2013/2014シーズン,Giacomo Puccini,NNTT:新国立劇場,Opera

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この週末は大仕事でした。友人の結婚式のため、《カルメン》をエクスチェンジしましたので、土曜日が《カルメン》、日曜日が《蝶々夫人》ということになってしまい、ついでにとある原稿の締め切りもかかえていました。
ということで、息つくまもなくあっという間の週末でした。
土曜日の《カルメン》は、皇太子殿下がいらしていたり、有名な女流作家をお見かけしたりと、華やいだ感じの公演だったと思います。皇太子殿下登場の折は拍手が起こりまして、100年前の欧州もやはりこういう感じだったのか、などと思ったり。エクスチェンジして良かったかも、などと。
日曜日の《蝶々夫人》は、初日に体調不良でキャンセルしたアレクシア・ヴルガリドゥが登場し、盛り上がりました。指揮のケリー=リン・ウィルソンの素晴らしさが際立っていましたね。緻密で大胆でした。女性らしいきめ細やかさがありながらも歌わせるところはダイナミックに歌わせ、ドラマを支える劇的な演奏でした。
やはり、ドラマが躍動するのは音楽があるからです。これは、聴いている時にはなかなか気づかないことなのかもしれないのではないか、と思います。ストーリーや歌唱に感動している気がしていますが、実は指揮者によって勘当させられている、という状況です。私はこの感覚を、ペーター・シュナイダーや若杉さんの指揮で学んだように思います。
土曜日のカルメンも、日曜日の蝶々夫人も男のエゴで死に至る悲劇のヒロインです。ふたりは正反対のタイプの女性ですが、共通しているのは、ふたりとも男によって造形されたキャラクタであるということです。オペラの中でも外でも悲劇なのかもしれないです。
というわけで、続きはまた明日。