Miscellaneous

会社の人事部から親展と書かれた封筒が送られてきまして、ドキドキしながら封筒を開けてみると、TOEICの受験票が入っていました。9月半ばに実施だそうです。あと二ヶ月弱。これからどれだけレベルを上げられるか。

元来頭が悪いので、英語は苦手でした。元を正せば、中学一年生の時の先生と仲が悪かったというところもあるのでしょうけれど、一年間の浪人生活で何とか人並みのレベルにまで上げたのですが、その後は特に磨くこともない時代が続きましたが、新婚旅行で北欧に行ったときに、英語の必要性を身をもって感じました。

オスロの港からフィヨルドの対岸にあるフラム号博物館とハイエルダールの博物館に行ったときのこと。渡し舟の中にポケット版の英和和英辞書を落としてしまったのでした。蒼くなって、桟橋に戻るも、船には誰も乗っていない。見回すと、船長がこちらに歩いてきます。もう7月というのに、白いウールのセーターを着込んだ口ひげのダンディな方で、根っからのキャプテンって言う感じでした。彼と片言英語で話しをして、どうやら忘れ物を桟橋の入り口の切符売り場に預けてきたというのです。Thank you! Thank you! といいながら握手して、今度は受付のおばさんと対決。僕が英語で必死に話すんですが、ぜんぜん理解してくれない。Dictionaryを忘れたのだ、Captain said it is here、見たいな感じで言うんだけれど、ぜんぜん納得してくださらないのです。そのうちおばさんは気がついたように、「ああ、Word bookね!」といって、僕の辞書を返してくれました。もちろんここでもThank you Thank you!と握手。ココで学んだこと。小さな辞書はDictionaryではなくWord Bookなのですね……。

そんな感じで、英語の勉強し始めましたが、ぜんぜん上達しません。もう若くないし、頭もよくないですし、サボってばかりだし、というところです。猛省。。

この前読んだ「タウ・ゼロ」という文庫本のあとがきには、「この本を試験前に読んではならない。人生どこで足を踏み外すかわからない」と書いてありましたが、そうなのですよねえ。私はいまのところ人生の落伍者ですのでそれが良くわかります。だから、大学入試の夢をたくさん見るのです。

Classical

若杉弘さんの訃報、残念でなりません。

私はまだオペラ初心者ですが、それでも若杉さんの指揮を何度か体験しました。 初めての体験は2004年に東京室内歌劇場がシュトラウスの「インテルメッツォ」でした。その後、2007年におなじくシュトラウスの「ダフネ」と、シュトラウスの珍しいオペラを聴くことができたのです。一番印象的なのは新国立劇場のピットに立たれた2007年の「蝶々夫人」と2008年「軍人たち」でした。特に「蝶々夫人」は、ジュゼッペ・ジャコミーニさんのすばらしさもあいまって、人生至福のときのひとつでした。「軍人たち」は、文句なしの快演でして、大いに感動しました。

その後、予定されていたピットに入られなくなってしまいまして、とても心配をしていました。

新国立劇場のオペラトークには、本来なら若杉さんが出演されるはずでしたが、お病気で登場できず、変わりに黒田恭一さんがお見えになってお話されていました。その黒田さんも亡くなってしまわれまして、本当に人が亡くなるということがこんなにもあっけなく決定的で悲しいものであるということを改めて認識しました。

次のシーズンでまた若杉さんの指揮を聴くことができるのを楽しみにしていたのですが、本当に残念でなりません。特に「影のない女」の指揮が予定されていただけに、残念です。ドレスデンの総監督を勤めておられたという経歴もあいまって、「影のない女」を楽しみにしていたのですが……。 心よりご冥福をお祈り申し上げます。