昨日の夕方から聴き始めたショスタコーヴィチの交響曲第八番は、実に今の僕の風情にぴったりでして、これぐらいの曲で落ち込むところまで落ち込んでいって、ぐるぐる振り回されて、ぽいと投げ捨てられるぐらいがちょうどいいのやもしれません。
この曲は、ムラヴィンスキー盤を聴いたのがはじめて。中学生のころか高校生のころか、そのころ。当時から第三楽章のトランペットが好きでしたねえ。そういえば、大学生のときNHK交響楽団でこの曲の実演に触れているのですが、記憶は定かではありません。
昨日はバルシャイの全集から、今日はロジェストヴェンスキーの全集から聴いています。ロジェストヴェンスキーのほうがなぜか洗練されていて鋭利な刃物を突きつけられているかのように思えるのに対して、バルシャイ盤はずっしりと重い足かせをはめられて沼地を歩いているような気分になります。 バルシャイ盤は録音が少し残念ですが、このリヴァーヴ感と中低音が強調されている感覚が実にショスタコーヴィチ的だなあ、と思うわけです。どうしてこれがショスタコーヴィチ的なのかは良くわかりませんが、たぶん、何らかの僕の不安感とつながっているはず。僕が良く見る悪夢の風景にぴったりのサウンドなのですよ。
この曲もやはりスネアドラムが大活躍でして、特にバルシャイ盤の第一楽章のスネアドラムの打点のタメがすごくいい。下手をしたら遅れているととられてしまうかもしれないぐらい。こういうグルーヴ感は大好きです。
最近とある趣味を復活させまして、これがめっぽう楽しい。音楽聴きながら趣味に取り組むのが幸せでしかたがなくて、辛いことも忘れられるぐらいです。まあ、時間のムダなのかもしれませんが、今のところ生きていくに必要な時間とでもいえましょうか。幸い、英語の勉強にもなりますので、実益を兼ねている次第、と自分を納得させています。