Music

エレクトロニカ、というジャンルに興味があったのですが、なかなか手を出せずじまいでした。ですがApple Musicのおかげでようやく勉強できるようになりました。

よく、「クラシックといっても何を聞いていいのかわからない」といった意見を聞くことがありますが、あまりピンときたことがありませんでした。そこにあるものを聞けばいいのだ、と思うからです。

ですが、いざ自分が新しいジャンルを登ろうとすると、途端に同じ疑問を感じてしまいました。何聴けばいいのか、と。やはり、歳を重ねて、時間も限られている中にあっては、体系的に効率よく聞かないと、と思ってしまうようです。手当たり次第だと、いつまでたってもわかったことにならないのではないか、と考えてしまうわけです。

そういう意味では、信じていいものかはまだわからないものの、Apple Musicのプレイリストはひとつのとっかかりにはなるのかも、と思いました。これは、大きな利点です。

また、ミュージシャンにとっても、こうした隠れた需要を掘り起こせるという点ではメリットがあるのかもしれません。(依然として、誰が得をするのかはわかりませんが。また新たな視点を見つけましたので、また書こうと思いますが)

ちなみに、このプレイリストの信憑性というのは、先日も触れましたが、クラシックのプレイリストであきらかな間違いを発見したので、感じているものです。

プレイリストをとっかかりに見つけて聴いているのは、The Orbというイギリスのグループ。90年代のアルバムを。

The Orb’s Adventures Beyond the Ultraworld (Deluxe Edition)

ミニマル、アンビエント、といった言葉を連想させるもの。ライヒのような繰り返しの旋律は、恐らくは人間の原初的なものを揺さぶるのでしょう。私はとくに、複雑な網の目のような旋律が現れたところでグッと引き込まれました。

新しいものと言っても、いまから20年前の音楽です。シンセサイザーの音も何か懐かしさを感じます。が、なかなか刺激的です。
今日も全国的に暑いようです。みなさまどうかお気をつけて。

Apple Music,Music

スクリーンショット 2015-07-05 20.31.48

はじめに

昨日、Apple musicのサブスクリプションを開始しました。 私にとってはずいぶん刺激的な経験でした。この感覚は、iPodを初めて手にしたときとおなじ感覚、と思っています。

あの時思ったのは、それまで数枚のCDしか持ち運べなかったのが、何百枚というCDを持ち運ぶことができる、というコペルニクス的転回ともいえる感覚でした。数ヶ月にわたって、嬉々としてCDをせっせとiPodに取り込んだのを記憶しています。

そもそもの懸念

今回のApple Musicに関しては、あのiTunes Matchの件を考えなければなりません。Apple Musicの導入によって、自分のミュージックライブラリが破壊されることはないか、というそもそもの話です。

Apple MusicもやはりiTunes Matchのように、iTunesと自分のコレクションの音源をマッチさせて、iCloudに音源を取り込む機能があります。ですので、自分のライブラリが破壊されてしまう懸念があります。

iTunes Matchに関する悲痛な投稿を発見。そこから類推される悲劇とは?

この1年前に書いた悲劇の記事ですが、検証できないまま今日に至りました。これまで検証しなかったのは、さすがに3,980円を実験代金として費消することに抵抗があったからです。

ですが、現在は無料期間ですので実験できそうです。 巧く行かなければやめればいいのですから。

ということで、音楽全曲とiTunes ライブラリをバックアップして臨みました。

実験結果

ですが、Apple Musicをサブスクリプションしただけでは何も起きません。iCloudミュージックライブラリをオンにしなければ、自分のミュージックライブリとiTunesのマッチングはオンとならないようです。

スクリーンショット 2015-07-05 20.41.25

そこで、iCloudミュージックライブラリをオンにしてみましたが、予想通りエラーとなりました。

理由は曲数上限である25,000曲を超える32,000曲ほどがiTunesライブラリに登録されているためです。ですので、今のところ、私にはiTunesライブラリを10,000曲削減しないと検証できないことになります。
(やるしかないか…、などと思いますが、今週は時間切れです)

ちなみに、iTunes Match の曲数制限は10月に100,000曲に増えるという情報もあります。この曲数の増加がApple Musicにも適用されればいいのですが。

