マリオ・プーヅォ「ゴッドファーザー」

 これも高校時代に読んでいなければならない本でした。二日で読み終わりました。もうあらすじは有名だと思いますので、多くは触れません。非情だと思っていたマフィアの世界にも情の入り込む余地があるとは。けれども、やはりやるときはやるのですねえ。

おはずかしながら、映画すら見たことがないという体たらく。まったく私は今まで何をしていたのでしょう。まあ、映画を見る前に本を読んでおいてよかったと思いました。先入観を持つことなく読めましたので。さらにいえば、本の方が細かい心情の機微を感じ取ることができますので。

この本をもっと早くに読んでいれば、もう少しましな人間になれたかもしれません。弱みを見せてはならず、思慮深い言動を心がけていたはずですが。とはいえ、過ぎ去ったことは戻りませんので、先だけを見据えて歩いていくことにいたしましょう。

昨日、しおりを忘れまして、読むのを中断したときに、ページ番号を覚えることにしました。そのとき、思い出したのが小さい頃のこと。やっぱり本を読んでいたのですが、眠たくなってページを閉じようとしたとき、ページ番号を忘れませんように、と神様にお願いをしていたのですね。お願いの効果か、翌日もページ番号を覚えていました。幸福な読書にまつわる記憶ですが、そういう意味では、今の私も幸福な読書生活を送っているといえましょうか。