今日もアバドのマーラー5番
マーラー:交響曲全集 オムニバス(クラシック)、アルノルト・シェーンベルク合唱団 他 (1995/07/07) ユニバーサルクラシック この商品の詳細を見る |
本当にマーラー漬の毎日です。今日も昨日同様マーラーの5番を聴いております。第1楽章のちょうど真ん中あたり(アバド盤だと6分30秒付近)の、うねるような弦楽器の旋律に魅了されたり、第2楽章のもの悲しいチェロの噎び泣きに泣いたり、第3楽章のウィナーワルツに心を躍らされたり、第4楽章の静謐な雰囲気に浸って泣いてみたり、第5楽章の陽気な風情にすこし肩すかしを食らわされたり、と言う感じです。繰り返しになりますが、アバド氏の指揮はよく歌っていて良いですね。
というわけで、いったんアバド氏のマーラー全集は今日でひとくくりしようと思います。明日は、ブーレーズの9番を図書館から借りてきましたので、それを聴いてみたいと思います。
グスタフ・マーラー―現代音楽への道 柴田 南雄 (1984/10) 岩波書店 |
今日の帰りは、マーラーの5番を聴きながら、また柴田南雄さんの「グスタフ・マーラー」を読みました。マーラーの音楽史的な位置づけを再確認しました。
古典的交響曲と言えば、ブルックナーやブラームスで成熟した、音楽形式を重視したものです。一方で、ベルリオーズの幻想交響曲や、リストの交響詩、ワーグナーの楽劇において、表現重視の音楽形式もあるわけです。その両者を統合したのがマーラーである、という解釈をとられています。「巨人」はもともとは交響詩でしたし、2番、3番も合唱付きの標題音楽です。にも関わらず「交響曲」なのです。形式的な交響曲というジャンルに、交響詩的表題を導入したのがマーラーで、マーラーは交響曲の形式を破壊し新たな概念へと昇華させた、という解釈です。マーラーの後継者であろうショスタコーヴィチも15曲の交響曲を書いていますが、通底した交響曲的様式というものはないのです。さらに言えば、シェーンベルクは、弦楽四重奏曲に声楽を導入し両者を結びつけ、逆にベルクはオペラに形式を導入したと言えるでしょう。
図に表わすと以下のような感じでしょうか。
融合を果たしたマーラー以降の作曲家をまとめてみるとこんな感じでしょうか。
- マーラー;合唱付き交響曲、交響詩として発表された交響曲(交響詩と交響曲の融合、合唱との融合)
- シェーンベルク:浄められた夜、弦楽四重奏曲第二番(カルテットと声楽の融合)
- ベルク;ヴォツェック、ルル(オペラに器楽の形式を導入)
本当に勉強になりました。引き続きほかの本も含めて読み込んでいきたいと思っています。
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ディスカッション
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ドドンパさん、コメントありがとうございます。僕も、マーラー、ショスタコーヴィチ、ブルックナーと進んだ質です。その後、ブラームスに進み、オペラに出会いました。
今後もよろしければ、是非お立ち寄りください。ドドンパさんのブログにもこれから参ります。
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rudolf2006さん、コメントありがとうございます。
はい、マーラー漬です。少々疲れてきているようで、一週間ぶりにシュトラウスを聴いたら涙が出そうになりました。やはりマーラーもシュトラウスも大好きですね。
図、褒めて頂いてありがとうございます。柴田先生の図を参考に少々アレンジしてつくってみました。Excelです。
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ニョッキさん、コメントありがとうございます。実は、今マーラーの勉強中なのです。いろいろな本をあつめて少しずつ読んでいるところです。また気になるポイントがあったら載せていきたいと思っています。またどうぞお寄りになってみてください。
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はじめまして。音楽鑑賞的なブログをいろいろ探して歩いてたら、貴ブログにたどりつきました。^^
私はまだクラシックにはまりはじめてから年月はあさいのですが、何故か、マーラーにはあっさりとしかもどっぷりとつかり始めてしまいました。他にはブルックナーやショスタコなども好きな分野になってます。
最近、ブログを立ちあげ、正確にはしきり直しですが、自分なりのCDのコレクションを鑑賞日記的に書いていこうと思ってます。もしお時間にある時にでも、お寄りいただければ幸いです。
今日はあまり時間がありませんが、もっとゆっくりこちらのブログを拝見させて頂きたいと思ってます。
では失礼しました。
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Shushiさま お早うございます。
本当にマーラー漬けの毎日を送っておられますね〜。
私も前よりはマーラーを聴いています。柴田さんの本、本棚にあり、すぐ見つかりました、爆〜、そんなことは珍しいんですが〜。
私も再読してみようと思っています。それに、上の図、分かりやすいです〜。
ミ(`w´彡)
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こんばんは。
マーラーの記事とても参考になります。私もマーラーは好きですがあまり深い知識がないので勉強させていただきます。