Climbing,Opera

週末は富士登山でした。 結論から言いますと、頂上には到達できませんでした。というのも、激しい雷雨と雹(ひょう)に見舞われて、本七合目(3200メートル付近)で足止めされたからです。ニュースでは、落雷で亡くなった方もいらしたとのことでしたので、無事に下山できて良かったのです。

さらには、富士山の初冠雪記録になるかもしれないということ。雹で頂上付近は薄らと白く化粧が乗っていましたので、冠雪とみなされるそうです。ただ、その年の頂上の最高気温の後の冠雪が初冠雪となるそうで、今後頂上の最高気温が更新されなければ、これが初冠雪になるそうです。

 下の写真は、あっという間に振ってきた雹(ひょう)の写真です。白いつぶつぶが氷の塊なのです。

一緒に登ったベテランの山登り二人はとても怖がっていたのですが、私は登山という登山は初めてなので(富士山も登山といえるのか、というのは微妙なようですが)、怖さも知らずに振り落ちてくる雹が痛いなあ、などと思うぐらいでした。しかし、雷がすぐそばに落ちたときだけは恐ろしかったですね。光ると同時に強大な破裂音。きっとモーゼがシナイ山上で遭遇した神とは、稲妻ではなかったかと思うぐらいで、自然の強さに驚いた次第。 この雷鳴の中、歩いている方もいらしたので、そんなものか、と思っていましたが、良識ある方々は山小屋に避難されていましたね。

ちなみに、僕たちが登った須走口本七合目の山小屋は、雹と雷鳴のなかでも山小屋に誰一人として入れてくれない。雹が収まって、雷鳴が少しずつ遠ざかっていくのを見計らって、ひとつ下の七合目の山小屋まで降りたのですが、その山小屋はとても良心的で、小屋の中にブルーシートをひい て、避難する登山者達をどんどん中に入れてました。人命に関わることですからね。山小屋といえどもスタンスが違うというところです。 色々と勉強になった富士登山でした。

さて、音楽はといえば、「ドン・ジョヴァンニ」を引き続き勉強中。レチタティーヴォになかなか慣れないものですね。レチタティーヴォ抜きで聞いてみようかなあ、などと思ったり。イタリア語が分からないとだめなのかあ、と少々気落ち。がんばらねば。 今日は、キャスト表を載せますね。

  • 作曲==ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
  • 指揮者==ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • 管弦楽==ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 合唱==ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
  • ドン・ジョヴァンニ==バリトン==サミュエル・ラミー(→レイミー)
  • 騎士長==バス==パータ・ブルシュラーゼ
  • ドンナ・アンナ==ソプラノ==アンナ・トモワ=シントウ
  • ドン・オッターヴィオ==テノール==エスタ(イェスタ)・ヴィンベルイ(→ウィンベルイ)
  • ドンナ・エルヴィラ==ソプラノ==アグネス・バルツァ
  • レポレロ==バス==ボナヴェントゥーラ・フルラネット
  • マゼット==バス==アレクサンダー・マルタ
  • ツェルリーナ==ソプラノ==キャスリーン・バトル

 

 これはちょっと本腰を入れて聞かないとだめですね。なかなか入っていけません。これはヴェルディのオペラより強敵かも知れません。真剣に頑張らねば。

Miscellaneous

うーむ、また書いていた記事を消してしまいました。困った者です。なにかうまくいかないです。別にMovable Typeが悪い訳じゃないんです。私が選んだ文書作成ツールがまずいだけなんです。

さて、気を取り直して、今日はカラヤン盤ドン・ジョヴァンニを聞ききました。今日でようやく一回聞き通しました。さらに聞き込みを進める予定。ドン・ジョヴァンニも、新国立劇場2008/2009のラインナップに入っておりますので、予習が必要なわけであります。良く聴くオペラは後期ロマン派ですので、さすがに勝手が違います。ちょっと戸惑いますが、すぐに慣れることでしょう。本当の良さが分ってくると思いますので、いまから楽しみです。

明日は日帰り富士登山。山の天候は良くないようですが、頑張っていって参ります。

Miscellaneous

書いていた記事が消えてしまいましたが、めげずにまた書き綴りましょう。

今週末は、高校以来の友人二人と私の三人で富士山に登ることに。昨年、悪天候で私だけ登れなかったということもありましたので、リベンジです。この日のために体重を落としてきたのですし、毎日ウォーキングをしてきたのですから(それじゃあ足らないという気もしますが)。日本最高地点の剣が峰に是非にも行ってみたいですね。