さしあたりの状況

今のところ言えることは、Apple Musicの購読だけであれば、ミュージックライブラリが破壊されるといった問題はなさそう、ということです。

ちなみに、iTune Matchの件は、未検証ですので、本当に破壊が起こるかどうかはわかりません。米国の投稿からの類推をしたというところです。先に触れたように、遅くとも10月には、本件の結論がでそうです。その前になにか情報があれば良いのですけれど。

今日の二枚

というか、Apple Musicでウハウハしてしまい、今日はジャズのCDを何枚も聴いてしまいました。そのうち何枚かを。

Can't Help It
Can’t Help It

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Malene Mortensen
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先日から注目しているマレーネ・モーテンセン。モーテンセン自身もいいのですが、バックのピアノが素晴らしいのです。調べてみると、クリスチャン・サンズという天才ピアニストでした。まだ20代後半ですが、本当に素晴らしい。私が気づいたのはリズム感覚が最高ということです。

Man-Child
Man-Child

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Herbie Hancock
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ハービー・ハンコックのMan-Child。ハービーらしいカッコイイ一枚でした。冒頭のHang up your Hang upsの後半、後ろでホーン・セクションがパターンを刻む上で、ハービーのピアノが美しいソロを繰り出しつつ、ストリングス系のシンセが入ってくるあたり、最高すぎ。

くわしくはこちら

次回もApple Musicのことを書きます。

それではみなさま、お休みなさい。

instrument,Music

暮れなずむ

何かレトロな感じな写真です。このグラデーションがたまらないですね。

先日面白い記事をネットで読みました。

経験的に、楽器やると頭が回るようになると思っています。久々にセッションに二ヶ月連続で行った直後、余りに頭が回るので(錯覚なんですけど、きっと)、驚いた記憶があります。

以前本で読んだことがありますが、受験勉強に専念するという理由でピアノのレッスンをやめた途端に成績が落ちた中学生がいたそうです。楽器演奏は瞬時に頭をつかって様々な判断をしながら、拍数の計算も行う、実に知的な営みだと思います。それは感性というよりむしろ理数系の計算能力に近いと思います(だからといって、理系の方がみんな楽器ができるわけではないようですが)。

という文脈で以下の記事。エビデンスはわかりませんが、なんとも魅力的な記事。私はおそらくはこれは、正しいと思っています。

http://www.lifehacker.jp/2015/01/150103magic_skill.html

楽器演奏の効能は以下のとおり。

  • IQが7ポイント上がる!
  • 外国語習得スキルが上がる!
  • 空間認識能力があがる=スポーツにも効果ある?
  • 器用さが増し、肺活量が向上する!
  • 能の灰白質が保持され、記憶力が向上する!
  • ストレス解消になる!

すばらしい!!! 私も頑張らないと。

このテーマ、これまでなんども書いていますがまた書いちゃいました。

というわけで今宵も少し弾いてみようかと思います。

ではグーテナハト。

Music

NewImage

最近、ネットラジオで音楽聴くことが増えました。これ、実はあんまりいいことではありません。能動的に効かなくなるので。でも、ラジオには未知の音楽と出会う楽しみや、昔聞いた懐かしい音楽と出会う楽しみもあります。

使っているのは有名なTuneInです。iOSやAndroidでは専用のアプリで聞けますし、ウェブからも聴けるようです。旧いiPadをラジオにさして聴いています。聴ける放送局は山ほどありますが、あまり良くばるのも何なので、最近はフランスのRadio Classiqueを聴くことが多いです。

それにしても、一日中音楽、しかもClassicばかり聴けるFMラジオというのも羨ましい限りです。日本にもオッターヴァがありますが、ネットラジオですしね。

もっと時間に余裕があれば一日中聴いていたいのですが、そうも行かないのが残念です。。

最近、冷房に体がやられている話は何度かしましたが、今日は上着を着て街を歩いていました。どうも刺さるような視線を感じます。こんな暑い日に上着着ているなんてどうかしてますよね。。

