Piano,Richard Strauss

今日は連休二日目。午前中はいつものカフェでちと仕事てきなことを。午後は不要な本を箱詰め。部屋の整理、英字新聞を読むなどなど。なかなか充実しておりましたが、夕食で少々ワインを飲んだところ、あっという間に眠気に襲われました。昨日、ジムで少々負荷を掛けすぎたというところで、体も痛いです。

さて、 図書館で凄いCDを入手しました。ピアノ連弾による家庭交響曲。アルゲリッチとラビノヴィチの連弾でして、あの華麗重厚な家庭交響曲が洒脱で洗練された響きになっている。Twitterにも書きましたが、ウィーン世紀末的頽廃美とでも言いましょうか。ある意味erotischな雰囲気さえ漂うトランスクリプション。良いですねえ。オットー・ジンガーという方が編曲されています。

久方ぶりに聴いたピアノの音でして、私は普段はあまりピアノを聴きませんので、結構新鮮でしたし、オケ版原曲をいやというほど聴いていましたので、オケ版との違いを見つける度に興味深い。ここホルンの咆吼なんだよな、とか、ここのティンパニーが格好いいなあ、みたいな。

まだまだ面白いものはたくさんありますです。

Symphony

昨夜は少々ワインを。メリーニという赤のキャンティワイン。それに、賞味期限ギリギリセールで買ったブレッセ・ブルーを一緒に食べると、これがまたすてきにコラボレーションで、えもいわれぬ甘みとねっとりとしたうまみが口の中に広がりました。これもまた幸せ。

さて、ハイティンクを聴くシリーズですが、今回はシューマン交響曲第一番「春」です。やはりハイティンクらしい絶妙なテンポ取りで、比較的遅めなのですが、それでいて持ったりした感覚はない鋭敏でさわやかな演奏。私はもう幸せでありました。Twitterにも書きましたが、これまで聴いていた、セルやサヴァリッシュの演奏では全く違う和声が聞こえます。トランペットの裏旋律が表に出てきたり、非常にオリジナルな感じでした。それから、第一楽章ではトライアングルが大活躍で、ミキシングの調整が実に斬新というか、珍妙というか。これはハイティンクのセンスなのでしょうか?

全体的に、いわゆるハイティンクらしい響きに包まれていて、聴いていて安心できました。

そうそう、今日はハイティンクのブル8も聴いたのですが、これはまた後日。

Classical

今日は今ひとつ天候がはっきりしない一日でしたが、予定をすべてこなしました。なんだか土曜日の方がウィークデーより忙しい感じ。←ウソウソ、そんなことないです。ウィークデーもやることたくさんです。

今日は「オテロ」を聴きましたが、新国の予習です。もう少し音源を変えて予習しておきたいところ。

 名曲300に翻ってみたところ、あらら、まだまだ聴いてない曲がたくさんあります。以前と比べると、少しは前進しているのですが。やっぱり偏っておりますですねえ。バッハやシューベルトも意外に聴けてない。好きな曲ばかり聴いていてはダメです。頑張りましょう。

 

 

Composer スデ 割合ワリアイ
J・S・バッハ 13 11 85%
R・シュトラウス 9 9 100%
アイヴズ 1 0 0%
イベール 1 1 100%
ヴィヴァルディ 1 1 100%
ウェーバー 1 1 100%
ヴェルディ 7 7 100%
エルガー 2 0 0%
オルフ 1 1 100%
ガーシュウィン 2 1 50%
グリーグ 2 2 100%
グレツキ 1 1 100%
コープランド 1 1 100%
コダーイ 1 1 100%
サティ 1 1 100%
サン=サーンス 4 2 50%
シェーンベルク 2 2 100%
シベリウス 5 4 80%
シューベルト 12 8 67%
シューマン 11 10 91%
ショーソン 1 1 100%
ショスタコーヴィチ 6 5 83%
ショパン 9 4 44%
スカルラッティ 1 0 0%
スクリャービン 2 1 50%
ストラヴィンスキー 4 3 75%
スメタナ 1 1 100%
チャイコフスキー 7 7 100%
チレア 1 0 0%
ディーリアス 1 1 100%
ドヴォルザーク 5 5 100%
ドニゼッティ 2 0 0%
ドビュッシー 7 4 57%
ニールセン 2 2 100%
バーンスタイン 1 0 0%
ハイドン 7 1 14%
パガニーニ 1 0 0%
ハチャトゥリアン 1 0 0%
バルトーク 3 3 100%
ビゼー 2 2 100%
ヒンデミット 1 1 100%
ファリャ 1 1 100%
フォーレ 3 3 100%
プッチーニ 5 5 100%
ブラームス 13 13 100%
フランク 2 2 100%
ブリテン 1 1 100%
ブルックナー 4 4 100%
プロコフィエフ 5 2 40%
ベートーヴェン 27 26 96%
ベルク 1 1 100%
ペルゴレージ 1 1 100%
ベルリオーズ 2 1 50%
ヘンデル 3 2 67%
ホルスト 1 1 100%
ボロディン 1 1 100%
マーラー 8 7 88%
マスカーニ 1 1 100%
ムソルグスキー 3 2 67%
メシアン 1 1 100%
メンデルスゾーン 6 6 100%
モーツァルト 34 23 68%
モンテヴェルディ 1 0 0%
ヤナーチェク 3 3 100%
ヨハン・シュトラウスⅡ 2 1 50%
ラヴェル 8 6 75%
ラフマニノフ 3 3 100%
リスト 4 1 25%
リムスキー=コルサコフ 1 1 100%
レオンカヴァッロ 1 1 100%
レスピーギ 1 1 100%
レハール 1 1 100%
ロッシーニ 2 1 50%
ロドリーゴ 1 1 100%
ワーグナー 6 4 67%
総計 300 233 78%

