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グッバイ、レーニン! [Blu-ray]
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グッバイ・レーニンという映画がありました。2003年の映画です。

ベルリンの壁が崩れて14年あまりのころの作品です。

ネタバレになるのであまり触れませんが、たしか熱心な党員だった母親が心臓発作を起こしてしまい、過度なショックを与えないように、息子がベルリンの壁が崩壊した事実を伏せるため活躍する、という話だったかと。

舞台は壁崩壊直後の東ベルリンです。

とても秀逸な映画で、しかもめちゃくちゃおもしろくて、映画館で身をよじって笑いました。本当におすすめの映画。

たとえば、母親がテレビを見るわけですが、テレビでは壁崩壊のニュースがひっきりなしに流れます。ですので、テレビニュースを捏造して、壁崩壊の事実を母親に知らせないようにするんですが、このパロデイ精神が本当に面白くて面白くて。

東ベルリンに西ベルリン市民が訪れるわけですが、これを「西ドイツが崩壊して東ドイツに市民が逃げてきた」みたいな説明をするニュースを創ったり、まあ奇想天外で面白いです。

とにかく、壁の中に囲われていた人々が、必死になって、自由を渇望し謳歌するというベクトルが伝わってきました。きっと当時の我々には想像のつかないことだったと思います。

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夕闇のブランデンブルク門。デジカメを初めて買ったころなので下手くそな写真ですが。当時の街の様子はつかめるかもしれません。

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こちらは、ソヴィエト連邦との友好を記念したモニュメント。今もあるのでしょうかね。。

目に見える壁ならまだよいのでしょう。壁が透明なのが、壁崩壊後の壁のあり方なのかも、などとおもいます。

そうした壁は、もともとあるものでもあり、新たに創られたものでもあり、あるものは有用で、あるものは有害なものでしょうね。

仕事場に同僚が出ていて、気もそぞろな土曜日の夜です。みなさま、どうかお身体にお気をつけて。

ではグーテナハトです。

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1999年に行ったベルリンは、先輩のYさんと一緒でした。昨日出てきた倫理学の先生というのがこのYさんです。

このベルリンの夕方は、たまには別行動をということで、Yさんは美術館、私は東ベルリン中心部への散策という感じでした。

その時の記録が出てきて懐かしかったので引用します。

アレクサンダー広場の少し西側、鉄筋コンクリート造りの古い郵便局にテレホンカードを買うべく入って行った。怖そうな窓口婦人がこちらを睨みつけて早くこっちに来い、と怒鳴っていた。どうやら若干ご機嫌がわるいらしい。慌てて彼女の窓口へ向かう。ここに来るまでに何度も反芻していた言葉(「ここでテレホンカードを買うことは出来ますか? Kann man hier Telefonkarte kaufen?」)をゆっくり口に出してみる。彼女は大きく、もちろん、とうなずき、「50マルク、○○マルクがあるけれどどっちにするのよ?」と尋ねてきた。国際電話で使うのだから「50マルク御願いします」と答える。彼女は「わかったわ」と50マルク分のテレホンカードをカウンターに差し込み、度数が確かに50マルクであることを示す。「ありがとう」「どういたしまして…」。こうして東ベルリン郵便局での老獪な窓口婦人との戦いは終わった。テレフォンカードにはペルガモン博物館の美しいアラビア絨毯の写真が印刷されていた。時刻は丁度17時。郵便局内の電話で日本へ電話をかけた。「今東ベルリンにいるんだわ…。」

とっぷりと日の暮れた東ベルリン中央部からフリードリヒシュトラーセへと戻る。連れのY氏との待ち合わせ時間までしばらく間がある。テーブルのついた、日本でいえばさしずめスターバックス風の店に入りホットドックとコーヒーを入手し、本を読む。とうぜん見知らぬ日本人の隣のテーブルにつく人は居ない。何かしら敬遠されているような気配を感じる。いたし方あるまい。日本では感じられぬ「Minorityであること」を自覚する。だが、これは何も不思議なことではないし、それを受け容れるだけの理解力も持ち合わせていた。外国に出ると日本では決して感じることのできない日本という国とのつながりを考えざるを得ない。

  

そう。いろいろ思い出してきました。ドイツ、特に北ドイツはなかなか厳しい風土でした。私の大学時代の先生は「北ドイツ人は本当に厳しく冷たいのですよ。まるでK先生のように。あ、K先生はミュンヘン生まれですが」とよく言っていました。もちろん冗談めかしてですが。

ベルリンもやはり北ドイツですので、そうそう優しく接してもらえるわけではありません。ましてや外国人ということも有りますので、なかなか難しい局面も多々ありました。当時そのYさんとその件について散々話しました。フランクフルトの魚料理屋でした。いささか飲みながらしゃべっていたので、店員に「飲み過ぎね」と言われました。

しかし、人間というものはやはりどこにあっても異質なものに対する拒否反応を示すことに成ります。それはおそらく原始的な本能に拠るものなのだと思います。逆に言うと、異質なものを許容できる包容力こそが、人間の高度な能力なのかもしれません。

私は当時もいまも、この原始的な本能というものの重要性を理解しているつもりですが、一方で、それを乗り越えることの必要性も理解しているつもりです。

ほんとうに寒い毎日です。みなさまもどうかお身体にはお気をつけて、風邪やインフルエンザにご注意ください。
ではグーテナハトです。

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昨日、私は「竣工直後のライヒスターク」と書きました。1999年に修復されましたので、それは大きな間違いではありません。私が写真を撮ったのは、1999年だったと記憶していますから。

本来的には、1894年に完成したのですが、1933年に炎上しました。国会議事堂放火事件というもの。これがナチスがドイツを掌握する直接的なきっかけとなりました。コミュニストに対する弾圧の口実としても使われました。