みなさまも残暑厳しいおりですので、どうかお身体にはお気をつけて。

ではおやすみなさい。

Giuseppe Verdi,Music,Opera

本日は休息日。どうも、体をしっかり休めないとパフォーマンスを発揮できませんので。といいながらも、PCに向かって作業をしてしまいました。
朝食はフルーツにヨーグルトをかけて食べるいつものも。昼食は素麺。梅雨にかんずりと柚子胡椒を入れて食べました。その後部屋を片付けて、近くのスタバで物思いしつつ書物。帰宅して風呂掃除をして入浴。たまった大河ドラマの録画を二倍速で鑑賞。その後PCで家計簿をつける。
休みましたが、休んでないですね。まったく。
最近は、どうもジャズ系をよく聴いてましたが、なにかドカンと迫力のある音源が聞きたくて、こちらを。

Otello
Otello

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Vienna Philharmonic Orchestra
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かつてヴェルディに苦手意識を持っていましたが、この音源を聴いてヴェルディが好きになりました。といってもやはり初期ヴェルディはまだ難しいですけれど。
オケのダイナミズムが素晴らしいのは言うまでもないのですが、デル・モナコのオテロの迫力も相当なもんです。
私の義理の父が、デル・モナコを昔から知っていて、「パヴァロッティの比じゃない」と真剣な面持ちで言っていたのを思い出しました。比較するのは意味がありませんが、それほどの歌手だということなんでしょう。
デズデモーナは、レナータ・テバルディ。
下の画像は別のCDのものですが、私が顔写真を載せたかったので。1940年代にデビューし、1976年に引退。マリア・カラスのライバルと喧伝されていますが、ウィキを読むとまあそんなことはなかったようです。

ところで、最近はどうもクラシック音楽になにかしら違和感を感じています。まあ、半年前のバカバカしい事件のことなんかもあったんでしょう。それが一番かもしれません。あれでずいぶんとしらけてしまいました。結局、まことしやかに語られていることが、実際には真実ではなく、だれも勇気を持って言ってのけなかった、ということですから。裸の王様の世界。
あとは、以前リンク先に書いた小澤征爾と村上春樹対談の問題とか。
舞台と客席の断絶は広く深いのか。
続 舞台と客席の断絶は広く深いのか。
どうにも音楽だけを聴くという贅沢な時間までとることができないのが悩みです。
やはり、小澤征爾は正しいのでしょう。曰く「忙しい人は音楽をろくに聴いていないから」というわけですね。忙しいというか、優先度が下げざるをえないというか。
音楽は万人に開かれているのか。あるいは、少数の人間にとっての秘儀に過ぎないのか。
あらゆる芸術は後者のような側面を持っています。ただ、音楽の場合はその秘儀に加われるかどうかの判定における先天的要素が非常に強いのも事実でしょう。
音楽との向かい方は人それぞれです。そのそれぞれをどうすべきか、というのが問題なのです。
ではグーテナハトです。

Apple Music,Music

2015/09/30追記
2015/09/30現在、iTunesMatchと同じと思われるApple MusicのiCloudミュージックライブラリを使っていますが、私の環境においては、楽曲の情報が勝手に書き換えられるという事象は再現して居ないようです。

2015/09/22追記:
続報的な記事はこちらから → iTunes Matchの制限曲数は10万曲になるのか?

2015/12/13追記:
さらに続報の記事はこちら。 →  iTune Match 10万曲に! だが注意点も!

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昨夜ツイートしましたが、iTunes Matchに関する悲痛な投稿を発見してしまいました。
iTunes Match & Classical Music
この記事の一番下でpuzzlemuseという方が投稿されています。
その方がおっしゃるには、アルバム名がiTunes Storeで規定されているものにリネームされてしまったといいます。作曲家と楽曲名で整理していたのにそれが塗り替えられてしまったとか。
以下引用します。

I only listen to classical music on my iTunes, and when my spouse installed iTunes Match for me it was a bad experience

First of all all my playlists and play counts disappeared. Then, everything iTunes found a match it would rename that album to whatever it was called in the store. Well classical alb,a don’t usually have titles, so any old thing would pop up. One album came out as “featuring Vladimir Horowitz" with no indication of what the music was. I had organized my entire library by composer and piece, so this was really heart attack inducing for me.

In the end, I wasted the 25 dollars by turning it off permanently, and using my Mac time capsule to restore my library to the version before iTunes matched was installed. In my opinion it is NOT good for classical music lovers.