 

 

Symphony

先日からなかばハイティンクのとりこになっている気がしますが、今日もハイティンクで驚きました。ハイティンクのDSCHは、13番でおなじみでしたが、今回は5番を聴きました。これも本当ならばとうに聴いていなければならない音源だったのかもしれません。

第一楽章のテンポがあまりに緩やかなのがきわめて新鮮でして、私にとっての5番はムラヴィンスキーでしたが、こんなに静謐だったかしら、と驚く感じです。第二楽章は三拍子のレントラーですが、マーラー的でもあります。

第三楽章の弦楽合奏にも幻惑されます。静かな怒りを伴う苦悩。この悲哀に満ちた旋律はきっと青白い月光に照らされているはずです。ハイティンクの指揮はこんなにも静寂を表現できるのですね。中盤フルートの裏でヴァイオリンが微かに震える場面がありますが、この静寂感には心打たれます。技術面でも感情面でも。後半にかけての静かな高まりも胸をわしづかみにされた気分になります。

第四楽章はのっけから堂堂たるもので、冒頭部のテンポは緩やかでありながら、巨人の行進のような重量感があります。あるいは戦車部隊か。ともかく、テンポは終始威風を保っています。この重厚感は凄いなあ。

昔、ハイティンクの演奏を「抑制された」という言葉を使って表現しておられた評論家の方がいらしたのですが、その意味が分かりました。「抑制」というと、少々ネガティブなイメージを感じていたのですが、そうじゃないですね。激しくはないが内なる炎の強さはぬきんでたものがあります。眠れる獅子。

それから、コンセルトヘボウの音のすばらしさ。オケもホールもどちらとも。少し中低音が強調されているリヴァーヴ感がたまらないです。弦楽器の厚みがすばらしいのですが、以前聞いたところでは、今ではもうこの古きよき響きは失われてしまったとか。

いずれにせよ、この演奏が聴けたことに感謝しています。

さて、どうでも良いことですが、本日は早めに帰宅しました。午後から強い倦怠感が出始めて、脂汗が出てくる。なんだか熱がある雰囲気で、これは、インフルエンザか? というところです。帰宅してすぐに熱を測ると36度でして、なんだ、仮病じゃん、みたいな。ところが、もう一度はかってみると、37度を超えました。ありゃりゃ、これはもしかして新型インフル?

答えは、明日に。。

Classical

 久々にN響アワー。今シーズンのラインナップの紹介と、登場する指揮者の過去の演奏映像が放送されているのですが、アンドレ・プレヴィンの姿をみて驚きました。お歳を召していて、背が低くなってしまっていて、なおも椅子に座って指揮をする姿に驚きました。私がプレヴィンの映像を見たのは、もう20年前のことでして、ロサンゼルスフィルでブラームスの交響曲第三番を振っている姿でした。1929年生まれですので、もう80歳ですか。時が経つのは早すぎます。

