新国立劇場情報センターローエングリン上映会に参加して来ました。みっちり四時間予習しましたが、とても充実した勉強になりました。
このときの演出は、あのヴォルフガング・ワーグナーなのですが、カーテンコールで登場していました。御存命の姿を見ることになるとは予想外でした。
指揮は若杉さんでした。まだお若くて、お元気なお姿でした。
ストーリーも再確認できました。世界は論理ではないですし、人間はいつの時代も不変です。テーマの普遍性だなあ。
人間には何といろいろな啓示が用意されているのだろう。地上では雲も語り、樹々も語る。大地は、人間に語りかける大きな書物なのだ。…… 辻邦生
新国立劇場情報センターローエングリン上映会に参加して来ました。みっちり四時間予習しましたが、とても充実した勉強になりました。
このときの演出は、あのヴォルフガング・ワーグナーなのですが、カーテンコールで登場していました。御存命の姿を見ることになるとは予想外でした。
指揮は若杉さんでした。まだお若くて、お元気なお姿でした。
ストーリーも再確認できました。世界は論理ではないですし、人間はいつの時代も不変です。テーマの普遍性だなあ。
ワーグナーの活躍した19世紀はグリム兄弟がドイツ民話やドイツ神話を研究収集した時代で、ワーグナーもこの影響を受けてローエングリンやニーベルングの指環を作曲しました。
この時代のドイツは、フランス革命後のドイツ国民意識の高まりや、産業革命や帝国主義の進展を背景に、1871年のドイツ統一に向かっていた時代でした。フランク王国が分立しドイツの原型ができあがった時代を舞台とする「ローエングリン」は、そうしたドイツ的なものを再確認する機縁となったのです。
「ローエングリン」に登場するハインリヒ王は、初代神聖ローマ帝国皇帝であるオットー大帝の父親に当たります。ハインリヒ王は、東方のマジャール人の侵攻を防ごうとしていることがこのオペラの一つの背景にあります。
ドイツを守ろうとするハインリヒ王の姿は、フランス革命により火をつけられたドイツ国民意識の高揚とつながります。
19世紀はこうした、ドイツ国民意識の高揚と、ドイツ統一への機運が高まっている時代です。オーストリア中心の大ドイツ主義とオーストリアを排除する小ドイツ主義のせめぎ合いははげしいものでした。
そうしたなか、1849年に学識者を中心とするドイツ憲法制定議会(フランクフルト国民議会)が小ドイツ主義に基づき、プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム四世に皇帝冠を捧げるも、国王は拒絶し、議会によるドイツ帝国成立の機会は潰えました。
(フリードリヒ・ヴィルヘルム4世とフランクフルト国民議会)
そうしたドイツの激動の中にワーグナーも一人の当事者として関わっていました。1849年のドレスデンにおける革命騒ぎに参加し、追放されていたのです。
そのような時代に、「ローエングリン」は成立しました。作曲は1848年に終わっていましたが、フランツ・リストの奔走により、1850年8月28日にワイマールにてリストの指揮により初演されました。
後にナチズムに利用されることになる「ドイツの剣をとってドイツの国土を守れ」という第三幕におけるハインリヒ国王の台詞も、こうした国民主義高揚の文脈のなかに身を置いてみると、得心するものがあります。
その後、ヴィルヘルム一世とビスマルク率いるプロイセン王国が武力によるドイツ統一を成し遂げることになります。その後、第一次大戦でドイツ帝国は滅亡しますが、ヒトラーにより第三帝国を標榜するナチス・ドイツが世界を揺るがすことになります。
「ローエングリン」はドイツ第一帝国(神聖ローマ帝国)成立の一世代前を舞台とし、ドイツ第二帝国(プロイセン中心のドイツ帝国)前夜に誕生し、ドイツ第三帝国(ナチスドイツ)において利用されたと言えます。
ああ、これが歴史というものに生きる我々が耐えねばならない試練。
私たちが齢を重ねるごとに、その試練は重みを増し、絶え間ないものとなる。
“http://www.spiegel.de/kultur/musik/dietrich-fischer-dieskau-gestorben-a-833828.html":http://www.spiegel.de/kultur/musik/dietrich-fischer-dieskau-gestorben-a-833828.html
黙祷。
ローエングリンの主要登場人物の相関図を作りました。
登場しない人も書いてあります。パルジファルとブラバント侯爵です。
このオペラのセリフには、後に作曲することになる「ニーベルングの指環」に登場するヴォータンや、ワーグナー最後のオペラ「パルジファル」の同名の主人公であるパルジファルが現れます。
ローエングリンの父親はパルジファルという設定ですが、パルジファルは聖杯を守る騎士で、アーサー王の円卓の騎士の一人に数えられることもあります。
私の予習も佳境には入って参りました。日曜日はほぼ究極に近い予習(?)に行く予定です。
週末おわり。色んな方にお会いしました。
