至芸極致その2──新国立劇場「ローエングリン」

新国立劇場「ローエングリン」第二回。昨日の続きです。

カメラ変えたので写真がきれいになりました。開演前のオペラパレス。F2.0のレンズは明るい!

キャスト

昨日の記事にはキャスト表が書いてありませんでしたので、取り急ぎ記しておきます。

  • ハインリヒ国王:ギュンター・グロイスベック
  • ローエングリン:クラウス・フロリアン・フォークト
  • エルザ:リカルダ・メルベート
  • テルラムント:ゲルト・グロホフスキー
  • オルトルート:スサネ・レースマーク
  • 王の伝令:萩原潤
  • 合唱:新国立劇場合唱団
  • 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
  • 指揮:ペーター・シュナイダー
  • 演出:マティアス・フォン・シュテークマン

 

強力無比なエルザ

エルザを歌ったメルベート。第一幕の衣装が幼い感じで、なにかそぐわない感覚がありましたし、歌唱の方も最初は調整中だったようで、少しどきどきする瞬間もありました。

ですが、第二幕以降、徐々に力強さが見え始め、第三幕のローエングリンとのバトルでは、ヒステリックに叫ぶエルザのある意味女らしさというものをよく表現しておられたと思います。

それにしても、ここまで強いエルザというのは、私の中の勝手な先入観を塗り替えるものでした。

この方はきっとブリュンヒルデやエレクトラもいけるかもしれない、などと思ったり。エレクトラは聴いてみたいな。

演出では、苦悩するエルザとなっていましたので、そうした苦悶とか茫然自失の状態を巧く演じておられたと思います。

悪役オルトルート?

さて、オルトルートを歌ったのはスサネ・レースマークです。深みのあるメゾでした。なにより、これはもう生まれたときからオルトルートという感じです。

糾弾されるローエングリンをなめ回すように見やったり、テルラムントが猛り狂っているのを冷たい目で眺めているのだけれど、指先だけは細かく動かして、なにかいらついているような空気を出したり、などなど。

 

次回の予定

次回は、演出や物語についての気づきなど。

なんだかいろいろあって、面白かったのですよ。

というわけで、今日はこのあたりで。You have.