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この国のかたち〈1〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎
文藝春秋
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数ヶ月前に、NHKスペシャルで「この国のかたち」というシリーズが放送されました。いろいろと興味深く、特に、東国武士団は、開拓農民だったという史観には随分納得したり驚いたりしたものです。

それで、改めて本を買って読み始めたという次第です。日本の歴史は学生時代に一通りは抑えてはいるのですが、「日本人とは?」とか「この国とは?」という問いを立ててみたことはありませんでしたので、興味深いですね。
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さて、今日、家族でサイクリングをしていました。河川敷の運動場横を自転車で通ったのですが、中学生か高校生かの野球チームとすれ違いました。目が会うと、彼らは、体の向きを変えて、帽子を取って私らに「今日は!」と挨拶するわけです。それが、何か「この国のかたち」に出てきた薩摩の郷中のような質実剛健な清々しさを感じました。

ですが、本当にそうなのかな、とも。きっとチームのメンバーや顧問がいる前なので、決められた作法を守っているだけに過ぎず、役割を果たしているに過ぎないのではないか、とも。

こういうところを考えるのが大事なんだろうな、と思いました。

とはいえ、何かいい気分にさせてくれるひとときでした。それが本当であろうと、作られたものであろうと、事実が大切だなあ、とも思います。

さしあたり、昨今考えていることはこんなことなのかもしれません。揺れ動く世界の中で、どうあるべきなのか、ということを考える義務がある、ということなんだと思います。

それではみなさま、おやすみなさい。