土曜日の夜は、大学時代の知り合い達と中野坂上で会いました。そのうちのお一人がUSで活躍するサクソフォニスト。14年ぶりに会いましたが、変わらずお元気そうでした。しかしプロともなると相当緻密に体のケアをしているわけですし、行動力も半端じゃない。学ぶべきことが多々あるなあ、と思いました。
私も頑張らんとなあ。
今日もローエングリンの予習。なんか、こんなにカッコいい曲でしたっけ、みたいな。新たな発見がたくさんありました。
すこし前にもtweetしましたが、第二幕の最後からマーラーが産まれたんですね、きっと。分厚い合唱とオケの最大音量、そしてオルガン。マーラーの二番、八番の終幕につながる壮大さなんですね。ますます楽しみになって来ました。
6月はいよいよ私の敬愛するペーター・シュナイダーが新国立劇場に来てくださいます。演目はローエングリン。稽古はすでに始まっており、マエストロ・シュナイダーの来日もそろそろだとか。
というわけで、今日から本格的に予習を開始します。と同時に、またせっせと文章を書こうと思います。このところ筆舌に尽くしがたい(?)状態でしたので、やっと文章に向き合える感じです。私の根が尽きないように頑張ります。
まずは、シュナイダー師が御自らバイロイトで振った「ローエングリン」を聴かなければ。
この音源は、DVDで発売されていますが、個人使用のため音源に落としてiPodに落としました。
CDもあります。キャストを見るとDVDと同じなので同音源かと思われます。
バイロイトの響きは素晴らしくて、柔和な響きがシュナイダー的な繊細な弦と良く調和しています。
私はシュナイダーのこの音量感覚が大好きです。オケをきちんと抑制して、全体のバランスを最適に保ち、歌手を際立たせています。歌に感動しているのですが、じつのところオケがきちんと底部を支えていることによるものなのです。この音源もそうしたバランスの良さを感じることができます。もちろん、録音音源ですので技術の介在もあるでしょうけれどね。
ローエングリンをうたっているPaul Freyは、ペーター・ホフマンの代役でローエングリンを歌ったのがバイロイトデビューだったそうですね。もう少し遠慮せずにうたってほしい気もします。
昨今、時間のねん出が大変。少し寝不足だ。。
その後、ベルリンフィルデジタルコンサートホールを見ていたのですが、ラトルが「神々の黄昏」抜粋を振っているこの映像がすごい。。
“こちら":http://www.digitalconcerthall.com/ja/concert/play/36-3
キレのあるベルリンフィル。
筋肉質のベルリンフィル。
グルーヴするベルリンフィル。
本気出しているベルリンフィル。
すごすぎる。。
シュテファン・ドールのホルンがかっこよすぎる。巧すぎる。
!https://lh5.googleusercontent.com/-bhDT3tk2p6g/T4qn5uNcPBI/AAAAAAAAFjs/f5AO08gG25U/s400/WS000133.JPG!
アルブレヒト・マイヤーが本気出してる。眼が怖い。
!https://lh3.googleusercontent.com/-ktQu452w378/T4qn13dtBrI/AAAAAAAAFjg/0y760aPL8BE/s400/WS000131.JPG!
ラトルもやはり全身で指揮しているのですねえ。
!https://lh5.googleusercontent.com/-zAoYxWzM6MU/T4qn2rVgJlI/AAAAAAAAFjk/tasQ3sR5OAw/s400/WS000132.JPG!
ベルリン市民になりたいとしみじみ思います。
今晩のBSプレミアムシアター、シュトラウスファンとしては、垂涎です。
“番組表":http://www.nhk.or.jp/bs/premium/
フレミングが出て、アラベラ「私のエレマー」を歌ってくれます。楽しみです。それからティーレマンのアルプス交響曲。おそらくは正統で巨大なアルプスが聴けると思います。
この組み合わせ、どこかで見たことあるなあ、と思ったのですが、ベルリンフィルデジタルコンサートホールでも、似たような趣向でフレミングとティーレマンがシュトラウスづくしをやってくれておりました。
“こちらです。":http://www.digitalconcerthall.com/ja/concert/1641/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%9E%E3%83%B3-%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0-%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%97%E3%82%BD%E3%83%B3-%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%82%B9
!https://lh4.googleusercontent.com/-u7hifahw-Go/T4qjcpAjDLI/AAAAAAAAFjQ/1MncAlHBvJM/s400/WS000130.JPG!