想像される事態は以下の様なものでしょうか。
私が持っているCDで、iTunes Store でも売られているものでMatchしてしまいそうなアルバムとして、ラトルがベルリン・フィルの音楽監督に就任した時の記念コンサートで演奏されたマーラーの交響曲第5番の音源がありあす。シュテファン・ドールが第三楽章で舞台の前に出てきて、ホルン協奏曲のように演奏したあの音源です。

どうやら、アルバム名は、「Mahler: Symphny No.5」、アーティスト名は「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団&サイモン・ラトル」、作曲者名は「グスタ
フ・マーラー」になるようです。
ですが、この調子で名前を付けられると、整理がつかなくなるということは、私がiTune を使い始めた2003年頃からわかっていたことです。アルバムによってはアーティスト名はアルファベットだったりしますし、アルバム名もアルファベットだったり、指揮者名がついたりと規則がバラバラでしたので。
私は以下のように整理をしているのです。

アーティスト名は、作曲者名とかぶりますが、作曲家の名前に統一しています。演奏者だと複数登録できないと思い込んでいるので。演奏者はアルバムタイトルに入力しています。私が曲を選ぶときは、演奏者からではなく作曲家からアクセスすることが多いからです。
冒頭に紹介した「悲痛な投稿」から類推すると、iTunes Storeの音源とMatchした音源は、Store上のタイトルに置き換わってしまうことになるのでしょう。Matchしない音源はこれまでどおり、Matchしたものは変えられてしまう。もし本当なら私もpuzzlemuseさんと同じく心臓発作で倒れることでしょう。
この類推には、iTunesの納得出来ない現仕様を思い起こさせるものです。ジャンルの置き換えの問題です。かつてのiTunesでは、アルファベットのジャンル設定ができたのですが、いつからか日本語のジャンルに勝手に置き換わるようになりました。少なくとも2008年にはそのような仕様になっていました。これまではパッチをあてて回避していましたが、iTunes 11になってからはそのパッチも聴かず、上記スクリーンショットのように不本意ながら「交響曲」というジャンルに甘んじています。
iTunes Matchを知った時のそこはかとない不安は、こうした記憶があったからでした。
やはり、私の場合、導入をためらわざるを得ません。もちろん、前述のリンク先には、そうではない意見もあります。特にご自分でアルバム名やアーティストの規則を作っておられない方は導入の価値ありと思います。
どなたか、良い情報があればお教え下さい。
となると、私の場合、来るべきiPod Classicの廃盤に向けた対策を独自に考えざるをえないということになりそうです。
ではグーテナハトです。

Music

でましたね、iTunes Match。

でましたね、iTunes Match。

iTunesで買った音楽はもちろん、自分が持っている音楽もクラウドに上げることができるというわけです。
iPodのコンセプトが、音楽を全て持ち歩くということであれば、iPodに入りきららない音源があったとしても、それはクラウドに載せていれば、ネットが繋がっていればどこでも聴くことができるようになる、という事になります。
年間3980円というのも、考えようによっては高いとも言えません。iPod Classicalは、カカクコムによれば25000円程度です。iPhone8GBモデルを持っていた場合、6年間使えばペイするわけで、リーズナブルと思います。
つまり、これはすでにうわさにあがっていたiPod Classicの終焉を意味するものと思います。別に大きいハードディスクを積まなくても、クラウドに上げておいていつでも必要なときにダウンロードして使えばいいよね、ということなのです。
iPhoneの8GBさえ持っていれば、事足りる、ということなのです。ですから、もう昔ながらのあのiPod Classicの終焉が近づいている、と予感してしまいます。

気になる制限事項

気になる制限事項。iTunesストアで買った曲以外については、2万5000曲が限度である、とされています。
コレが問題です。特にオペラリスナーにとっては。
ポップス、ジャズなどは、いいですよ。1曲で完結しますから。
ですが、オペラのCDでは一曲あるいは一幕が幾つものトラックにわかれていて、それぞれが1曲として計算されてしまいます。
たとえば、ばらの騎士の場合、ハイティンク盤は、62曲から構成されています。カラヤン盤は48曲から構成されています。
私は、iPod Classicを2台持ちしていまして、クラシック音楽とジャズ系音楽をそれぞれわけています。昔はひとつでしたが、入りきらなくなりましたので。
変な写真ですが、うちの二台のiPod ClassicとiPod touchです。
IMG_0743.JPG
私の場合、クラシックを入れているiPod Classicは21,210曲、ジャズを入れているiPod Classicは、8,368曲ですので、あわせて、25,000曲をゆうに超えます。従って、私はこのiTunes Matchの利点を享受することはできません。

