昨今、ジャズに加えて、Apple musicのプレイリストでR&Bなど含めていろいろ勉強しています。
だいたいは、自分が若い頃の音楽が、自分にとって重要な音楽になるはずです。若く輝いていた時間を、音楽を聴きながら、それを触媒にして追想するわけです。
それ以降の若い人々にとっては、それらはナツメロになります。
若い頃というのを、ものごころついてから大学の頃までをさすのだと思いますが、当時特に好んで聴いたことがなかったとしても、どこかで耳にしていた音楽が潜在意識のなかに埋められていて、後になって聴くと、何か故郷に帰ったかのような落ち着きを感じることになるのでしょう。
そうした音楽は、私にとっては、70年代から80年代、あるいは90年代初頭にあたるようです。
幼い頃は、自分こそが世界です。その唯一の世界の美的な音楽が絶対で、それは、あたかも、ヤハウェが、自分以外に神を持ってはならない、とするのと同じくらい絶大な信仰なのだと思います。
音楽嗜好の相互理解は絶対に不可能です。お互いに嗜好があえばそれは大変な幸運ですが、会話をしても議論をしても互いに理解することはできません。
そうした幼い頃の無意識で絶対的な音楽体験というものが、音楽の嗜好を形成する重要な要素になっているはずです。
それを思ったのはこちらを聴きながら。名アレンジャーであるクラウス・オガーマンのGaye of Dreamsです。私がこのアルバムを購入したのは20年ほど前で、中古レコード屋で見つけた時には狂喜したものです。オガーマンのアレンジは、ドビュッシー以降のフランス音楽的な不協和音の活用にあるのだと思います。
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昨今、私的プロジェクトが動きません。多忙で片付く問題ではありませんので、注意深くしたたかにやらないと。
では。