10月のN響定期演奏会にプレヴィンが登場するのですが、実はチケットを取りました。シュトラウスのカプリッチョ終幕の場面をフェリシティ・ロットが歌う訳でして、これは聴きに行かないわけには生きません。それから家庭交響曲も。プレヴィンはシュトラウスの録音も多く、おそらくは得意でしょうから、今から楽しみです。今日、映像を見ておいて良かったかもしれません。当日ショックが大きかったでしょうから。時間は加速度的に速くなりますので、もうすぐ私も老人でしょうか。それとも、速くなるからこそ若いままなのでしょうか。

Philharmony

 今日もジムにいきました。自転車を一時間こぎ続けてヘトヘトです。

今日は、ハイティンクの「ドンファン」を何度も聞きました。数日前に初めて聴いたとき、私は目から鱗が落ちましたですよ。冒頭の激しい疾走感に身震いがして圧倒されました。それからその後の女性的美麗なところの恍惚感はすばらしいです。

ハイティンクのシュトラウスやワーグナーは本当にすばらしいですね。

Concerto,Ludwig van Beethoven

今日の関東地方は幾分と涼やかになりました。昼食は近所のレストランで食事。外食するのは結構久しぶりでした。昔は、あんなに外食していたのに。外で食事を取らないと行けないときは、店になんて入らずに、軽食で済ませてしまいますので。まあ、家庭を持つと、家の食事が一番になってきますね。ラーメン屋の行列をみても、あまり食指が伸びませぬ。

昨日、ハイティンクのことを書いて、15年ほど前、高校生の頃の記憶がよみがえりました。ふとつけたNHK-FMであまりに刺激的なベートーヴェンの交響曲第四番を聴いた記憶です。それは第三楽章でして、激しく熱い演奏に心が震えました。アナウンサーが告げた演奏家はハイティンクとブレンデルでした。

私はあまりピアノ曲は聴きませんが、そんな中にあってブレンデルの録音にはひとかたならぬ思い出があります。ブレンデルの演奏をたまたま録音したのですが、それはシューマンの「交響的練習曲」と、リストの「巡礼の年第二年イタリア」でした。「交響的練習曲」の疾走感、躍動感、そして「巡礼の年第二年」の瞑想的な静謐さに、年若いからこそかもしれませんが、ずいぶんとのめり込んだ記憶があります。

そのブレンデルの才気が迸り、ハイティンクの明晰で怜悧な指揮だからこそ、ここまでにも興奮を呼び覚ます刺激的な演奏となったのでしょう。初めて聴いたときは、8ビートロックを聴いているのか、と思ったほど。第三楽章を今日改めて聴いてみると、やっぱり凄いのです。緻密で乱れのないリズム、大きな振幅、絶妙なスピードコントロール。F1的とでもいいましょうか。録音は1976年ですので、いまから33年前。うーん、すごい。終幕にいたる高揚感は、最終コーナーを回ったサラブレットがゴールを駆け抜ける気分。

ちょっとこれは聞き込みたい気分です。元気のない時に身を奮い立たせるのにも良さそう。早速iPodに入れましょう。

Richard Strauss,Symphony

 今日の関東地方は、昨日の涼しさが一転し蒸し暑い一日。最近ジムに通い始めました。週末だけですが。90分ほど汗をかきました。心地よい疲労感。ですが、体重が0.5キロ増えてしまいショックです。

さて、昨日から、ハイティンクの「アルプス交響曲」を聴いています。

ハイティンクを初めて聴いたのは中学生の頃でしたでしょうか。ショスタコーヴィチの「バビ・ヤール」を買って、どエライ音楽があるんだなあ、とかなり驚いたのを覚えています。その後、10年ほど前にマーラーを聴いたのですが、当時は、どこか気に入らないところがあって、少々苦手意識を覚えていました。ところが、昨年、「指環」を聴いたところ、これが滅法素晴らしくて、ハイティンクを聴いてみよう、という気持ちが強くなりました。

と言うわけで、先日の小澤盤に続いて、ハイティンク盤を聴いている次第です。

ハイティンクの指揮は、実に鮮明で清々しさを感じます。きわめてクリアな印象。小澤盤のようなねっとりとしたものは感じません。実は結構テンポを動かしていて、疾走感とか、重厚感がきちんと伝わってきます。過剰に抑制した指揮だったような昔の記憶が残っているのですが、そんなことないです。歳とともに感じることが変わってきているのでしょうか。これは愛聴盤になりそうな予感。