しかし、フレミング、ベテランでそんなに若いわけではないなのに、歌っているときはアラベラの年齢まで若返っている。表情は若い女性のそれだ。すごい。
そうそう、今日はマゼールの「家庭交響曲」も聴いたし。前にも書きましたが、マゼールのシュトラウスは大きいのです。テンポを押さえて、厚みのある壮大な世界を構築するのです。家庭のドタバタ風景が見事に壮麗な芸術に昇華した瞬間です。
そしたら、twitterでマゼールにフォローされました(笑)
!https://lh5.googleusercontent.com/-pO3pxoKsV0c/T4qh34-fhYI/AAAAAAAAFjI/sXiQYhwt8hk/s640/WS000129.JPG!
シュトラウス大好き。
楽しみです。
最近ヴェルディが分かってきたわたくし。
先日の新国立劇場の「オテロ」で完全にヴェルディに苦手意識がなくなりました。
どうも、「アイーダ」以降のヴェルディにはすんなりと入っていけるようです。
「アイーダ」→レクイエム→「オテロ」→「ファルスタッフ」と続きますので、レクイエムは、私のゾーンに入っておりますね。
ヴェルのレクイエム、昔から好きでしたが、この音源を聴いてのけぞりました。
アバドの指揮は、キレがあってカッコイイです。
ゲオルギューも巧いですよねえ。もっと歌ってくれればいいのに。
この演奏を実演で聴けれたら幸せだろうなあ、と思います。
ヴェルディが苦手で、レクイエムの音源をあまり持っていないことに気づきました。というか、全然ない。。 カラヤン盤も名演とのことで、入手に勤めようと思います。
今日は短め。
短くても、回数を多く書いた方が良いのかもしれないですね。ライフログ的になるべく多く書くようにしたいところです。
やっと春がきたと思います。昨日までは寒くて寒くて仕方がありませんでしたので。で、あっという間に夏がくるのでしょう。
春はスキップ、バイパス。
でも、昨日は東京春祭を聞きに上野にいってきました。
ワーグナーシリーズは、一昨年のパルジファルから三回目だったはず。昨年は震災で流れてしまいました。本来ならネルソンスがローエングリンを振るはずでした。残念。
今年はアダム・フィッシャーがタンホイザーを振りました。オケはN響です。
いやあ、序曲でノックダウンされました。
フィッシャーの指揮は激しくキレのあるもの。序曲ではあまりの激しい動きでメガネを落とすほどの指揮で、身を震わせ、体をねじり、オケにムチをいれ続けます。タクトの先から稲妻が出るのが見えました。N響もあれだけ煽られれば燃え上がるしかないでしょう。
途中、あまりに熱中しすぎて、スコアめくるの忘れてたり。途中で必死にスコアめくってました。素敵な方。
で、あまりの素晴らしい序曲に拍手が鳴り止まなかった、ということもなく、序曲から切れ目なく、タクトをふり上げたフィッシャーでした。さすがに拍手がおきましたが、フィッシャーはタクトをおくことなく演奏開始となりました。
が、ですね。フィッシャーは一瞬
客席のほうへ振り返ると、にっこり笑ったのですね。
拍手ありがとう。でも始めちゃったんでごめんね、みたいな。
惚れましたわ。。
最後のカーテンコールも、人柄がでたなあ。
フィッシャーは、何と一番端に立ちましたからね。普通は指揮者は真ん中ですよ。
さすがに、これはまずい、とテノールの高橋さんが真ん中へどうぞ、というのですが、フィッシャーは、俺はここでいいからさ、という感じで取り合わなかったのですね。
惚れましたわ。。
素敵すぎるアダム・フィッシャー。
あれは実力と自信がないとできないことです。どちらかがかけていたらそれだけで指揮者としては職業的に破滅してしまう行為だと思います。
あの、身悶えするような指揮でヴェーネスベルクの動機をグルーヴさせたフィッシャーの指揮は一生わすれないだろうなあ、と思います。
その他のことも書かなければならないのですが、ちょっと待ってください。