらの献呈の場面、最後の三重唱をきいてみましたが、ハイティンクってすごいのですね。テンポは割りと抑え気味で、じっくりと歌わせているわけですが、それがこの輝き煌くSKD+ルカ教会ですので、浄福の境地でございます。第二幕のオックスのワルツも、入りのテンポが遅くて、それが徐々にスピードを増していくなだらかな稜線が見え始めるという具合で、実に面白いのです。ハイティンクのセンスのすばらしさ、というところでしょうか。 とはいえ、若干ピッチに不安を覚える場面もあるのですが、それは目を瞑ることが出来ます。全体にすばらしいので。

今日は1幕から聴き始めています。またお気に入りの「ばらの騎士」が増えました。