もう一つの懸念点

もう一つの懸念点。クラシックの場合、iTunes Matchでただしい曲と紐付くのでしょうか。ポップスやジャズと違い、特にアルバム名の付け方が揃わないケースが多いでしょう。いまでもアルバムアートワークが正しくひもつかないことも多いのです。
(逆に思いもよらない曲が紐ついてきて、得してしまうケースもあるかもしれないですが)
というわけで、私にとっては興味深くはあるものの、デメリットも少なくないように思えてならないiTunes Matchです。もう少し眺めましょうか、と思います。なにかよい情報やアイディアがあれば教えていただければと思います。
ではグーテナハト。

2013/2014シーズン,Music,Oboe

せっかくの禁酒を超克して、現在燃料補給中。
今日はこちらで燃料補給。
引き続き《死の都》。本当に考えることが沢山です。
このオペラは、第一次大戦後に初演されました。失われたものへの惜別と、あらたなものへの希望、というテーマは、まさに戦間期ヨーロッパにおいては求められていたものに違いありません。これは、先日のオペラトークで音楽学者の広瀬大介さんがおっしゃっていたことです。
では、次の希望とはなんだったのか。残念ながらそれはナチズムでもあった、という可能性において気付くべきでしょう。ですが、ナチズムは第一次大戦前の模倣に過ぎないという見方も出来ます。
マリエッタが、失われたマリーの記憶であるとしたら、19世紀の失われたドイツ帝国のそっくりさんは、ナチズムに当たります。
マリエッタこそが、奇怪なナチズムだったのか、と思うと、驚きを禁じえませんが、古きよき価値を纏いながらもそこになにかしらの胡散臭さや危険性を感じるという意味では、マリエッタがナチズムの予感だとしても驚くことはありません。
マリエッタの所業は夢でした。夢でよかったのです。ですが、現実は夢ではありませんでした。マリエッタの激しく妖しいダンスの禍々しさがそのまま欧州大陸を覆ってしまったのでしょう。
コルンゴルト父子は、惜別を過去への追想を超えた、全く別の次元のものとして考えていました。ですから、パウルは、ブリュージユを去ったのです。
失われたものを取り戻すということは、そういうことなのかもしれせん。
我々は今喪われたものを取り戻そうとしているのでしょうか。実はそれは危険なことではないか。マリエッタと懇ろになり、身を滅ぼすものではないのか。そうしたことに思いを巡らせた一日でした。
グーテナハトです

Music

以下その1に続くエッセイ風。
https://museum.projectmnh.com/2013/10/30232014.php
私の友人N氏からの情報提供で、T-SQUAREの「宝島」という曲を色々聞いたという話です。
この曲はニュー・サウンズ・イン・ブラスシリーズの一つとして、真島俊夫さんにより1987年に吹奏楽用に編曲されたました。
こちらのCDのに音源があります。

原曲との違いはいろいろあって、前回にも触れましたが、ラテンフレーバーが加えられていること、メロディーが原曲と微妙に違うなどの違いが大きいです。個人的には、この編曲の白眉は、サビのテーマの後ろで動くホルンの旋律だと思っています。
数ある映像の中からこちら。中学生の演奏ですが、アルトサックスのソロの音が結構いいのですよ。このような音をだす宝島のソロはありませんでした。プロの楽壇の奏者より良い音しているかも、などと。

もう一つ紹介したい映像がありますが、そちらは次回。
ではグーテナハト。

Book,Music,Richard Wagner


えーっと、読むのが遅すぎましたね。
ジョージ・バーナード・ショーの手による《ニーベルングの指環》の解説本(?)です。
ジョージ・バーナード・ショーは、御存知の通り社会主義に同情的で、フェビアン協会の会員でした。ですので、《ニーベルングの指環》を資本主義批判として読み解いています。
こうした「読み替え」は、パトリス・シェローのバイロイトでの読み替えなどが知られていて、特段おどろくべきことではありません。というより、この本がその読替えの元ネタである、というところなのでしょう。
これまで読んでなかったのが失敗でした。重要な資料なので、引き続き読みます。
明日は家にこもって仕事?
取り急ぎグーテナハト。