その後、1938年11月9日は水晶の夜と呼ばれる反ユダヤ主義暴動がありましたね。

で、この11月9日という日付は、ベルリンの壁崩壊の日と同じなのだそうです。

そういう暗い記憶と華々しい記憶が交錯するのが、このベルリン界隈だと思います。

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逆光ですが、そのブランデンブルク門。

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ベルリンの壁の跡地。

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チェックポイントチャーリの跡地にて。

ナチスドイツの禍々しい記憶が今後の世界においても尊重されることを願ってやみません。今日もパキスタンで悲惨な事件があったようですし。

今年の夏に、倫理学の先生と話をする機会がありました。世界においては、様々な価値観があり、そうしたなかでは、たとえば人権といったものを軽視するような価値観もあるわけです。そもそもそれが人権として語られないのでしょうから。

それをどのように理解するべきか、ということを問いかけたのですが、その答えは「イデオロギーと真理を混同してはならない」というものだったと記憶しています。

この「真理」というもの。もしかすると他の言葉を先生は語っていたようにも思いますが、この真理という言葉を信用できなくなってしまったのが、現代なのではないか、とも思うのです。先日もすこし書いたフーコーの件とか、レヴィ=ストロースの議論とか。西欧の進歩史観のようなものですら、局地的で一時的な一つの価値に過ぎないのかもしれない、などと思うわけです。

価値相対主義は、多様な価値を認めるものであるべきではありますが、どこまで価値が拡散していくのか。

そんなことを思いながら、過ごす今日このごろです。

ではグーテナハトです。

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鬱蒼と茂る?人参畑。

最近のスーパーで買う野菜は、長時間冷蔵倉庫に置かれていたりするそうで、実はそうした保存期間中にビタミンが失われてしまっているのでは、という話を聞いたことがあります。

ご実家が農家だった後輩は、家の野菜はすごく甘い。だが買ってきた野菜は全然味がしない。もう買ってきた野菜は食べられない、などとなんとも羨ましいことを言っていたのを思い出しました。

野菜は新鮮なものが一番。ですが、ワインは古いものも美味しい。音楽も、やはり新鮮でもよいし古いでも良い、なーんてことを思ってました。

メガネが合わず、頭痛と肩こりがひどいこの一二週間ですが、ようやくメガネが本日届きました。これで治るはず!

今日は、ビル・エヴァンスを聴いて過ごしました。

それでは取り急ぎグーテナハトです。

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秋は深まるばかり。アンニュイな日々。

昨日からジョー・ザヴィヌルのアルバム聴いていました。彼はウィーン音楽院に通っていたんですね。ウィーン伝統の先にウェザーがあったのか、となにか新鮮な気分です。

今日も短くおやすみなさい。

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11月も半ばを過ぎました。そろそらクリスマスなんですかね。先日、夏の写真を載せていた気もしますが、時の経つのは早いものです。

これまでに体験したことのない時間の使い方を求められる今日この頃です。工夫しないと何もできなくなってしまいます。はやく適応しなければ。

ではおやすみなさい。

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仕事場近くの風景。水があると心が安らぎます。

辻邦生のお母様もやはり水辺がお好きだったとか。不忍池のほとりに立っていたようなことがあったそうです。「のちの思いに」のなかで紹介されていたエピソードです。

私もどっちかというと近くに水辺があった方がいいなあ、と思います。数年前引っ越しで家を探していたとき、池の近くの部屋を選ぼうとおもったことがありました。ですが、その池は下水が流れ込み決して美しいとはいえなかったので諦めました。

いまでも水辺の見晴らしのいい部屋に済むのが夢です。

それでは夢のままおやすみなさい。

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本日も休息日。体を使いすぎるとどうも調子が悪くなります。そういう時はよく食べよく眠り、ひたすら部屋を掃除するぐらいしかありません。いろいろと片付けてスッキリしました。

木もビルも上へ上へと伸びていきますが、いつかはなくなるのですが、どうやってなくなっていくのか。林立するビルを眺めながらそんなことを想像すると面白いです。

それではグーテナハト。

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仕事場の近く。柱状列石のようです。

いろいろばたばたしていました。

《ドン・ジョバンニ》も断念しましたが、行った方に聞いたところでは、楽しいパフォーマンスだったそうです。

今日はビル・エヴァンスConsecration と、シュトラウス
の《平和の日》を聴きました。脈絡なし。ビル・エヴァンスを聴き込むというプロジェクトも少しずつ着手です。

では取り急ぎグーテナハトです。

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違反車

仕事場近くで見つけました。残念。

アムフォルタス、について書こうと思いましたが、仕事でトラブルに巻き込まれかけずじまい。仕事中ずっと気を張り詰めている一週間で、今日は少し早く帰宅して、少しばかり近所で泳いできました。

今週末はあらゆる意味で山場です。難しい舵取り。集団と個人のバランス。などなど、思うところあり。

Inside Out
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今日の一枚。高校の時にこのアルバムを聞いて、「なんじゃこれは。。。」と衝撃を受けました。なんて曲だ、めちゃくちゃだ、と。サックスがバッキングに入ったり、奇天烈なリズムとキメキメフレーズ。こんなフュージョン聴いたことがない、と。。

ですが、今日聴くとそんなことはなく、実にジャジーな一枚です。プーランクやストラヴィンスキーのような、なにか流麗なんだが、いろんな疵や仕掛けが施されている、そういう音楽なのではないかなあ、と思いました。きっと小説もそういう小説が面白いはず。辻邦生もよく読むとそういうアンバランスさをはらんでいることに気づきますね。

それではとりいそぎですがグーテナハトです。