東京フィル 特別演奏会「グレの歌」を聞いてきました。
「グレの歌」の初演は1913年2月23日なんだそうです。つまり、ちょうど今日で100年に当たります。
音響
難しい曲です。編成が大きすぎて、実演での音響が難しいのでしょう。
オペラであればピットの中にオケを入れますので、オケと歌手のバランスが取れるのですが、舞台にオケをあげるとバランスを取るのが極めて難しくなります。
ワーグナーなどのオペラの場合、ピットの床をさげて音響のバランスを取ります。またバイロイトでは、そもそもピットの上に蓋がしてあって、音のバランスを取ります。
なので、これだけの大編成と歌手を一度に舞台に上げること自体がむずかしいと言うことなのです。歌手の方の声量という議論もありますが、それだけではないと感じます。
強力なはずの新国立劇場合唱団も曇った音になってしまいました。舞台の一番奥からなので私の席まで届かなかったのでしょうか。
これはオーチャードホールならではの問題でもあると考えました。
音が回っていて芯がなくなっているのです。
私が座ったのは、一階の少し後ろの方でした。今日の座席配置でいうと前から20列目ぐらいです。ちょうど二階の張り出しの下にかかるかかからないか、というところです。席特有の問題なのでしょうか。
これがPA通しているなら、PA卓でグリグリボリュームを動かしたい、と心底感じました。
やはり一番前にしておくべきでした。席をとったのが昨日でしたので、座席をほとんど選べなかったのです。悔いが残ります。
演奏について
演奏の方ですが、こうした事情もあるので私に評価できるかどうか。あえて書くのは控えます。
そんな中ですが、山鳩を歌った加納さんが素晴らしかったのがとても印象的です。音響の問題をくぐり抜けて私のところまで芯のある声が届きました。感動です。
オケも良く鳴っていて圧巻でした。ハープ四本とか、クラリネット七本とか、普通にはあり得ない編成でしたので、オケの多機能性にあらためて驚きました。
楽曲について
「グレの歌」を実演で聞くのはもちろん初めてです。予習は小澤盤、インバル盤で行いました。レコーディングのバランスに慣れてしまい、前述の通り音響に違和感を覚えたのでしょう。
楽曲的には、所々で「神々の黄昏」が聞こえました。マーラーから土俗民謡性を差し引いて、さらに無調を推し進めたようにも聞こえました。
あとは。。。
どうでもいいのですが、第一部演奏中に一階後方客席でトラブルがあったらしく、休憩中は慌ただしい感じでした。そうした出来事も気分に影響したみたいです。
珍しくエラソーですいません。ですが、これは誰のせいでもありませんので、書いて見ることにしました。
大入り袋
今日は、大入りだったようで、大入り袋に入った切手を頂きました。ありがとうございます!
終演後
終演後、懐かしい渋谷タワーレコードに行ってみました。多分五年ぶりぐらいです。七階のクラシック売り場は模様替えしていましたね。
この売り場の優れているのは、書籍売り場かも。音楽書や楽譜を見比べられるのは快感でした。
明日は、骨休めの予定。