ドイツ語のトゥーランドット

そろりと、部屋の片付けをしようと言うことで、数あるCDのなかから、今ひとつなものを売ろうかなあ、と選別をしていたのですが、何年も前にかった少し怪しげな海賊版とおぼしきCDを売ろうか売るまいか、すこし悩んでいました。

それが、このショルティ指揮のトゥーランドットで、録音は1956年5月19日にケルンにて録音されたもの。そしてこれ、歌詞がドイツ語です。まあ、昔はオペラは上演する国の言語で演奏されるのが常でしたので、そうそう珍しい話ではありませんが。カラフがPadre! Mio padre! と歌うところはVater mein Vaterになっていて、「誰も寝てはならぬ」はKeiner schlafeになっている。すごく面白い。

で、このCD、買った当時は相当録音が悪い! という印象で、死蔵していたのです。今回、このCDを手放すかどうか少し悩んだので、念のためもう一度聴いてみました。

そしたら、めちゃ、面白いんですね、これが。録音は決してよくはありません。でも、若きショルティの爆発的なパワー炸裂で、サウンドも分厚くて、カミさんといっしょに「凄いね!」 と感心していました。

買った当時は、たしかショルティの破壊力をして、トゥーランドットがどう料理されるのか、興味があって買ったんですが、数年越しでようやく堪能できたという感じです。ショルティは一般的な評判は悪いのですが、私にしてみると、マーラーやブラームスを教えてくれた師匠だったりするので、そう無下にもできないのです。

  • 指揮:ゲオルグ・ショルティ
  • トゥーランドット:クリステル・ゴルツ
  • カラフ:ハンス・ホップフ
  • リュウ:テレサ・シュティッヒ=ランダール
  • ケルン放送交響楽団
  • ケルン放送合唱団
  • フンボルトギムナジウムケルン少年合唱団