寝ながら学べる構造主義

いまさら感あり、なかなか恥ずかしさもありますが、以下の本を読んでみました。寝ながらは学べないので、電車の中でKindleで読んでいました。

寝ながら学べる構造主義 (文春新書)
文藝春秋 (2012-09-20)
売り上げランキング: 1,483

構造主義の先駆としてのマルクス、フロイトを取り上げ、その後構造主義四銃士として、フーコー、レヴィ・ストロース、ロラン・バルト、ラカンを取り上げた入門書です。入門書ならではの深みと面白さというものがあり、今回読んでとても楽しかったです。
現在の相対主義的価値観が、どのように生じたのか、ということがよく理解できます。
私は、構造主義とは兎にも角にも主体が失われ、普遍的妥当性と客観的必然性が形式以外のところで失われる過程と捉えました。それは、まさに現代のあり方を捉えています。あるいは、構造主義が現代を作ることに加担した、ということなのだと考えました。
そういう文脈でとらえると、ロシアのクリミアへの勢力伸長や、中国の南シナ海や東シナ海での勢力拡大といった、力による現状変更も、国際秩序というある種の相対的価値観に囚われることなく、別の論理で説明のできるものだ、と思いました。
また、齢を重ねてから再びこういった哲学関連書を読むというのは実に興味深いものが有りました。特にラカンのオイディプスコンプレクスのあたりは、世の中を渡り歩くためには極めて重要な実践的概念だと思います。
ちなみに、同僚に構造主義を知っている人はあまりおらず、さすがに一般には知られていない概念なのだなあ、ということを再確認しました。こういう乖離も、舞台と客席の乖離につながるものだと思い、難しさを感じることがよく有ります。
今日の音楽はこちら。ディーリアスのフロリダ組曲。なにか落ち着く一曲。

ではグーテナハト。

0

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください