Opera,Richard Strauss

アラベラを観たあと、もっとも理不尽さを感じるのは、この喜劇で一番得をしたのがヴァルトナー伯爵であるということ。
おそらくは借財をマンドリカに返済させることができ、カード賭博の資金をも無心し続けるに違いない。
ヴァルトナー伯爵はこれからどうなるんだろう? 
マンドリカは森を売って、結婚費用に充当しようとしたけれど、きっとヴァルトナー伯爵の無限大の無心は、半永久的にマンドリカに向けられるでしょう。マンドリカは単なる地主ですから、いつまでも土地を切り売りするわけには行かないのです。いやいや、もしかしたらヴァルトナーはマンドリカの領地をも賭けの対象にしてしまうかもしれない。あんなに請求書が来て、裁判に訴えられようとしているというのに、懲りずにカードにのめりこむのは現代社会においては完全に病気。
なにはともあれ、マンドリカとアラベラの幸せの前提はヴァルトナー伯爵の更正か、あるいは腕前を上げていただくかか、のいずれかにかかっているといえましょう。
っつうか、娘の幸せを壊すんじゃない! ズデンカだって女の子なんだから! ⇒ ヴァルトナー
※  “アラベラ":http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%99%E3%83%A9_%28%E5%B0%8F%E6%83%91%E6%98%9F%29 っていう小惑星があるらしい。