ジュリーニのブラ2。あるいは、遠くへ来たものだ、の件。
ユニバーサル ミュージック (2014-02-26)
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今日はジュリーニのブラ2。録音は1991年で、ウィーンフィルとの演奏。ジュリーニらしい重みとともに、軽やかさを兼ね備えた、絶妙な演奏です。ロスフィルとの演奏もあるようです。そちらも聴いてみたいです。
私の中では、ジュリーニといえば、ブル8でして、あの第一楽章の圧倒的な高揚感が懐かしいです。あれがきっかけで、ブル8を何枚も買い込んで聴き比べたものです。
そういう意味で言うと、ジュリーニのブラ2もブルに聴こえてもいいはずで、確かに第一楽章の展開部のあたりは、確かに対位法的構築美がブルっぽい感が横溢しています。第二楽章もやはりどこかブルックナーような空気で、深い森の中に沈んでいく感覚。
まあ、それにしても、本当に本当に遠くまで来てしまったものです、なんてことを考えながら、聴いてしまいました。
珍しくもありませんが、気がつくと40年以上も生きているわけで、本当に遠いところまで来てしまいました。それも思いもよらぬところへ。そしてなお、違うところへ向かおうとしているのではないか、ということ。
それはしかし、よいこともあれば悪いこともあり、適応という言葉で語られることもあれば迎合という言葉で語られることもあり、捉えたり受け止めたりするのは難しいものです。
しかし、咀嚼や理解や諦観のような気分でもあり、昔のようななにか定めることなくとも良くなった気もします。
こうやって人は齢を重ね重ねるのか、と思いつつ、はて、今度はどこへ連れて行かれるのか、または、どういうふうに旅が終わるのか、と想像しながら過ごしていました。
ではみなさま、おやすみなさい。グーテナハトです。
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