ちなみに、一緒に昇る友人は、某組織の准教授にして叩き上げの男。もう一人は某組織の調査官にしてアスリート。彼らと相まみえるのは、普通のサラリーマンにとってみれば命が幾つあってもたりない感じ。そんな彼らは、標準登頂タイムよりも一時間短いタイムで昇りきろうとしているのです。ついて行けるかなあ。You are Chickenと言われたくないので、気合いで登ります。

今日は、犬養道子さんの「新約聖書物語」に突入。「旧約聖書物語」は最後の詩篇にいたって、少々辛かったですが、新約聖書物語は洗礼者ヨハネの登場から始まります。あの、ヘロデ王の義理の娘サロメに首を所望され、斬首されるあのヨハネです。なるほど、こういう具合にイエスはヨハネから洗礼を受けたのか、と実に興味深いです。洗礼者ヨハネは、イエスの親戚筋なのだそうで、だからこそ、聖母子像には、幼いイエスとともに幼いヨハネが描かれるのですね。一つ一つパズルのピースがはまっていく感覚です。

音楽の方はといえば、夏の暑さに甘えて、アグレッシブな聴き方ができてない。コレッリの合奏協奏曲を聴いて心和ませている感じです。本来はオペラをずんずん聞いていかなければならないのですが、ドン・ジョヴァンニを少々囓りぎきした程度。明日は、必ず、ドン・ジョヴァンニだ!

 

Roma2008

本当に暑いですね。昨晩は夕立で涼しかったというのに、朝起きると暑くて暑くて仕方がありませんでした。

先日は、エコをエンコにかけて、失笑を買ってしまいましたので、このあたりで本題に。

ローマのことです。

今年ローマにいこうと考えたのは、

  1. ローマにおけるラファエロの諸作品を見ておきたかった。
  2. なによりラファエロの墓参りをしたかった。
  3. ベルニーニの彫刻群を見てみたかった。
  4. イタリアでオペラを見てみたかった。

という理由により。 諸事情のため、暑い夏に旅程を組まざるを得ませんでした。

行くと決めたのが4月で、その時点で航空券も抑えましたので、燃油サーチャージも今今よりも少し低い値段でいけました。ちなみに、連れ合いの航空券はマイルでゲット。しかしマイルで交換できる特典航空券でも燃油サーチャージがかかるのです。とはいえ、二人分に均すと、この時期としてはリーズナブルな値段になってほっとしました。

塩野七生さんの「神の代理人」や「ローマ人の物語」を読んでいたのもローマ旅行の予習の一環でした。おかげでローマ史をさらうことができました(まだ9巻分しか読んでないですが)。 それから、ベルニーニ。バロック芸術の天才ですが、今は絶版となっている石鍋真澄さんの「ベルニーニ」を図書館から借りて読んでいるうちに、写真だけで感動してしまって、ベルニーニの彫刻を詣でることにしたわけです。今はamazonではとんでもない値段になっています。

 

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今年も、ルフトハンザのボーイング747にてフランクフルトへ。シベリア上空では、ひたすらベルニーニの予習を。ワインを飲んで、食後にコニャックを頼んだのですが、思ったより眠気はきつくなくて、少し休んだぐらいでしょうか。コニャックはおいしいですね。CAさんが"Enjoy!"といって渡してくれたのが印象的。

フランクフルトでエアバス320に乗り換えてローマ・フィウミチーノ空港へ。機内でサンドイッチを食べたのですが、日本時間ではもう夜中。さすがに眠たくて、着陸周りは覚えていません。

全ての道はローマに通ず。いよいよ、ローマ入りです。

Classical,Roma2008

今日も暑い一日です。毎日会社近くの林を散歩するのが日課なのですが、この暑さではかえって体力を消耗します。いつもの半分ぐらいで切り上げて帰ってくるのですが、それでも暑い。席に戻って30分たってもまだ暑い。ありゃ、オフィスも28.9度ですって。いくらエコとはいえ、そのまえにこちらがエンコしてしまいそうです。

さて、今日もいろいろ聞いています。ヴォツェックを朝から聞き始めたのですが、どうにも深みにはまり込んでいくような感じで、いったん中止。コレッリのヴァイオリンソナタ集を聴き始めて少々気分が落ち着きました。

コレッリ(1653-1713)はローマで活躍したバロックの作曲家で、バッハにも影響を及ぼしているのですが、今は何処に眠るのかと申しますと、パンテオンに葬られているのですね。

