Jazz

ユー・アンド・ミー ユー・アンド・ミー
ファット・ファンクション (2007/02/28)
アップフロントワークス(ゼティマ)

この商品の詳細を見る

さらに刺激を求めて、ファット・ファンクションを聞いてみました。このバンド、本当に恰好良いんですよ。ホーンセクションの分厚さとか、ラップとか。むしゃくしゃしているときに聞くとちょうど良い感じに気分をいなしてくれます。

Like a River Like a River
The Yellowjackets (1993/01/19)
GRP

この商品の詳細を見る

少し古いですが、イエロージャケッツ。このアルバム、はじめて買ったイエロージャケッツなんですが、最初は全く意味不明、と言う感じ。ところが、数年後に聴き直してみると、いいじゃん、これ、みたいなノリで気に入ってしまいました。ボブ・ミュンツァーは、マイケル・ブレッカーと違う意味で本当に器用です。バス・クラリネットも巧いですしね。

Opera

春になりました。日差しの色も徐々に変わってきたような感じですね。

気分を変えて、今日はSmooth Jazzを少々、それからシュトラウスのオペラ「平和の日」を聞いています。

Smooth Jazzはリッピントンズです。このアルバムのサックス奏者は、かつてチックコリア・エレクトリックバンドに在籍していたエリック・マリエンサルです。エレクトリックバンドで、ゴツゴツした曲を吹いていた御仁とは思えない爽やかさ。いいですね。

レット・イット・リップ レット・イット・リップ
リッピントンズ (2003/05/21)
ビクターエンタテインメント

この商品の詳細を見る

それから、シュトラウスの「平和の日」。「ダフネ」とセットで演奏される予定だったそうです。そう言われてみるとダフネと雰囲気が似ているような……。こちらはハッピーエンドの音楽なので、安心して聞けます。これはまだ二回ほどしか聞いていないので全貌はまだよく分からない感じです。そんなに長くないのですぐに覚えられそう。でも、エレクトラ、サロメのような凄みもないですし、カプリッチョやインテルメッツォのような小気味の良さもあまりない、少々地味な印象です。

Richard Strauss: Friedenstag Richard Strauss: Friedenstag
Richard Strauss、 他 (2002/05/14)
Deutsche Grammophon

この商品の詳細を見る

Japanese Literature

会社帰りに途中駅のカフェで読みかけの本を読みました。とても面白い本。ストーリー展開が妙で、ページをめくる速度がついつい速くなってしまいます。

それで、読み終わりました。分厚い上下巻本でしたので、読み応えも十分。 よくぞここまでの長編を完成させたなあ、という大きな感歎。

しかし、なぜかその後襲ってくる虚無感。なんなんだ、これは! と言う感じ。

確かにストーリー運びは巧いし、史実を紹介しながら展開していくので、興味をひかずにはおられない。描いているテーマも大きいもの。理想を求めて変革しようとする若者達の辛苦に満ちた試みとその挫折が描かれています。 しかし、何かが物足りない。

そう自問自答しながら、雨に吹きさらされて帰ってきました。

辻邦生さんの文学も、理想と現実の隔絶や、それを乗り越えようとする意志、そして乗り越えられない現実を突きつけると言う感じで、構造としては似ているのですが……。

やはり、辻文学にくらべると、描写にムラがありました。また、現実と明らかに乖離している部分、誤っている部分が分かってしまうのでした。

これだけの長さのものを完成させるのは並大抵ではないです。しかし、それを一分の隙もなく完成させるのはもっと難しい。そう言う意味では、辻文学はより完成に近づいているなあ、とあらためて思うのでした。

Opera

新国立劇場「さまよえるオランダ人」行ってきました。思った以上に楽しめた3時間でした。

  • 最初に登場したダーラント役の松位浩さんは、日本人離れした良い声。びっくりしました。がぜん盛り上がります。
  • ゼンタ役のアニヤ・カンペさん、声が太くて響き渡っています。ゼンタって、オランダ人をほとんど病的に恋しているような妄想癖のある女性なので、もっと可憐で華奢な感じをイメージしていたのですが、ブリュンヒルデ的女傑としてのゼンタ像を見せてくれました。ゼンタの独唱部分があの迫力ですから必然的な帰結なのですが。
  • オランダ人のユハ・ウーシタロさんも良かったです。オランダ人の持つなぞめいた性格を良く表現されていたと思います。
  • 指揮のミヒャエル・ボーダーさんは、迫力あるサウンドを聴かせてくれたと思います。ただ、オケ的について行ききれてなかった感は否めませんでした。もっとも、この曲もやはり難しいんだろうなあ、とは思いますが。

さて、帰り道、初台から新宿まで歩いてみました。今までは京王新線で一駅乗っていたのですが、少し運動しなければと言うことで、チャレンジしたのです。とはいっても一駅歩くだけですので、20分ぐらい歩いたでしょうか。17時過ぎたというのに、まだ太陽が沈みきっていませんでした。都庁の無機質な建築に太陽の赤い光が反射しているのが、美しくて、ついつい写真を撮ってしまいました。

 tocho2

さて、次の新国は24日の運命の力です。これもはじめて見るオペラなので楽しみですね。

Japanese Literature

最近、読書の話題がないのですが、本を読んでいないというわけではありません。
先週は、文芸誌を図書館から借りて読みふけっていました。辻邦生さんの本ばかり読むのも少々偏っているかな、と思ったと言うのもあります。
文芸誌自体、読むのは久しぶり。大学の頃ちらりちらりと読んでいたとき以来ですね。
オペラで言ったら、ガラ・コンサートみたいなもので、沢山の作家さんの色とりどりな小説を読むことが出来るというのは刺激的でした。そういえば、あの芥川賞作家もあの直木賞作家も読んだことなかったなあ、と言う感じで、新鮮な感動が沢山でした。松本清張や井上靖の短篇もたまたま読むことが出来て、読む愉しみを堪能することが出来ました。
今週は後半に本に戻ってきました。それについては明日書くことにいたしましょう。

Opera

Strauss: Ariadne auf Naxos Strauss: Ariadne auf Naxos
Richard Strauss、 他 (2001/09/18)
Deutsche Grammophon

この商品の詳細を見る

今日は久しぶりに「ナクソス島のアリアドネ」を聞きました。劇中劇の途中までです。久しぶりに聞く「アリアドネ」は本当に素晴らしいです。「エレクトラ」のような大編成オケではなく、ピアノなどを含んだ小規模なオーケストラなのですが、そのアンサンブルが小振りな花を愛でるような気分で聴くことが出来るのです。
それから、冒頭の執事の台詞(舞台俳優が台詞を言う場面)のドイツ語の美しさ、冷厳でありながら豊かな倍音を含んだみずみずしい声の響きにも感じ入りました。
すこし「オランダ人」に疲れていたところだったので、良い息抜きになりました。