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先日の続きです。

オペラと映画、といった時に、レリスは「映画がオペラを救う」とありましたが、実際にはそうではないのでしょう。映画はオペラの座を奪ったのでしょう。オペラの後継が映画なのです。

逆に言うと、そういう意味では、映画はオペラを救ったとも言えると思います。

人々にプロットと音楽を一度に見せるという機能を持っていたのは、かつてはオペラや演劇でしたが、その主役は映画になった、といえるのですから。オペラや演劇という、コストのかかるプロットから、映画というコストレス(あるいは、収益率の高い、かもしれませんが)なしくみができたと言うことが重要なのかもしれない、などと思いました。

やはり、大勢の観客が一堂に集まって、一つのスペクタクルを共有するというのは大事なことなのでしょう。たとえ、観客同士が知己でなくとも。

その感覚を、黒田恭一さんが「はじめてのクラシック」という本で書かれていたのを覚えています。もう30年以上前に読んだのですが、確か第九の感動的なレコードを聴いていたのだが、聞き終わると虚しさを感じた、というった話だったと思います。

映画館での映画も、オペラも演劇も、観客が一つの機会においてある意味「拘束」され、一つのプロットに向き合うという仕組みが、大切なのではないか、と思います。

後もう3つねるとお正月。お正月には餅食べて、お掃除をして、休みましょう。早く書け書け年賀状。

頑張ります。。

ではグーテナハトです。