パンテオンはもともとは紀元前25年にローマ皇帝アウグストゥスの腹心の部下アグリッパによって建てられるのですが、いったん火災で焼失し、紀元128年にハドリアヌス帝にて再建された建物です。どうして破壊を免れたのかというと、そもそもは万神殿というふうに、ローマの神々の為の神殿だったわけですが(アウグストゥスの墓として建てられたという説もあるそうです)、キリスト教がローマの国教となるに及んで、キリスト教の教会として利用されることになったからだそうです。さもなくば、フォロ・ロマーノのような廃墟になるところでした(フォロ・ロマーノについてはまた触れたいと思います)。

中に入ると、天井の採光穴からの光がぼんやりと内部を照らしています。

観光客の群れに身を任せながら、ラファエロの墓を発見。

ひときわ目立つ巨大な棺は、イタリア統一を成し遂げたサルディニア王家のヴィットリオ・エマヌエーレ二世のもの。

ですが、お目当てのコレッリの墓が見つからない。入り口の気のよさそうな髭面の若者にたずねてみると(イタリア語はしゃべれませんのでカタコト英語でですが)、場所を教えてくれましたので、言ってみると、ありましたよ、コレッリの墓碑が。

それにしても、コレッリの音楽は慈愛深くて、聞いていて落ち着きます。帰りの電車もずっとコレッリ。ちょいと仕事でいろいろあったもので、結構慰めてもらいました。演奏は、Monica Huggettのヴァイオリン。透き通ったバロック初期の音楽です。

 

Opera

相変わらずヴォツェックが気になって仕方がありません。今日も聞いています。第二幕第四場のスケルツォがマーラーにそっくり。クラリネットの使い方、レントラー風の物憂げでシニカルな音楽。夢に出てきます。それから、場ごとに情景が切れていくあたりとか、酒場の舞踏の音楽が少々ジャズっぽかったりするのが先日見に行ったツィンマーマン「軍人たちSoldaten」にも似ているのですよ。何が何だか分らなくなっています。

音楽之友社の「名作オペラブックス」にこの「ヴォツェック」も入っていまして、初めて聞いた10年ほど前に購入してありました。改めていろいろ読むとおもしろいですね。ちょっと真面目に取り組みたくなります。

私が聞いている。ヴォツェックのCDのキャストを挙げておきます。アバド盤はこのメンツです。

  • 作曲==アルバン・ベルク
  • 指揮者==クラウディオ・アバド[←アッバード]
  • 管弦楽==ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 合唱==ウィーン国立歌劇場合唱団
  • 合唱==ウィーン少年合唱団
  • ヴォツェック==バリトン==フランツ・グルントヘーバー
  • アンドレース==テノール==フィリップ・ラングリッジ
  • ハウプトマン==テノール==ハインツ・ツェドニク
  • マリー==ソプラノ==ヒルデガルト・ベーレンス
  • 鼓手長==テノール==ヴァルター・ラファイナー
  • 医者==バス==オーゲ・ハウグランド
  • マルグレート==アルト==アンナ・ゴンダ

ハインツ・ツェドニクさんは、少し前に新国立劇場にみえてましたね。CDではとても若い声です。ベーレンスさんのマリー、力強いけれど鬱蒼としたマリーの内面を巧く出しているように見えます。男達と渡り合うのに十二分なマリー。

今日は暑い一日。近所のカフェに出かけて、先日の旅行のまとめ。忘れないようにとにかく書き付けましたが、そちらも終わり。結構長くなってしまいました。

これからこのブログにも写真を出していきたいところなのですが、思ったより巧く撮れていなくてがっかり。教会のなかで撮った写真はほとんどだめです。すこし古いデジカメを持って行ったので、薄暗い教会での撮影は厳しい。今時のデジカメですとかなり感度が上がっていて、ISO3200なんてものもある。まあノイズは乗るとは思いますが、それでもぶれた写真やピントの合わない写真よりはマシです。また旅行に行くことがあったらデジカメを新調しようかな、と思いました。

しかし、明日から仕事ですね。今週は毎日更新したいです。

Classical,Opera

今日の通勤時間もヴォツェック。とりつかれてしまいました。

それにしても、(恥ずかしながら)音楽理論も知らないし(クラシックの)楽器演奏経験もない身にとって、ヴォツェックについて何かを書くことが許されるのでしょうか。なんだか、背伸びをしているのか、冒涜しているのか分からない。 ただ、言えるのは、旋律や響きや歌唱が奔流となって流れ込んでくる、という状態を主観的ではあれ捉えているということです。けれども、その奔流を言語化せねばならないという必死な感覚が湧き上がっている感じ。勉強せねば。いつまでも逃げていてはなりませんね。

ちょっとずるして更新しています。明日はもう少しヴォツェックのことを書いてみようと思います。