Apple Music はTowerを倒すのか? その4 聴き方が変われば音楽も変わる?
はじめに
あー、これやられてしまうと、レコード店は辛いですね。
前から欲しかったロリン・マゼールの初期録音が収められたボックスセットですが、Apple Musicで聴けてしまうのです。ちなみに、某レコード店では8,000円弱で売られているものです。
The Complete Early Recordings on Deutsche Grammophon
本当に複雑な心境です。こうやって、文化というものは変わっていくのですね。
音楽の聴き方が変わる
今日はこちらも聴きました。Incognitoの昨年のアルバムであるAmplified Soulです。
いや、本当にカッコイイアルバムでしたよ。特に、14曲目のNever known A Love Like This。このホーンセクション、かっこ良すぎですわ。
今までであれば、このCDを買うかどうかをしばらく逡巡して、買おうと決めてから実際に手にした後に、ワクワクしながらCDプレーヤーに入れて、再生ボタンを押して、あ、カッケーとなるのが気持ちよかったのですが、今となっては、1クリックで聴けてしまうわけです。かつての、あの聴きたいと思ってからのタイムラグというものがまったくなくなってしまいました。
さらには、せっかく買ったのだから、何度も聴かねば、というある意味庶民的、あるいは学生的な感覚というものもなくなってしまうのでしょうか。かつては少し聴いただけで分からなければ、(せっかく買ったのだから!)何度か繰り返し聴くうちに、理解が深まり、ああ、イイ曲だったね、イイアルバムだったね、ということが会ったのです。ですが、Apple Musicではそうしたこともなくなる可能性があります。どんどん聴いて、気に入らなければその場でどんどん切り捨てていくという聴き方になってしまう恐れがあります。
こうした音楽の聴き方の変化というのは、CDが登場した時にも議論されたの ではないでしょうか? レコードのA面B面の裏返しがなくなるとか、頭出しが容易になるので、アルバムすべてを聞くことがなくなるのではないかといった議論です。
レコード時代からCD時代になって、音楽の聴き方が変わったかどうかは私にはわかりません。というのはレコード時代を知らないからです。
私が現代のストリーミング・ネイティブな方々の感覚を相互で理解できないように、私もレコード時代を知っている方と真に分かり合えることはできないのではないだろうか。
そうやって、時代とともに音楽とは変わっていくものではないか。同じ音楽であっても聴き方に酔って意味は変わるだろうから。
などと思います。
今日も妄想続きです。まったく。。
では、おやすみなさい。グーテナハトです。
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