アルプス交響曲、実はこの二三年で聴くようになった曲です。中学生の頃にプレヴィン指揮の音源をエアチェックしたのですが、音質が良くなくて印象が悪いままでした。シュトラウスのオペラをよく聴くようになってから、ウェブラジオで聴いて、開眼したような格好です。作曲されたのは1914年から1915年にかけて。「ばらの騎士」を終えて、「ナクソス島のアリアドネ」を作曲していたころと時間が重なるでしょうか。カラヤン盤、ケンペ盤、小澤盤、そして今回のハイティンク盤程度しか聴いていませんが、この数年で好きになった曲の一つです。

それにしても、シュトラスの描写力は凄いです。水の流れや、頂上から眺める景色や、風の音から、鳥の声、牧場の風景、稲妻、何でも聞こえてきますので。

私も、少々ハイキング程度の山登りはしますが、アルプスぐらい急峻な山に登るのは気分が違うでしょうね。私はせいぜい丹沢をかじったぐらいですので。まあ富士山は運が良ければ誰でも登ることができるでしょうけれど。

そう言えば、半年ほど前に、私の家内の友人で、クラシックが好きな方とお話をしたのですが、私が「昔はマーラーが好きでしたが、最近はシュトラウスですねえ」と言うと、「普通逆じゃないですか?」と笑われました。私にしてみると、まあ現実というものは、えてして不条理ですので、せめて音楽を聴くときぐらいは、酔わせて欲しいのだ、というところなのです。なんていいつつ、「ヴォツェック」とか「ルル」も好きですが。そういえば、この半年はマーラー聴いていないなあ……。

 

 

Classical,Richard Strauss

 ラトルが振るばらの騎士を聴いてみたくなって、そういえば、ベルリンフィルのジルヴェスターコンサートでばらの騎士の最後の三重唱をやっていたなあ、と、昔録画したDVDを引っ張り出してきました。

  • 指揮==サイモン・ラトル
  • マルシャリン==カミラ・ニールント
  • オクタヴィアン==マグダレーナ・コジュナ
  • ゾフィー==ラウラ・アイキン
  • ファニナル=デール・デユジング
  • 管弦楽==ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 記録==2006年12月31日・ベルリンフィルハーモニー大ホール

歳とったので、涙腺が緩んでいまして、また感動してしまいます。カミラ・ニールントさんは、2007年5月の新国「ばらの騎士」でもマルシャリンでして、そのときの思い出がよみがえりました。とにかく狂いのないピッチと高音域の美しさは筆舌に尽くしがたいものがあります。オクタヴィアンのマグダレーナ・コジュナさんのオクタヴィアンもすごくて、声質の張りが素晴らしい。サクソフォーンでフラジオ音域が決まった時の心地よさを思い出しました。

ラトルの指揮は、いつものようにダイナミクス・レンジの付け方がかっこうよいです。ああ、ここでここまで音量を落とすんだ、という驚き。クライバーのようなうねるようなダイナミズムではなく、音の強弱の振幅が織りなすダイナミズムと感じました。

それにしても、終幕部の三重唱のすばらしさと言ったら、もう何も言えないです。

Classical

若杉弘さんの訃報、残念でなりません。

私はまだオペラ初心者ですが、それでも若杉さんの指揮を何度か体験しました。 初めての体験は2004年に東京室内歌劇場がシュトラウスの「インテルメッツォ」でした。その後、2007年におなじくシュトラウスの「ダフネ」と、シュトラウスの珍しいオペラを聴くことができたのです。一番印象的なのは新国立劇場のピットに立たれた2007年の「蝶々夫人」と2008年「軍人たち」でした。特に「蝶々夫人」は、ジュゼッペ・ジャコミーニさんのすばらしさもあいまって、人生至福のときのひとつでした。「軍人たち」は、文句なしの快演でして、大いに感動しました。

その後、予定されていたピットに入られなくなってしまいまして、とても心配をしていました。

新国立劇場のオペラトークには、本来なら若杉さんが出演されるはずでしたが、お病気で登場できず、変わりに黒田恭一さんがお見えになってお話されていました。その黒田さんも亡くなってしまわれまして、本当に人が亡くなるということがこんなにもあっけなく決定的で悲しいものであるということを改めて認識しました。

次のシーズンでまた若杉さんの指揮を聴くことができるのを楽しみにしていたのですが、本当に残念でなりません。特に「影のない女」の指揮が予定されていただけに、残念です。ドレスデンの総監督を勤めておられたという経歴もあいまって、「影のない女」を楽しみにしていたのですが……。 心よりご冥福をお祈り申し上げます。